2023年11月の消化物(映画)その2

たまにジジイみたいなババア見かけたりしませんか。逆にババアみたいなジジイだったらどうですか。どっちもありますか。ないですか。先月もぐもぐした新作映画の感想文後編です。

 

『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』

12年間精神病院に隔離されているねーちゃんがある日超能力者として覚醒して念力みたいな能力使って監視員のスナック菓子食って脱走して街をぶらついてたらたまたま出会ったあんちゃんに惚れられてあんちゃんのスナック菓子食ってストリップで生計立ててる母子家庭宅に居候してスナック菓子食って超能力使って人の金ふんだくってスナック菓子食ったりするお話です。という説明を読んでも観てない人はわけがわからんでしょうが、実際にわけがわからないデタラメなお話です。で、これが個人的に大好物なヤツでした。なにしろ私は夜の街を徘徊する映画が大好きなのです。ヴィジュアル描写も音楽もクールで大変よろしいし、主要キャラも基本的に悪いことしてるのになんだか憎めない魅力があって、愛おしいデタラメ感満載というか、終始、夢見心地な非日常感を味わえました。つーか、いまこれ書いてたらまた観たくなってきちゃいました。ソフト化されたらひさしぶりに買っちゃおうかなあブルーレイ。

 

『PHANTOM/ユリョンと呼ばれたスパイ』

朝鮮総督府内に潜む「ユリョン」と呼ばれるスパイをとっ捕まえてやろうとたくさんの人たちが超がんばるお話です。ようするに「スパイ当てクイズ」みたいなのが延々と繰り広げられるお話なのですが、メインの舞台が日本統治下の京城というところなので韓国の人がめちゃくちゃ日本語くっちゃべてます。「日本語うまいなー」と思ったら「いや、なに言ってんだかわかんねーよ!」ってなったり、で、当然ながらその間もスパイ当てクイズが絶賛続行中であって、とにかく終始せわしなくて脳味噌が爆発しそうになりました。おもしろいっちゃおもしろかったですが、なにしろ観ていて疲れる映画でした。

 

『首』

一言で言えば「たけしの挑戦状」ならぬ「たけしの本能寺の変」でした。信長や光秀が男のケツ追っかけるために右往左往したり、秀吉演じるたけしが「殿」そのままだったりして、まあ、笑えますし、もちろん合間には切れ味鋭いぶっ殺し描写がちゃんとあって手に汗握りました。お笑い用語で言うところの「緊張と緩和」が絶妙に表現されているというか、本作はたけしの監督作のなかでも「お笑い芸人:ビートたけし」の力量が遺憾なく発揮されている、という意味では上位に位置する作品ではないかと、北野映画を熱心に観てきたわけではない私なりに思いました。私はそもそも江戸時代とか大昔の「史実」とされているものは相当美化されているんじゃないかと疑いを持っている人間なので、「実際はこんなくだらねえ感じだったんじゃねえの?」とたけしが言ってるようでもありじつに痛快な気分になりました。あと町田康の『パンク侍、斬られて候』を思い出したりもしました。

 

『ロスト・フライト』

航空機が悪天候でトラブルってフィリピンの島に不時着したら反政府ゲリラのヤベーやつらがわんさかいてジェラルド・バトラーさん演じるチョークスリーパーが得意な熱血機長と航空機にたまたま同乗していたぶっ殺しが得意な凶悪殺人鬼がタッグを組んでゲリラのヤベーやつらと血で血を洗う大抗争を繰り広げるお話です。「昨日の敵は今日の友」的なのが個人的にツボというのもありますが、意外性ありまくりのタッグチームがなにしろ新鮮でしたし、テンポ良し、気合い入ったぶっ殺し描写も良しでとても満足できました。

 

以上。疲れた。おしまい。