先日、劇場へ『THE GUILTY/ギルティ』という映画を観に行ったらわりと重ための物語で、その反動からか、猛烈にバカな映画を観たくなった。なので、録画してあった午後ローの映画を観ることにした。
午後ローはいい。放送される映画の8割がたがバカ映画だからだ。
さて、観たのは『ファイヤー・ウィズ・ファイヤー 炎の誓い』という映画である。
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すごかった。期待を裏切らないものすごいバカ映画だった。
ストーリーを簡潔に説明するとこうだ。
主人公は消防士の青年。ある日、コンビニで買い物をしてたら突然拳銃を持った謎の連中が乱入してきてコンビニの店主とその息子がぶっ殺される。主人公も撃たれ怪我を負うもののなんとか逃走に成功する。
警察で事情聴取を受ける主人公。謎の集団の正体は長年警察が追っているギャング一味であることが判明する。
「奴らを引っ捕らえるために裁判で証言してほしい」
警察に協力を要請され承諾。証人保護プログラムによって離れた土地で別人として暮らしはじめる。
やがて数ヵ月が経ち、保護担当の女保安官といい仲に発展。プログラムで指定されているところとは違うモーテルへしけこんで共にピストン運動に励む。その後も銃撃の練習の最中にイチャイチャしたり車の中でもイチャイチャしたり、
「ギャングに狙われているというのにけしからん奴らだ!」
と、説教をかましたくなる微笑ましい描写が展開された直後、案の定、ギャングの襲撃に遭い女保安官が負傷。女保安官は軽傷で済んだもののふたりは引き離される。
そして、新たな保安官らとべつの土地へ移動することになるのだが、その準備の最中、やおら携帯電話が鳴り響く。声の主はコンビニの店主と息子をぶっ殺したあのギャングのボスである。
「悪いことは言わねえから証言するのはよしな。たとえ俺がムショに放り込まれたとしても無駄だ。手下がおまえの女とその女の家族、あと、おまえの友達もみんなぶっ殺す。最後におまえも超ぶっ殺す」
こんなハメになったら誰もが怖気づくだろう。
だが、この映画の主人公は違った。
「俺がおまえらを超ぶっ殺す!」
なんと彼はギャングとひとりで戦うことを決意するのだ。
そして言葉どおりギャングどもを次々とぶっ殺していく主人公。
前述したとおり、主人公であるこの彼氏はカンフーの達人などではなく、ごくごくフツーの消防士である。にもかかわらず、その道のプロとして手練手管であろうはずのギャングたちをものの見事にぶっ殺していくのだ。
ギャングが悪さをしたおかげで凄腕のヒットマンたる彼の眠っていた能力を覚醒させてしまったのであろうか。あるいは、じつは主人公はビリー・ザ・キッドの末裔なのであろうか。
彼は言う。
「俺は誰も殺したくはないんだ!」
そんなことを言いつつ、ぶっ殺したギャングの顔にナイフで気味の悪い刻印を彫ったり、さらにはべつのギャングの指を切り落としたあげくピストルで脳天をブチ抜く。
この男、かなりのサイコパスと見た。
で、ついにギャングのボスとの対決となるわけだが、ネタバレになってしまうのでオチは書かない。ただ、最後は「思う存分、キャンプファイヤーを楽しめる」とだけ書いておこう。
もし続編が制作されるのなら、超一流のヒットマンとしての腕前を見込まれCIAにスカウトされた主人公が悪い奴らをぶっ殺しまくる、なんていう展開を期待したい。