柴田聡子『ぼちぼち銀河』収録曲、ベスト5

柴田聡子の新作アルバム『ぼちぼち銀河』がとても良い。個人的にはこれまでにリリースされた6作のオリジナルアルバムのなかで一番気に入っている。

ぼちぼち銀河

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まず、なんといっても様々な音を組み込みながらもきちんと整理整頓された風通しの良いサウンド・プロダクツがとても良い。お馴染みの「柴田聡子inFIRE」のメンバーによる演奏もこれまで以上に一体感を感じさせる溌剌としたバンドサウンドを繰り広げていて、ポップス愛好家ならまず間違いなく満足できる内容のアルバムになっていると思う。

アルバムに収録されているのは11曲で、曲調もアレンジもバラエティに富んでいる。正直、これまでの柴田聡子のアルバムには曲の出来のバラつきが気になったり若干とっ散らかっている印象を感じてしまうような部分があったが、本作にはそれがまったくない。いずれの楽曲も耳障りが良くて、全体的な統一感もあって、なおかつ柴田聡子ならではの世界観もしっかりと確立された珠玉のアルバムに仕上がっている。トータルタイムも40分ほどですっきりまとまっているので、何度も繰り返し聴きたくなるような中毒性がある。

と、感想としてはまあこんなような感じというか、なにわかったような口ぶりで書いてんだくたばれカスという感じであろうが、とにかく文句なしの傑作だと思う。

というわけで名曲揃いの本作『ぼちぼち銀河』のなかでも個人的に好きな曲ベスト5を発表してみようと思う。

収録されている楽曲は以下のとおりである。

  1. 「ようこそ」
  2. 「雑感」
  3. 「MSG」
  4. 「旅行」
  5. 「サイレント・ホーリー・マッドネス・オールナイト」
  6. 「南国調絨毯」
  7. 「ジャケット」
  8. 「夕日」
  9. 「ぼちぼち銀河」
  10. 「24秒」
  11. 「n,d,n,n,n」

このなかから見事ベスト5にランクインする曲は果たしてどれなのか。

それではさっそく行ってみよう。

 

5位「ジャケット」

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まず5位はこちらの曲、Tr7「ジャケット」だ。柴田聡子にとっては珍しい、というか初となるロカビリー調の楽曲だが暑苦しさは皆無でタイトに疾走するバンドサウンドがじつに心地よい。お得意のコーラスワークも2分ほどの短い時間のなかに様々な形式で敷き詰められていて聴きごたえはばっちりである。

 

4位「旅行」

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続いて4位はこの曲、Tr4「旅行」だ。前作アルバム『がんばれ! メロディー』収録の名曲「結婚しました」の流れを汲むような楽曲で、めくるめく曲展開といい、どキャッチーなメロディといい、とびきりポップな仕上がりっぷりであり、ウキウキしてしまうような楽しさに溢れている。

 

3位「雑感」

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いよいよトップ3の発表である。まず3位はこちら、アルバムから先行リリースされたシングルソングでもあるTr2「雑感」だ。強い決意表明を感じさせる言葉の数々が一際印象に残る楽曲だが、あくまでも耳障りの良いポップスとしてしっかり機能しているのが嬉しい。どっしりとしたバンドサウンドと精密に組み込まれた電子音の絡まり合い具合も絶妙の一品。

 

2位「24秒」

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続いて2位はこちら、Tr10「24秒」だ。本作で一番とっつきやすい楽曲といえばこの曲だろう。とにかくすこぶるポップでメロディアスなのが良いし、弾けるようなバンドサウンドもじつに気持ちよい。例によって創意工夫を凝らしたコーラスワークもこれまた素晴らしいし、「24秒」という何気ない言葉を巧妙に忍ばせた詞作にも唸らされる。いやあ、いいねえ。

 

1位「ぼちぼち銀河」

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そして栄光のナンバーワンに輝いたのは、本作のタイトルトラックであるTr9「ぼちぼち銀河」だ。本作収録曲のなかでもベストと言える色鮮やかなコーラスワークはもちろん、タイトルどおりの「銀河」っぽい電子サウンドも強烈に耳に残る。全体的にどこかオリエンタルチックなムードがあり、なんとも心地よい哀愁・郷愁に誘われてしまうこと必至な一品である。

 

以上。全曲お気に入りなのでかなりムズかったがとりあえず今現在の気分的にはこんな感じである。

疲れた。おしまい。