10年近く乗り回してきたバイクにかなりガタが出てきていたので新車に買い替えた。ヤマハのマグザムという250ccのビッグスクーター型のバイクとバイバイして、新たにホンダのPCX160という小型軽二輪スクーターに乗ることになる。
なんでもこのPCX160なるスクーターは来年の1月下旬に発売されるニュータイプの代物らしい。なので納車まであと2ヶ月近く待たなければならない。私はバイクにまったく愛着のない人間だが、とはいえ、おニューのバイクがやって来るのだから今から気分が上がっている。納車日が待ち遠しくてならない。
先述したとおり私はバイクにまったく愛着がない人間だ。私にとってバイクは「足」である。それ以上でも以下でもない。なので、見栄えにはとくにこだわりはないし、ミッションとか面倒そうなものも付いてなくてよろしい。
「足として利便性に優れていること」
それをなによりも重要視している。
そういったわけでスクーターである。
スクーターはいい。
なにしろ、ミッションが付いておらず運転し易いし、なおかつ、ちょっとした荷物ならシート下等に収納して持ち運ぶこともできる。排気量が125cc以上あれば高速道路に乗ることだって可能だ。便利この上ない。
「自分もスクーターを乗り回して便利な生活を送りたい!」
という人がもしかしたら当ブログの読者の中にいらっしゃるかもしれない。
そこで今回は「はじめてのスクーター購入講座」と題して、これからスクーターを手に入れるご予定の人に向けてさまざまな疑問・解決法を伝授する記事を書いてみようと思う。是非このテキストを参考にして、健全かつ立派なスクーター乗りに育ってくださりますれば幸いである。
①お金を用意する
「スクーターに乗りたい!」
と口にするのは簡単だが、いくら「どのバイクにしようかなあ」と妄想したところで肝心の金がなければお話にならない。とにもかくにもまずはバイトするなり友人・知人・家族・恋人らにせびるなり消費者金融から借りるなり、とっととそれ相応の資金を用意していただきたい。
②中型免許を取る
さあ金の工面が付いたしさっそくスクーターを買おう、という段階になったわけだが、日本は法治国家であるので、そんなことよりもまず免許を取得していないとお話にならない。「AT限定普通二輪免許」というやつを受けて合格すれば最大で排気量250ccまでのスクーターに乗れるようになるので、センズリしている暇があるならとっとと教習所に通って免許を取ってきてほしい。
③欲しいバイクを決める
金を用意し免許も取りようやく欲しいバイクを選べる立場になった。この記事では新車を購入するということで話を進めさせていただくとして、私としてはやはり高速道路に乗ることができて、なおかつ、車検が義務付けられておらずライトなバイク乗りも手を出し易い排気量126cc〜250ccのスクーターをおすすめしたい。
排気量が低いスクーターは、小回りが効いて、車体が軽く、売れ筋なので機種が豊富に揃っている。一方で排気量が高いスクーターは、収納性により優れていて、車体が重いぶん空気抵抗に長けているため強風等に強い。ただ、あまり人気がないため新車の機種が比較的少なかったりする。当然ながら排気量が高いほど価格も高額になってくる。
あとは「ヤマハがいい」だの、「いやホンダだろ」だの、「待てよ。スズキも捨てがたいな」だの、あるいはABSがどうのとか、まあ、色白あるだろうが、自分の趣味嗜好や懐と相談しながらテキトーに決めてほしい。
④どうしても決められない場合はバイク屋へGO
「それなりに高い物を買うのにテキトーに決められるわけがないじゃないか!」
と憤慨する方がいらっしゃるかもしれない。
たしかにそのとおりだ。
私だってよく知らないやつから
「んなもん、テキトーに決めりゃあいいんじゃね?」
なんて言われたら怒髪天のごとく憤慨するだろう。
なので、どうしても決められない人はバイク屋へ行ってほしい。
私の体感では、バイク屋の店員ってのは修理を依頼するとき等は往々にしてかったるそうに対応してくんなさったりするものであるが、これが新車の購入となると目の色を変えたように懇切丁寧に相談に乗ってくれるからだ。
「この野郎!」
という思いもなくはないが、いずれにせよ、「餅は餅屋」という諺があるように、バイクのことはバイク屋の中の人に訊くのが一番である。
⑤スクーターを購入
ようやく欲しいスクーターが決まった。あとはバイク屋へ出向き、ローンか一括か、知らないが、とにかく然るべき金額を支払い書類に個人情報を記入して納車日を待つだけである。
⑥便利グッズを買い揃える
無事、納車日にスクーターが手に入った。ついに念願の初ドライブである。
嬉しかろう。ちょっとした買い物に行くのも楽しいはずだ。しばらくすると飽きるだろうが、最初のころはとにかく楽しいはずだ。
なんなら、
「こんな手軽に乗れる便利な乗り物があったなんて…」
と、驚愕する者だってあるいはいるかもしれない。
ただ、人の欲は尽きない。
「どうせならもっと便利に…」
と思うのが自然の摂理である。
そんな欲深き貴兄におすすめなのがカスタムパーツだ。
たとえば、もっと荷物を収納したい、という人はリアボックスを取り付ければ良い。スマホをナビにして使いたい、という人はスマホホルダーという便利な代物があるのでハンドル付近に取り付けるべし。喉が乾いて死にそうだ、という人はドリンクホルダーを付ければ万事解決である。さらにはハンドルを暖かくしてくれる機械だとか、ヘルメットをバイクの外側に装着できるようにしてくれる部品だとか、とにかく色々あるので好きに買い揃えてほしい。
それから盗難防止アイテムも必須であり、
「バイクなんてくれてやる」
などという豪気な輩でないかぎり手に入れるべきである。
⑦各種保険の契約をする
言い忘れていたがバイクを手に入れた人間は漏れなく保険の契約しなければならない。自賠責保険というやつで、契約しないとお巡りさんに捕まるので然るべき金額を支払って契約してほしい。
あと任意保険というやつがあり、これは文字どおり任意なので絶対ではない。とはいえ、当然金は余計にかかるが、事故る可能性を想像できる頭があるのならば、こちらも契約するのが賢明である。
「そんなにお金を持ってない!」
という人は①の段階からやり直してほしい。
おしまい。