「もしこれが全裸だったら…」
と、つい考えてしまう。
仕事をしているとき、家でテレビを見ているとき、あるいはどこかへ遊びに行っているとき、気づいたら
「もしこれが全裸だったら…」
と、つい想像してしまう自分がいる。
癖なのだ。
たとえば、原付バイクに乗っているおっさんである。
原付のおっさんドライバーは、なぜかヤンキー座りのように股をおもいっきりおっぴろげた格好で走行している人が多い。
「もしこのおっさんが全裸だったら…」
つい想像してしまう。
仮にこのおっさんが全裸だったら、股をおもいっきりおっぴろげているので風に揺られたちんこがちょうど飛行中のモモンガのように見えるのではないか。
あるいは、右折をする場合はどうか。
おそらく、ちんこも右のほうへ傾くだろう。さらに左折をする場合も当然ながらちんこは一緒になって左の方向へ傾くはずだ。ましてや腰を浮かせた状態で走行した場合、後ろから眺めればアナル全開である。
かっこ悪ぅ。
テレビをつけたら世界陸上がやっていた。男子のハンマー投げだ。
屈強な体格をした大男たちがくるくる回りながらハンマーを思いっきり中空に投げ飛ばしている。
すごい。すごいよ。
「もしハンマーを投げているこの選手が全裸だったら…」
想像したら、ちんこもくるくる回っていた。
かっこ悪ぅ。
ロックのライブを観に行った。超大盛り上がりだ。
興奮の坩堝の中、頭上でダイブを敢行する男が現れた。人間サーフィンのごとく私の頭上をうねうねと移動していく。
「もしこのダイブしているにーちゃんが全裸だったら…」
想像したら、ちんこもうねうねしていた。ダイブを支えている客の顔面にちんこがびったんびったん張りついていて、えらいことになっていた。
かっこ悪ぅ。
これが女の全裸姿を想像してるんだったら自分に感心してしまうが、頭に思い浮かぶのは決まって男のそれなのだから困ってしまう。
たとえ想像でもちんこは見たくないよ。