数年前、天ぷら状に揚げたじゃがいも入りの温蕎麦を提供している店がテレビで取り上げられているのをたまたま見た。
「まさかお蕎麦にじゃがいもを! しかし、これが意外においしいと評判なんです!」
なんつった感じで取り上げられていたのだが、それを見た私は
「はあ? そんなことも知らなかったのかよ!」
と思ったのだった。
というのは、私の母はいろいろな料理にじゃがいもをやたらとぶちこむ人で、私は幼いころから母が作った「じゃが天」入りの蕎麦やうどんやラーメンを「うめえうめえ」と日常的に食ってたからだ。
なので、どの家庭でもこれが「あたりまえ」だと私は長いあいだ思いこんでいた。
「こっちのほうがヘン」
とわかったのは、上記のテレビ番組の話を母にしたところ、
「いや、ウチのほうが変わってるんだよ」
という答えが返ってきたからである。
ちょっとした衝撃だった。
たとえば、ある日の献立が天ぷら料理だったとする。その場合、エビ天やイカ天などとともに2~3センチぐらいの厚さにスライスし揚げられた「じゃが天」が食卓に並ぶのは我が家では常識だった。で、これがめちゃくちゃうまい。
おそらく、母オリジナルであろう、じゃがいも入りの料理はまだある。
・味噌汁
・焼きそば
・回鍋肉
・チャーハン
などである。
味噌汁には2~3センチぐらいの厚さにスライスしたじゃがいもをぶち込む。焼きそばとチャーハンと回鍋肉にはサイコロ状の大きさにカットしたのをぶち込む。超うまい。
興味を持たれた方は試してみることをおすすめする。ぜんぶうまい。私が保証する。
そんな家庭で育ったからか、私は大のじゃがいも好き人間である。ファストフードのフライドポテト、ポテチ、じゃがりこ、ポテロング、ハッシュドポテトなど、太るのについやたらと食ってしまう。
ちなみに田所商店という味噌ラーメンの専門店には大ぶりのフライドポテトが2つ入っている「北海道味噌らーめん」という品がある。
こちらも超絶的にうまいので、じゃがいも好き人間にはおすすめである。