toe×んoon@LIQUIDROOM(2019/10/08)

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遅まきながらtoeの存在を知ってからおよそ一年の月日が経った。その間、ライブを2度ほど観に行く機会に恵まれた。しかしながら、念願のワンマン公演の観覧はいまだ実現していない。

 

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果たして、この日、リキッドルームで開催されたライブもやはりワンマンとはいかなかった。だが、結果的にこれが「大当たり」だった。

んoon。

これ、一発で読める人いんのか。

私は読めなかった。

正解は、「ふーん」である。

この日、ゲストとしてはじめに登壇したバンドの名前だ。これが「大当たり」のバンドだったのである。

ジャンルとしてはトリップポップといったらいいのか、はたまたコズミックソウルというべきか。何れにせよ、じつにオシャレでかつポップな感じで、そのうえバンドの演奏スキルもすこぶる高度であって、本当に良かった。素晴らしいというほかなかった。もう、一曲目から「おー、この感じ、好き好き!」って声を上げたくなったほどだ。

ヴォーカルの女性は黒人の方であろうか。いや、ハーフの人であろうか。MCも、歌詞も、流暢な英語と流暢な日本語をシャッフルするような感じで、話し、歌っていた。じつにソウルフルな、しかしそれでいて暑苦しくはない、というか清涼感さえ喚起されられる、じつに魅力的な歌声の持ち主である。はい、一発でKOされました。

バックのベースと鍵盤とドラムの絡み具合もじつにグルーヴィであって、リズムパターンの引き出しの豊富さにも目を見張った。それこそtoeを思わせるような複雑な変拍子が展開される楽曲もあったりした。

あと、ハープ! メンバーにハープ奏者がおったのである。

はじめての生のハープの音色はとても美しかった。で、これがまた取って付けたような感じではなく、じつに効果的に鳴らされているではありませんか。

とにかく、オシャレである。オシャレでかつポップでありながら、スリリングなところもしっかりと備えている。それでいて、頭でっかちな感じも、「アタシたち、オシャレな人たちですから~」みたいな気取ったところも感じる瞬間がなかった。

んで、帰りに物販でCDをゲットした。素晴らしい音楽を作っている人たちにはちゃんとお布施しないとね。俺、偉い。誰も褒めてくれないので自分で自分を褒めてみた。

 

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んで、この日のメインでありお目当てのtoeである。

俺、頑張った。頑張って、結果、完璧に近いポジションを陣取ることが出来た。

陣取ったのは中央前目のポジションだ。

ライブが始まった。

俺、柏倉さんガン見。

たぶん、80パーぐらいの割合で柏倉さんの演奏を目で追いかけていたのではないか。

いや、もちろんほかのメンバーさんたちの演奏も素晴らしいのだ。素晴らしいし、じっさいすこぶるコンディションが良かったのか、たまに音痴に聴こえてしまう山嵜さんのヴォーカルもこの日は絶好調な感じでとても素晴らしかったのだが、やはり柏倉さんの演奏っぷりにどうしても目と耳が行ってしまうのだ。ライブでこんなにドラマーの演奏ばかりに注目してしまうのは、個人的にはマーズ・ヴォルタのジョン・セオドア以来である。

で、言うまでもないだろう。圧巻である。YouTube等で何度も繰り返し見てきた柏倉さんの演奏を近距離で目の当たりに出来た。まさに至福のひとときである。

ラストナンバーは「グッドバイ」。この曲、いったい何度聴いただろうか。目の前にいるtoeが演奏してくれた。昇天した。これだけで一週間は生きていける、と思った。あと、柏倉さんはアキラ100%に少し似ている、とも思った。元ボクサーの山中慎介にも少し似ている、などとも思った。