連続ブログ小説「大門団長の憂鬱」第1話“流行り言葉”

押忍。団長です。 

 

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西部警察署で捜査課長を担当させていただいております。姓は大門、名は圭介と申します。同僚たちからは親しみを込めて「団長」と呼ばれています。はじめましてよろしくお願いします。

さて、団長などという大層な肩書きを名乗らせていただいているわたくしですが、昨今の若者どもが使う、いわゆる流行り言葉にどうもついていけない自分がいます。

というか、流行り言葉っていや、正直、「ナウい」あたりで止まっている自分がいるわけでして、えーっと、いまだったらなんですか?

「やばみ」

って言ったらいいんですか?

「マジ卍」

……ですか?

なんかそんなような言葉がいまどきのJKとかのあいだでは流行っているみたいですが、正直、んなこと言われてもワケワカメ~って感じです。

大体ですね、言葉というのは美しいからこそはじめて相手に伝わるものなのではないかと自分は思うのですが、どうでしょう。

たとえば、「松竹梅」という言葉です。

ああ、なんとも美しい言葉であるな、と、当然誰しもが思うでしょう。

ためしに呟いてみてください。

なんならメロディに乗せて

「♪しょ~うちっくばい」

と、歌ってみるのもいいでしょう。

というかテメエ、歌え! この野郎! 

興奮してすみません。あらためまして団長です。

で、ともあれ、呟くなり歌うなりしてみて、さあ、どうでしょうか。

そう。

「ああ、例のお酒ね」

と、みな思い浮かべるはずです。

なぜなら、先ほども言ったように、「松竹梅」という言葉が、とても美しいからです。美しいからこそ、老若男女問わず、意味が伝わるのです。つまりはそういうことなのです。

なので、「やばみ」だの「マジ卍」だのとかいう言葉を日常生活で操るような若者どもなんてのは、たいへん不躾ながら団長である自分からあえて言わせてもらいますと、まったく美しくありません。

というか、ぶっちゃけ不愉快です。

そんなような言葉を操る若者どもと語り合うくらいなら、自分の部下である鳩村巡査長の酒席でのエピソード(※毎年恒例、西部署の新年会において、酔った勢いで小暮課長の顔面をおもいっきりブン殴ってマジギレされた件など)を訊いているほうが全然面白いと思うのは自分だけでしょうか(※↓のバイクに跨ってセクシーに決めているのが鳩村です)。

 

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ちなみに鳩村はとてもいい奴なのですが独身です。

もしお付き合いしてあげてもいいという女性の方がおられましたら、ぜひ「西部署・鳩村婚活担当係」までご一報ください。あとマグロもご期待ください。

それでは失礼致しました。