2022年11月の消化物・その2(映画)

前回に続いて先月わたくしが劇場で観てきたわたくしのわたくしによるわたくしのための映画の感想文を書いてみましょうか。どうですか。と散々問いかけてきましたが気になってきましたか。そろそろ読んでくれてもいいのではないですか。スペインにボコられた日本の選手たちや監督の悪口をSNSに投稿する気満々だったのに勝っちゃったのでとりあえずなかったことにして周囲のノリに便乗して褒め称えるのに忙しくてそれどころではないですか。そうですか。

 

『犯罪都市 THE ROUNDUP』

観に行った順に書いてるので先月はまずコレだったのだがすっかり忘れてた。ま、いいか。で、うーんと、えーっとって感じでお話の内容自体もほぼほぼ忘れ気味だったりするのは「とりあえずスカッとはするがあとはとくになにも残らない系の映画」だったからか。マン・ドンソクの太すぎる腕だけは強烈に印象に残っている。

 

『ザ・メニュー』

孤島にそびえ立つ美味いと評判の高級レストランにグルメ気取りでやって来たらコック長のおっさんをはじめレストラン関係者全員がヤベーやつらでした、というお話。これはホラーなのだろうか、はたまたブラックコメディなのか、よくわからんがなんだかヘンでなんだかおもしろいヤツだった。まず手始めに副コックがスピーチを始めたと思ったらそのまま拳銃で頭ぶち抜いて唖然として、お次は客のおっさんが指詰められてポカーンとして、そのうちコック長のおっさんが「最終的には我々を含め全員死にます」とか言い出して、まあ、なにしろなんだかよくわからない。で、客どもが「怖いよー! 助けてー!」とかザワザワしてるのにそのままフツーに料理が運ばれてきて客も客でフツーに「うめー!」とか言ったりしてる。こいつら全員アホなのではと思った。まあ、シュールだった。そして笑った。これは「フード・ホラー」という新たなジャンルを確立した歴史的な映画なのかもしれない。そんなことはないのかもしれない。

 

『ナイトライド 時間は嗤う』

イケナイおクスリの密売で生計を立てているおっさんがいいかげん足を洗おうと最後のお仕事をこなすためクルマを走らせるが次々とトラブルが発生して……みたいなお話。全編ワンショット撮影という触れ込み(実際には上手くカットして繋いであるらしいが)、かつ、夜の街を徘徊する系という個人的に大好物なタイプのヤツっぽかったので期待満々で観に行ったがフツーに良かった。お話としては若干弱いのではと思わないでもなかったが、ワンショットならではの没入感もクールな雰囲気も94分という尺も良かったし、なにしろ夜の街を一緒にドライブしている気分にもなれる。とにかく個人的にツボな作品だった。

 

『ザリガニが鳴くところ』

山中で若い男の死骸が発見されて、「これはもしや幼い頃に両親に捨てられそのまま学校にも行かず山で暮らしているあの頭がイカレた女がぶっ殺したのでは…」みたくなって、容疑者&気狂い扱いされたねーちゃんは逮捕・勾留・取り調べ・カツ丼からの泣き落としの流れになるものの一貫して容疑を否認しやがて裁判が開かれるが……みたいなお話。カツ丼は嘘だが、回想シーンと法廷劇をバランス良く織り交ぜてて、単純に謎解きサスペンスとしての仕上がりが良くてフツーに楽しかった。そして主人公役の女優さんはアン・ハサウェイっぽく見えたしたまに森泉っぽくも見えた。

 

『サイレント・ナイト』

終末モノとのことで地球爆発→人類滅亡みたいなのを期待して観に行ったが蓋を開けてみたらエンタメ性皆無の会話劇というすこぶる地味なヤツだった。うーん、それ以外とくに感想ないかなあ。あー、あと登場人物はこれまたアホが多い。それだけかなあ。まあ、個性があると言えばそこそこ個性味があるお話だったが……。

 

以上。疲れた。おしまい。