2023年7月の消化物(映画)その2

引き続きやる気がありませんが先月もぐもぐした映画の感想文を書いてみようと思いますので屁をこくぐらいしかやることがない人は暇つぶしがてら読んでみるといいかもしれません。

 

『ヴァチカンのエクソシスト』

悪魔に取り憑かれた少年とラッセル・クロウさん演じる腕利きの神父がしばき合いするお話なのですが、すこぶるてごわい悪魔であるためラッセル苦労してました。という、とてもおもしろくないダジャレをついうっかり出来心で書いてしまうくらい、なんだか乗れませんでした。ただ、少年の顔芸はとても良かったです。バリバリCG入ってましたが、まさしく「悪魔」と言うしかない頼もしすぎる顔芸っぷりでした。

 

『DASHCAM ダッシュカム』

ミュージシャンで迷惑系ユーチューバーでもあるおねーちゃんが悪魔か幽霊かなにかに取り憑かれたっぽいババアとしばき合いをするお話です。偶然にも上の『ヴァチカンのエクソシスト』と似通っているあらすじですが、私の説明が雑なだけでじつはあんまり似てません。というか、全然違います。まあ下品な映画です。主人公のおねーちゃんがなにしろ相当性格も口も悪いです。ちんこだのまんこだの機関銃のごとく言いまくります。ちんこだのまんこだのラップまでかまします。ババアはババアでうんこ漏らします。笑えます。にしてもソフト化する際の吹替えがとても気になります。ちんこだのまんこだのどこのどなたが声をあてるのでしょうか。

 

『マッド・ハイジ』

『アルプスの少女ハイジ』の実写映画で、独裁政権によってチーズの生産を牛耳る大統領のおっさんと恋人のペーターをぶっ殺されたハイジがしばき合いするお話です。まあ、乗れませんでした。下品に描くのは大変よろしいのですが、ヴァイオレンス描写にしてもギャグにしても、なんというか「おまえらこんなの好きだろ?」みたいな想定内のモノでしかなく、「おめえの本気はこんなもんかよ!」と、つい悪態を吐きたくなるくらいガッカリしてしまいました。気合いが足りません。漫☆画太郎先生の『珍遊記』や『つっぱり桃太郎』を読んで勉強してほしいです。

 

『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』

こちらは『マッド・ハイジ』と違って相当気合い入ったアクションを見せてくれました。というか、はっきり言ってありえません。いくら運動神経が抜群でも生身の人間がマネしたらフツーに死ねます。ストーリーは少年ジャンプのマンガを彷彿とさせる「友情・努力・勝利」的なというか、正直あんまり覚えてないのですが、いいんです。こういうのこそ劇場のでっかいスクリーンで観るべきでしょう。とりあえずお腹いっぱいになりました。

 

『イノセンツ』

リアルな世界では残虐な殺人事件がたびたび起こります。で、テレビのワイドショーが事件を取り上げ、その際コメンテーターに感想を求めると「本当に恐ろしいですね。人間のすることとは思えません」などという決まり文句を吐くのをよく目にしますが、本当にそうでしょうか。むしろ、人間だからこそそんなことをするのではないでしょうか。虎やライオンが「むしゃくしゃしたから」とか、なんかそんなぼんやりとした理由で誰かをぶっ殺したりするでしょうか。その点、この『イノセンツ』は人間の恐ろしさを真っ向から描いていて好感を抱きました。悪さするのがガキんちょというのがいいです。「人間なんて平気でこんなひでえことする生き物なんだよ!」みたいな容赦のなさがとてもよろしい。ひさびさに「嘘のない映画」に出会えた気分になりました。

 

以上。疲れた。おしまい。