『サメストーカー』という映画を観た。
「ギャルがサメに襲われる。そんでイケメンが助けてくれるがそいつがストーカーになる」
というバカ映画である。
ストーカーを演じている男は若かりしころのドルフ・ラングレンを彷彿とさせる金髪のイケメンだ。
このイケメンが狡猾なのはサメを養殖して好みのギャルに狙いを定めてわざとサメに襲わせることである。そんで助けたギャルに「きゃーステキ!」ってなってもらって最終的に付き合って突き合おうとする。
「なぜそんなまわりくどいことを…」
と私に言われても困る。まあ、映画なんだし、基本ファンタジーなんだし、めちゃくちゃな話でもべつにいいじゃないか。
しかし、意外だったのがこの映画、そこそこよく出来ていたことである。まあ、こんな映画を「そこそこよく出来ている」っていうのもどうかと思わないでもないが、テンポが良くてサクサク観られるし、ちゃんと起承転結がある物語になってるし、なにより「イケメンが養殖したサメにギャルを襲わせて助けてストーカーになる」という馬鹿馬鹿しいが唯一無二と言っていいであろうオリジナリティがある。
いやーいい感じにくだらなくて笑えたわー。
と、そこそこ満足して評判とか調べようと思ってググったら見つけた。以下がそれだ。
『サメストーカー リターンズ」ときた。もちろん説明するまでもないだろう、『サメストーカー』の続編にあたる作品である。
『サメストーカー リターンズ』に登場するストーカーは前作とおなじイケメンだ。ここでふと疑問が湧いた。
「えーっと、君、死んだんじゃなかったっけ…?」
前回、わりと重症っぽい大怪我を食らわされたうえ海中でサメに襲われてギャルもそこそこ待ったが浮かび上がって来ないというどう考えても死んでる状況で終わったはずだ。それなのにどういうわけだか生きてる。おまえはなんなんだ。超人か。ターミネーターなのか。
だが、そんな疑問にはこの続編は一切答えてくれない。
とにかく生きてたんだ。それでいいじゃないか。
なにはともあれ今回のターゲットは女子高生だ。海で泳いでいる女子高生を養殖したサメに襲わせて助けた挙句ストーカーと化す。
まったく懲りてないじゃないか。
まあ笑った。お約束の流れがもう完璧にツボにハマってしまった。おもしろすぎるだろ。
だが、懲りてはないものの学習はしたようで、あきらかに安物とわかる付け髭で変装し女子高生の母を手懐けたり挙げ句の果てには女子高生と生姦までキメて孕ませる。例によってめちゃくちゃなお話だが、やはり退屈しない程度にそこそこよく出来てる。これがなんだか妙で笑える。
いやーコレも馬鹿馬鹿しくておもしろかったなー。
と思ったらまだあった。
今度は『サメストーカー ビギニング』だ。まだ続きがあったのかよ。
だが、私の間違いだった。続編ではないらしい。
- 『サメストーカー』(2020年)
- 『サメストーカー リターンズ』(2021年)
- 『サメストーカー ビギニング』(2017年)
調べてみたらこうだった。つまり、この『サメストーカー ビギニング』こそが真の1作目だったのである。
しかもストーカー役の男が違う。サメの養殖もしてない。だが、やることはおなじだった。
「ギャルがサメに襲われる。そんでイケメンが助けてくれるがそいつがストーカーになる」
こんなもん、笑うなと言うほうが無理である。
4作目も観たい。いやあと10作は作ってほしい。