2026年5月の消化物(映画)

5月に観てきたやつの感想文です。

 

『サンキュー・チャック』

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「破綻状態にある家族(もしくは元夫婦)が地球の危機をきっかけに一致団結して…」みたいなあるある系ではなく、やはりそこはスティーヴン・キング原作らしく一癖も二癖もある終末もの。で、これがとても良かった。最後までわからずじまいで終わってしまったところもあるのでいろいろと解釈が分かれそうだが、個人的には地球というこの謎すぎる世界においてたしかに生きた人々の生命の躍動と消失をがっつり描いた物語と受け止めた。とりわけ印象的だったのが第2章のダンスシーンで、レイブ的な刹那〜幸福感と言ったらいいのか、私がライブ観に行って身体をクネクネさせるのもこの主人公とおなじ理由では? と勝手に共感して胸が熱くなった。

 

『SAKAMOTO DAYS』

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快活さに溢れた各キャラに加え、テンポも軽快、基本コメディタッチながら終盤にかけてしっかり熱くさせてくれるというツボを押さえた構成で大満足。詰め込みすぎな感があるギャグ、ハラハラもドキドキもしない雑なアクションシーンも許せてしまえるくらいエンタメに徹していて大いに楽しませてもらった。そして動けるデブは面白いなと再確認できた作品でもあった。

 

『ラプソディ・ラプソディ』

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知らぬ間に知らない女性に婚姻届を出されてましたという捻ったプロット、軽妙洒脱で且つ今っぽい重たいエピソードも無理やり感なく盛り込んだバランス感覚が良い。登場人物全員が愛らしい魅力があって、こういう話があるかも、あったらいいかもなあと思わされた。大西純子による劇伴も賑やかながら品が備わっていてこれまたとても良かった。クスりと笑えてしみじみとする恋愛劇で個人的には『結婚できない男』を思い出した。

 

『シンプル・アクシデント/偶然』

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「散々苦しめられたアイツだ! いや、別人か…?!」というシンプルな、なんなら地味とも言えるスリラーながら、長回しで緊張感を煽ったり、コメディタッチなノリを加えたり、最後まで弛緩することなく引っ張る構成が巧い。そしてすっかり忘れていたアレをぶっ込んでくるラストカットにゾクゾクした。ヒエー怖いよー。

 

『スマッシング・マシーン』

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PRIDEでも活躍したマーク・ケアーが主人公の実話ベースものだが、思ってたのと全然違った。まず、大前提としてスポ根ものではない。ケアーの選手としての資質にまったくフォーカスしておらず格闘シーンになっても燃えない。格闘家もそこいらにいる人間とおんなじなんですよ、だからヘンに特別視しないでくれ、ということを描きたかったのかもしれないが、それにしたってケアーの人物像の掘り下げも甘いのでイマイチ魅力が伝わってこないし、男女の痴話喧嘩を延々と見させられてもなあ…という感じで、「わざわざ映画にするほどの話か?」と思ってしまった。

 

『名無し』

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邦画版『タクシードライバー」かはたまた『ジョーカー』と言えそうなルサンチマンものだが、この2作に肩を並べるとは到底思えない出来だった。主人公が手にした物が透明化する、という点がこの作品のある種の売りであろうし、たしかに中盤あたりまでは新規性みたいなものを感じたが、結局そうなるのかよというところに落ち着いてしまった感じ。ソリッドな質感は悪くなかっただけにもうひと捻り欲しかった。

 

『Bunny!!』

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「“本物の狂人は誰だ?!”というミスリードを誘う描写を入れまくったら狂人だらけのしっちゃっかめっちゃっかなお話になっちゃったよ!」みたいな珍品だった。

 

『THE MUMMY/ザ・マミー 檻の中の少女』

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ミイラには一切興味がないのでノーマークだったが、絶賛する内容のツイートがかなりの勢いで流れてきたから観に行った。なるほど、これはたしかに面白い。ゲロ・グロ満載、おまけに空中浮遊もありの気合い入ったオカルトホラーで、これだけだったら「なんだか観たことあるような…」という感じになっていただろうが、家族が危機に直面する悪魔憑きパートと女刑事主導の謎解きサスペンスパートを並走させつつ、最終的にすべてが綺麗に繋がってエンタメ的なカタルシスに着地する構成に舌を巻いた。

 

『箱の中の羊』

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「ロボットが自主性を持つようになって…」みたいなよくある感じでちょっとアレだなあ…と思ってたら意外なオチ。とりあえず、この作品ならではの、みたいな個性は良くも悪くもあるような…と思いつつ、どうでもいい細かいことが気になる人間なので、「同じロボットなのにメシ食えるドラえもんってすごいんだな。つーか、ドラえもんってうんこするんだっけ?」とか余計なことばかり考えてしまった。

 

『ミステリー・アリーナ』

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クイズ大会の優勝賞金が100億円という時点で「SFのつもりなのか知らんが、いくらなんでもその金額はねえ…」と嫌な予感がしたが、案の定の大珍品作だった。記録的な視聴率を叩き出してるはずなのになぜ視聴者の誰ひとりも通報しないのか、警察は全員下痢してて出動できないのか、大団円っぽく強引にまとめるな、等々ツッコミどころ満載。そしてなにより、熱演と言うべきか、はたまたヤケクソか悪ノリの類なのか、とにかくアフロのヅラ被って顔芸やノリノリダンスや悪態吐きまくる唐沢寿明が面白すぎた。笑いすぎて涙出た。DVDが出たら買ってしまうかもしれない。

 

以上。疲れた。おしまい。