ウィーザーの『Blue Album』と『Pinkerton』に収録されている曲以外の名曲、ベスト5

ウィーザーの代表作といえば1stの『Blue Album』(1994)と2ndの『Pinkerton』(1996)とされているし、私自身、その意見に異論を唱えるつもりはない。

ウィーザー

ウィーザー

  • アーティスト:ウィーザー
  • 発売日: 2011/10/12
  • メディア: CD
 
ピンカートン<デラックス・エディション>

ピンカートン<デラックス・エディション>

  • アーティスト:ウィーザー
  • 発売日: 2010/11/17
  • メディア: CD
 

ないが、ウィーザーといえば、『Blue Album』から26年、『Pinkerton』から24年も経つというのに、いまだに新作がリリースされるたびに

「『Blue〜』や『Pinkerton』を彷彿とさせるような云々……」
または、
「『Blue〜』や『Pinkerton』には遠く及ばない内容であり云々……」
などと言われてしまう。
なんなら、
「あのさあ、ウィーザーって……」
と話をしかけた途端に
「『Blue〜』と『Pinkerton』はいいよねー」
などとも即座に言われてしまう。
「ウィー……」
「ああ、スタン・ハンセンね」
相手がプロレスを好きな人間なら、こう返されてしまうこともなくはないだろう。
まあ、しかしだ。
たしかに『Blue〜』も『Pinkerton』も奇跡的な名盤である。どうしても比べてしまうし、これはもうしかたがないことではあると思う。
一方で、そんな意見を言う人たちに
「いつまで『Blue〜』や『Pinkerton』の幻影を追ってるんだ!」
と、ウエスタンラリアットを食らわせたくなる夜もあるっちゃある。
じっさい、『Blue〜』や『Pinkerton』に収録されている曲以外にもウィーザーにはたくさんの名曲が存在するからだ。
というわけで、ウィーザーの『Blue Album』と『Pinkerton』に収録されている曲以外の名曲ベスト5を発表したい。
あと、ついでに3rd『Green Album』収録の「Photograph」「Island In The Sun」もウィーザーの代表的な名曲であり、これらを入れてもなんだかおもしろくない。なので、上記2曲も省いた形でのランキングとさせていただく。
 

5位「Can't Knock The Hustle」

5位は現時点での最新作である13thアルバム『Black Album』のオープニングを飾るナンバー。なんといってもウキウキするようなメロディが良いし、さらにブリブリ言わせているベースと小気味良いドラムの絡み具合もじつにグルーヴィである。ソウルフルな女性コーラスも絶妙。なにより、かなりの活動歴を誇っているのに、いまだにピカピカとした鮮度を保っているところが素晴らしい。
 

4位「Endless Summer」

続いて4位は10th『White Album』収録のこちら。アコースティックな曲調が展開される中、ウィーザーの十八番である美しいメロディ・ライン&コーラス・ワークが耳にこびりついて離れない。終盤にはバンドの演奏も加わり一気に盛り上がること間違いなしだ。
 

3位「Pardon Me」

ウィーザーといえば「泣きメロ」。というわけで3位にランクインしたのがこちらの曲だ。全編に渡ってプンプンと匂い立っている感傷的な雰囲気がたまらなく良い。ギター・ソロの泣きっぷりも素晴らしいし、なによりBメロの泣き晴らしっぷりといったら、もう最高と言うしかない。5th『Make Believe』収録。
 

2位「The Damage In Your Heart」

惜しくも鼻差で2位になったのが同じく5th『Make Believe』に収録されているこちら。ホットな演奏、なのに泣ける、というウィーザーの真骨頂をどっぷり味わえるナンバーである。絶妙な枯れ具合のギター・リフも素晴らしい。
 

1位「Wind In Our Sail

そして堂々の1位に輝いたのが10th『White Album』収録のこちらだ。ヘヴィかつシャープなバンド・アンサンブル、ほろ苦くてせつない曲調、美しいコーラス・ワーク、といったウィーザー特有の魅力が3分足らずの短い時間の中にふんだんに盛り込まれている。問答無用の名曲。
 
以上。