おっさんだってすごいのだ

以前、「おばさんってすごい」という趣旨の記事を投稿した。以下の記事である。

 

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「オナニーするのに忙しいし、第一読むのがかったるい」

という人のためにかいつまんで記事の内容を説明しよう。

ようするに、

「おばさんは、髪型をパンチパーマにしたり、わざわざ邪魔になる場所に自転車を止めて立ち話をしたり、雨よけするためにビニール袋を頭にほっかむったり、メンタルが鉄で出来ている。とにかく、おばさんすげえ」

みたいな内容の記事である。

私は真剣におばさんを尊敬している。オナニーするのに忙しかったりめんどくさがり屋の人も、上の記事を熟読していただければ、私の言っていることはけっして嘘ではないと理解していただけるはずだ。

だがしかし、ふと思った。

「おっさんだって、じつはすごいのではないか?」

と。

おばさんを賞賛する記事を書いたのに、なぜおっさんのそれがないのだ。これでは男女差別ではないか。

私の内なる声がそう呟いた。

というわけで、おっさんだってすげえんだぜ、ということを今回は書いてみたいと思う。

 

①おっさんはおもいっきり鼻毛が出ていてもまったく気にしない

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国連の研究機関の調査によれば、おっさんの10人中9人は鼻毛が出ているとされている。そして、鼻毛がおもいっきり出ているにもかかわらずおっさんは常に堂々としている。

「俺の鼻毛が出ているからってアメリカと戦争になるわけじゃないし、べつにどうだっていいではないか」

と言わんばかりだ。

エチケットなんぞ気にしない。つーか、エチケットってなにそれ、食えんの?

それがおっさんという生き物だ。

とはいえ、たまに気が向くとおっさんは鼻毛を抜くこともあるにはある。ただし、「鼻毛を抜く場所」が問題だ。

国連の研究機関によれば、なんとおっさんの10人中9人は信号待ちで停車中の自動車内で鼻毛を抜いているという調査結果が出ているのだ。

赤信号で停まっているとき、隣にいる自動車のドライバーを眺めてみてほしい。その人物がおっさんなら高確率で鼻毛を抜いている瞬間を目撃できるはずだ。

 

②おっさんは銭湯に入るとき、ちんぽの皮をわざわざ剥いてくる 

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威張る。強がる。見栄を張る。

以上はおっさんの3大行動原理である。

会社では「俺は仕事が出来る人間なんだ」と威張り、家庭では「俺が毎日つらい思いをしながら金を稼いでおまえら家族を食わせてるんだぞ」と強がり、そして銭湯では仮性包茎であるにもかかわらずちんぽの皮をわざわざ剥いて見栄を張る。

「べつに銭湯でわざわざちんぽの皮剥かなくたっていいじゃない!」

と女性なら突っ込みを入れたくなるだろう。

たしかに正論だ。ぐうの音も出ない。だが、わかっていてもついつい剥いてしまう。それがおっさんという生き物なのだ。

 

③おっさんのくしゃみは威嚇行為である

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「ハクション!」

 または

「ハックション!」

くしゃみしたときの音は上記の2つに当てはまる人が多いのではなかろうか。

さらに女性ならば

「クション!」

が一般的であろう。

だが、よく知られているようにおっさんのくしゃみはこんなものではない。

「ブワックショイ!!!!!!」

超うるせえのである。

くしゃみをするなとは言わない。だが、もうちょっと静かにやってくれたっていいじゃないか。

私は常々疑問に感じていた。

「なぜ、おっさんのくしゃみはこうもうるさいのか」

そして、ひとつの応えを導き出した。

「おっさんのくしゃみがうるさい理由。あれは周囲への威嚇行為」

なにしろ、超うるせえのである。そうとしか考えられないではないか。

ちなみにおっさんはよく痰も吐くが、あれは動物でいう一種のマーキング行為であろうと思われる。

 

④おっさんは武勇伝を語りたがる 

おっさんと武勇伝はセットである。

「俺って昔はすげえやんちゃだったんだぜ」

会話の最中、隙あらば「やんちゃな武勇伝」をぶっこんでくるのがおっさんという生き物だ。

私の周囲にいる、あるおっさんの話をしよう。

彼は若いころ、あさりの路上販売をして生計を立てていた。

ところがある日、いつものようにあさりを売っていたら「怖い人たち」に因縁を付けられた。

「おまえ、誰に断って店出してんだ!」

結果、「怖い人たち」に寄ってたかってボコボコにされてしまったという。

「な。すごいだろ?」

なにがすごいのかわからないが、ようするに彼は

「怖い人たちを怒らせた俺、すごい」

と、どうやら言いたいらしいのだ。

本当によくわからない。

ちなみにこの話はもう20回以上は訊かされた。種を明かせば、話の主は私の親父である。

 

以上である。

おっさんを賞賛するはずだったが、なんだか逆な感じの内容の記事になってしまった。

だが、細かいことは気にしない。なぜなら、私自身もじゅーにぶんにおっさんだからだ。

細かいことなんぞ気にしてたらおっさんなんてやってられない。なんて言いつつ、常になにかに怯えながらくよくよしている。それもまたおっさんという生き物の悲しいサガだったりする。

嗚々、おっさんはつらいよ。