2022年12月の消化物(映画)

今月もぐもぐした新作映画の感想文です。

 

『MEN 同じ顔の男たち』

DV夫に離婚を切り出したら目の前で飛び降り自殺されるという散々な目に遭った女性が心機一転測るため郊外の一軒家に越して来るがちんこ丸出しのおっさんに出くわしたりちんこ丸出しのおっさんに家に侵入されたりまたまた散々な目に遭って……みたいなお話。教会の神父と神父の息子が出てきたあたりで『同じ顔の男たち』という副題の意味がわかったしなにしろちんこ丸出しだしで強烈な絵面にまず面食らったが、にしても「なんじゃコレわけわかんねー」ってなって、あとでツイッターで頭良さそうな人たちの感想読んで、いやなるほど『同じ顔の男たち』ってさらにそういう意味も含まれてたのね、って頭が悪い私もよくやくはっきりと理解できた。コレは女性にとっては相当胸糞が悪いトラウマ級の映画でしょう。好みか苦手かはともかくとしてなかなかの衝撃作だった。

 

『ケイコ 目を澄ませて』

聾者の女性ボクサーと彼女にかかわる人たちのありふれた日常を淡々と丁寧に描いたお話。ロシアの殺人ボクサーと死闘を繰り広げて最終的に「エイドリアーン!」とかなんとか叫んで感動みたいなカタルシスは当然ながらいっさいないが、静かに熱いものが込み上げて来るような味わいがあるいい映画だった。ただあの終わり方はちょっとなーというか、もちろん手法としては全然アリだと思うしそれこそなんでもかんでも説明的にくどくど描く感動ポルノっぽいヤツとは違うアプローチで、ということなのだろうが、にしてもあそこまで描いたんだからもう少し具体的に話を締めくくってくれても良かったのでは、という気がしないでもなかった。

 

というわけで本年最後の記事でした。正月休み中にもう1、2作観に行くかもなので、それから2022年の映画ベスト5的な記事を書くつもり。

以上。そして、さようなら2022年。疲れた。おしまい。