今年はスクービー・ドゥーにとって記念すべき年だ。なぜなら、レコードデビューからちょうど20周年の年だからである。
……というのを、じつはこないだ、はじめて知った。厳密に言うと、昨夜、ひさびさにスクービーの公式ホームページを訪れてみたら、「20周年」と、そう書いてあったので知った。
じつにめでたいことである。
もっと売れてもいいんじゃないか、つーか売れるべきだ、という思いもあるにはあるが、何れにせよ、じつにめでたいことであるのに変わりはない。
スクービーの魅力・特筆すべき点として挙げたいのは以下だ。
・ロッキン&メロウ&ファンキーな楽曲。
・ソウルミュージックを大々的に取り入れたクールかつ躍動感溢れるバンドサウンド。
・ものすごく青臭い、しかし暑苦しくはない歌詞。
・ちょっとヘタウマっぽいものの、ありったけの「ソウル」が感じられるコヤマシュウのヴォーカル。
さらにもうひとつある。この記事のタイトルをいま一度眺めてくれている暇人&サイコパスの人なら既にお察しであろう。そう、バンドのリーダーでありギタリストのマツキタイジロウが繰り出す「カッティング奏法」だ。
これがめちゃくちゃかっこよろしい。
というわけで、スクービーの大量の楽曲の中からカッティングが気持ちいい曲ベスト5を勝手に選んでみた。
5位「きまぐれ天使」
まず5位にはファーストアルバム『DOIN' OUR SCOOBIE』に収録されているこちらのナンバーを挙げたい。初期スクービーの特徴のひとつとして挙げられるのがガレージロック色を前面に押し出した楽曲だが、この曲はその中の代表曲のひとつと言っていいだろう。いいと思う。いいはずだ。とにかく、ヤサグレ感と哀愁を滲ませたカッティングが良い。たまらなくクールでかっこいい。
4位「DARLIN'」
4位は2nd『beach party』からのナンバー。そもそも『beach party』はゆらゆら帝国のアルバム『Ⅲ』からインスパイアされた歪みに歪みまくったサウンドが全編に渡って展開されるスクービー史上もっともロッキンかつワイルドなアルバムであり、個人的には初期スクービーの最高傑作に位置するアルバムだ。で、この曲は頭からケツまでジャキジャキと掻き鳴らされるカッティングがもうほんとうにたまらん。とくにギターソロで展開されるカッティングが良い。素晴らしく荒ぶっている。鬼のように凄まじいカッティングである。ゆら帝の『Ⅲ』が好きな人はもちろん、ミッシェル・ガン・エレファントとか好きな人も絶対気に入るはずだ。
3位「BOOGIE DOWN」
3位はこの曲。2009年リリースのアルバム『SPARKLE』に収録されているナンバーで、軽快なカッティングがひじょうに気持ちよろしい。ベース&ドラムとの絡み具合も絶妙にファンキーだ。そして、最高に「踊れる曲」である。
2位「勝手にしやがれ」
1位「砂のお城」
栄光の1位は名盤『SPARKLE』に収録されているこの曲。ちょっと地味めの曲だが、うん、やっぱいいわ。素晴らしい。リズミカルなカッティングがキャッチーなメロディをより引き立てていて、溜め息が出てしまうぐらいお見事というほかない。なんというか、暑苦しい夏の夜に一瞬吹くそよ風のような心地よさがある。
以上。