不仲なミュージシャンは殴り合って決着つけてほしい

私は格闘技が好きで、小・中学生時代にまずプロレスにはまって、それからPRIDE〜RIZINといった総合格闘技を観るようになって、さらにボクシングの試合もわりと好きで観たりする人間で、そのせいかわりと性格が野蛮で、不仲な人たちを見ると「殴り合いの試合して決着をつければ良いのでは」と考えたりする。いや、さすがにそこまで野蛮ではないし嘘だが、とにかく自分自身は誰かと争ったり競い合ったりするのは一切興味がないくせに他人同士が争ったり競い合う格闘技などのスポーツを観るのが好きだったりする。

で、私は音楽が好きである。音楽が好きなので不仲であるミュージシャンの情報をわりと知っていたりする。で、思った。

「殴り合いの試合して決着をつければ良いのでは」

というわけで、不仲のミュージシャンたちが闘う格闘技の大会が開催されることになったと妄想して対戦カードと試合の見どころを解説したいと思う。ルールはRIZINと同様、総合格闘技で、目潰しと噛みつき以外はほぼなんでもありの5分3ラウンド制とさせていただく。

それでは早速行ってみよう。

 

【第1試合】クリスピアン・ミルズ(クーラ・シェイカー)vsトム・ローランズ(ケミカル・ブラザーズ)

同じイギリス出身でデビューしたのも大体同時期の両者だが、クーラ・シェイカーがデビューして大ブレイクしていたときにケミカルの人が「ハア? 今さら60年代風ロックかよ! もしジミヘンがいま生きてたらあいつらみたいなヘボいバンド組まんだろうし、きっと俺らみたいな音楽作ってるだろうよ!」みたくボロクソ言っていたのをなにかの音楽雑誌で読んだ記憶がある。クーラ側の反論は読んだ記憶はないが当然ながら気分はよろしくなかった筈だ。ちなみにこの両者はライブを開催するため来年の2月に揃って来日する。時期は少しずれているが、来日時に立ち寄った居酒屋で偶然出くわして小競り合いに発展する可能性もなくはない。その場合は場外乱闘になってしまうが、いずれにしても本大会のカード中、ストーリー性がもっとも高い試合と言えるだろう。

 

【第2試合】トレント・レズナー(ナイン・インチ・ネイルズ)vsビリー・コーガン(スマッシング・パンプキンズ)

第一期スマパンが終焉を迎える際のインタビューで「ブリトニー・スピアーズみたいなアイドルのクソダサいポップ・ミュージックがバカウケしているいまのアメリカの音楽界は異常だしもう疲れた。なので最後にガンガンにロックしてるモノホンのアルバム出して解散することにしたぜ」と言ったビリー。その発言が掲載された雑誌を読んだのか、はたまた誰かから伝え聞いたのか、トレントが「いや、オメーがこないだ出したアルバムも充分ダセーだろ」という反論のメッセージをリリース。以降、音沙汰は聞かないが、わだかまりはまだ残っている筈。かつての痩せぎす体型から筋肉モリモリのマッチョマンに変貌したトレントに対し、ロック界きっての長身(192cm)で、しかもプロレスが好きすぎて団体のオーナーにまでなってしまったビリーがどう対抗するのか。ヘビー級ならではの肉弾戦が期待できるマッチアップだ。

 

【第3試合】デーモン・アルバーン(ブラー)vsスチュアート・ブレイスウェイト(モグワイ)

 


一時期「ブラーはクソだ!」という文字入りTシャツを自分で作り自分で着用するという奇行で話題を集めていたモグワイのスチュアート。なんでもブラーの「テンダー」を偶然耳にした際に虫唾が走ったそうで、曰く「奴(デーモン)の女との別れ話を歌にした曲なんて興味ねえよ! クソが!」ということだったらしい。「それにしてもそこまでやるか…?」と個人的には思うが、いずれにしてもデーモンからしたら積年の恨みが詰まった制裁マッチであり、両者の闘いは避けられない運命にあると言える。試合の展開としては、ブラーに加えゴリラズやソロ活動などデーモンは適応力が抜群に高い。一方のスチュアートは、Tシャツの件で見せたような粘着的なスキルを活かしたサブミッションに注目だ。

 

【第4試合】ジャーヴィス・コッカー(パルプ)vsバブルスくん(マイケル・ジャクソンと一緒に生活していたチンパンジー)

マイケルがパフォーマンスしているステージにジャーヴィスが乱入してめちゃくちゃにした騒動はあまりにも有名。ご存知のようにマイケルはすでに他界してしまったが、マイケルの「親友」バブルスはいまも健在。今回、ジャーヴィスが直々にバブルスにオファーしバブルスが快諾したことで夢のマッチアップが実現することとなった。バブルスのスタイルは長いリーチと体のバネを活かしたスピードをメインに組み立てていくストライカー。ジャーヴィスはクネクネとした変幻自在のモーションで総合的に戦えるオールラウンダーで打撃でのフィニッシュに期待が高まる。上野動物園の園長も注目しているであろう代理遺恨マッチで勝ち名乗りを上げるのはどちらか。

 

【セミファイナル】ノエル・ギャラガーvsリアム・ギャラガー

誰もが待ち望んだ掟破りの兄弟対決がついに実現する。口の悪さでは弟を凌ぐと評判のノエルと、素人時代にフーリガンとして腕を磨いたリアム。試合は舌戦になるかもしれないが打撃戦になるかもしれない。実力とキャラで独自の道を開拓してきた強者たちに共通するのは「自然体」。テクニックを持ちながら常に自然体で戦う選手同士の試合展開の予想は本人たちにしかわからない。否、本人たちもわからないだろう。作戦そっちのけで自分たちの本能をぶつけあう原始的な試合展開に期待したい。

 

【メイン】長渕剛vs桑田佳祐

かつて桑田がリリースしたシングル「すべての歌に懺悔しな!!」で長渕を暗に揶揄したことからお茶の間を巻き込む騒動に発展。あれから30年近くが経過したがいまだに共演NGの仲と囁かれており、両者のわだかまりは我々が想像している以上に根深いかもしれない。試合展開は、プロレス好き仕込みの桑田のカウンター重視のレスリング技術に、自慢の筋骨隆々の体躯から繰り出される必殺の長渕キックの攻防というセットが予想される。負けた者はヒットチャートレースから大幅に出遅れることとなる何がなんでも負けられない大きな意味を持つ一戦だ。

 

というわけで、ものすごくくだらない記事を書いてしまいましたが、みなさん仲良くやってほしいと私は思っている。

以上。疲れた。おしまい。