2024年6月の消化物(映画)

またまたサボってしまった。だから3ヶ月前に観た映画の内容なんてほぼほぼ覚えてないぞ。しかし、うろ覚えの記憶と勘を頼りにてきとーに書く映画の感想文というのもなかなかに斬新でいいかもしれない。全然良くないかもしれない。

とりあえず、6月一発目に観に行ったジャッキーの映画は結構好きな感じで単独で記事にしたので良かったら読んでほしい。良くなくても読んでほしい。

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というわけで二発目以降の感想文。

『マッドマックス:フュリオサ』

当日のツイートを読むとわりと楽しめたみたいな感じだが、なんかベタ褒めしたくなるほどではなかったような気がする。その証拠にほぼほぼ内容覚えてない。たしかにストーリーやキャラクター造形や景色や音楽やアクションやカメラワークも良かったのだろう。良かったに違いない。私の感想は基本的にどうしようもない内容だと自覚しているが、しいて誇れる部分があるとすれば界隈の評判に流されて無理に褒めたりとかの嘘の文章ではないことだ。いま考えてみると「映画館で観た」というのが大きかったように思う。きっと家で観てたら寝落ちしていたに違いない。というか、よく考えたら前作『怒りのデス・ロード』にも私は乗れなかったわけで、ようするに私のなかでマッドマックスは『2』で完結しているんだと思う、という身も蓋もない結論に達した。

 

『チャレンジャーズ』

足の怪我によって引退した元テニスプレイヤーのねーちゃんと、おなじテニスプレイヤーでかつては親友だったがねーちゃんにテニスのついでにペニスいじってもらったりとかしてるうちになんだか関係が拗れてしまったあんちゃんら3人の10年以上に渡る愛憎劇を描いたお話。良いなと思ったところはある。めちゃくちゃ時系列いじくり回してるが「なんだかわかんねえよ!」ってならず感心したし、試合シーンでは「コレどうやって撮ってるんだスゲー!」みたく斬新な映像が随所に挿入されてて見応えがあったし、劇伴を担当したトレント・レズナーの音楽も、唐突に訪れる意外性ばっちりなオチもカッチョいい。しかし、肝心のお話が私にはまったく刺さらず。正直、勝手にやってくれという感じだった。

 

『ドライブアウェイ・ドールズ』

レズビアンの友達ふたりが「レンタカー屋さんで車借りたぜ! よっしゃドライブだレッツゴー!」ってなったはいいがトランクルームに謎のスーツケースが! みたいなお話。いかにもアメリカンな小洒落たムードが良いし、友情物語としてもいい感じにニッコリできるような爽快感がある。全然嫌いじゃない。しかし、ふんだんに盛り込まれてたコメディパートがまあ絶望的に合わなかった。わりと似たテイストの作品として『ネバー・ゴーイン・バック』が挙げられると思うが、より下品に振り切れててめちゃくちゃ笑えたあちらのほうが私は断然好きだなあ。

 

『蛇の道』

1998年に公開された同名作品のセルフリメイク作で、愛娘を何者かに殺されたフランス人のおっさんが心療内科医の柴咲コウと協力して犯人っぽい奴を次々と拉致監禁暴行していって……みたいなお話。まあ、かなり狂ったお話でおもしろいっちゃおもしろい。とはいえ、元の作品と比べると悪い意味でスリムになったというか、哀川翔演じる主人公の、なに考えて塾でなに教えてんだか、あのなんだか得体の知れないサイコっぽい人物像がとても魅力的で良かったのになあというか、なんか「黒沢清印」みたいなのが綺麗さっぱりなくなってしまった感じがして、どうにも物足りなく感じてしまった。

 

『HOW TO BLOW UP』

なんだかここまでほぼ悪口しか書いてない気がする。ここらで一丁ベタ褒めしたいところだが、残念ながらこれもイマイチだった。環境汚染によって人生を狂わされたZ世代の環境活動家たちが石油パイプラインの爆破という過激なテロ行為を目論むが……みたいなお話。おなじZ世代として同情はした。というか私は最近陰毛から白髪が生えてきたなかなかのおっさんだ。全然Z世代ではない。嘘だ。それは嘘だが、イマイチだったという感想は本当だ。なんだか応援したくなるようなキャラがいない。なんとなく70年代の骨太社会派作品を彷彿とさせるクラシカルかつクールな雰囲気は良いが手に汗握るような展開になりそうでならない。というか、いま書いてて気づいたが、このZ世代の連中が最終的にどうなったのかまったく思い出せない。なんだかよくわからないが石油パイプラインよりも私を爆破したほうが良かったのでは、という気がしてならない。

 

『ターゲットー出品者は殺人鬼ー』

一人暮らしのねーちゃんがメルカリみたいなアプリで中古の洗濯機買ったはいいがぶっ壊れてて出品者のアカウントにボロクソこき下ろすメッセージを投稿したら頼んでないデリバリーの食い物がわんさか届いたりなどの嫌がらせを受けるようになって……みたいなお話。ようやく褒められる映画の登場である。さあ褒めるぞ。まず、「こういうヤベー奴マジでいそう」感があるのが良い。リアリティがある。犯人の顔が見えそうで見えない、みたいななぞなぞ展開のひっぱり具合も巧い。あと、映画観すぎなせいか、なんか映画インポみたいな状態が長いこと続いている私だが、パソコンやスマホが重要な役割りを担うような作品に私は弱い。なんか新鮮に感じるし、この映画もそういう意味でも楽しいなーってなった。

 

『ザ・ウォッチャーズ』

パツキンのねーちゃんがなんだかよくわからない森のなかにあるなんだかよくわからないガラス張りの部屋に閉じ込められてなんだかよくわからない者に監視されていることが発覚して……みたいなお話。娘シャマランの監督デビュー作であり予告編が楽しそうだったので期待まんまんで観に行ったが、まあよくわからん。親父シャマランのなんだかよくわからない感じの作品を薄味にこねくり回してさらになんだかよくわからなくさせたようなというか、とにかく私にとっては最初から最後まで「ハア?」みたいなお話だった。

 

『クワイエット・プレイス:DAY1』

悪くはない。相変わらず突っ込みどころが多いが、このホラーシリーズのお約束みたいなもんだし大した問題ではない。ただ、ちょっと感動に寄せすぎな感がして個人的な趣味にあんまり合わなかった。あと、ペットを愛する人から反感を食らいそうだが、猫は無事だのそんなもんはどうでもよろしかったりする。私だって猫や犬はそれなりに好きだし、実際に死ぬところなんて見たかないが、マジでぶっ殺してるわけじゃないんだし、むしろ創作なんだから、所詮ファンタジーなんだから、変に躊躇せず猫でも犬でも人間でもバンバンサクサクぶっ殺してほしいと思う。

 

以上。疲れた。おしまい。