2023年11月の消化物(音楽、映画)その1

『ゴジラ-1.0』は観に行きましたか。私はゴジラよりもゴリラが好きです。先月聴いたり観に行ったりした音楽と映画の感想文です。

 

【音楽】スネイル・メイル『Valentine(Demos)』

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2021年にリリースされた2ndアルバム『Valentine』収録曲のデモ音源と未発表曲で構成されたEP。デモ音源なので当然ながらどの曲も未完成感がハンパないですが、なにしろほぼ骨格のみのシンプルな作りなので、メロディの良さやリアルな息遣いみたいなものは完成品よりも引き立ってます。とくに③「Headlock」は名曲だなあ、とあらためて思わされました。先日開催された来日公演も観に行って大変素晴らしかったですが、これからもスタジアムロックみたいなのはヘンに意識せずに、きのみきのままエレキ弾いて歌うたう飾りっ気のないオルタナロック大好きなねーちゃんとして活躍してほしいなと思います。

 

【映画】『理想郷』

フランスからスペインの田舎町に移住してきた夫婦が陰湿な住人どもから村八分的な扱いを受けた挙句、なんかいろいろと大変なことになっちゃったりするお話です。まあ、地味です。筋肉モリモリの超人が悪い田舎者どもを成敗みたいなのは一切ありません。言ってみりゃワイドショーがたまに取り上げるようなご近所トラブルの拡大版みたいな感じです。あまりに地味なので「そういや、いっとき話題になった引越しおばさん、いまなにしてんのかな…」などとついうっかり余計なことを考えたりもしました。ところが中盤で衝撃的な事件が起こり、さあ来たか、と思ったらやっぱり最後まで地味なままでした。ただ、「イヤーな気分」はたっぷり味わえます。個人的にはこういうのもわりと嫌いじゃないです。また観たいとは思いませんが。

 

【映画】『私がやりました』

フランソワ・オゾンには「地味で小難しげな映画を撮る人」という苦手意識があったので若干不安を抱えつつ観に行ったのですが、これは大変良かったです。なにしろ、往年の古典コメディにオマージュを捧げたようなエレガントなムードが終始心地よい。テンポ感も肩の力が抜けたような小気味よさがあり観ていて疲れないし、いい意味でルーズでブラックジョーク満載の捻った展開っぷりも好感。「映画館へ足を運んで観に行って良かった!」と心から思えた作品でした。

 

【映画】『恐解釈 花咲か爺さん』

あの『花咲か爺さん』をバイオレンスホラー化したヤツです。ぶっ殺し満載で、血飛沫だのバラバラ死体だのエグい描写がわんさか出てきます。いやあ。なんなのでしょう、これは。いや、「めちゃくちゃにしてやんぜ!」みたいなガッツは買ってあげたいな、とは思いました。にしても、鈍重なテンポ感だったりまったくセンスを感じさせないカメラワークだったり、なんというか映画好きの学生たちが仲間内で撮ったようなノリというか、「小津やクロサワを彷彿とさせろ!」とは言いませんが、とにかく脳味噌が破裂しそうになりました。

 

【映画】『デシベル』

「潜水艦映画にハズレなし!」と言いたいところですが、潜水艦してるようでしてないというか、つーか「潜水艦してる」って日本語おかしいだろ、というのはひとまず置いといて、どちらかと言うと「潜水艦のなかで起こった出来事のその後」に比重を置いた半潜水艦映画というか、だから半潜水艦映画ってなんだって話ですが、まあ、キリがないので結論を言うと、お涙頂戴のヒューマンドラマとクライムサスペンスと爆発と潜水艦を混ぜてみたら口の中でいろんなモノがケンカしてる大味な料理が出来上がっちゃいました、みたいな感じであんまりでした。

 

以上。続きは次回。疲れた。おしまい。