ライブハウスの接客態度について

この間、某ミュージシャンのライブを観に某ライブハウスへ足を運んだら、ひさびさに嫌な思いをした。バーカウンターで酒を頼もうとしたら応対した女の店員がとひどく無愛想というかなんだかかったるそうな雰囲気を満々に醸し出していたのである。

 

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まあ、ライブハウスではわりとよくあることである。

そもそもライブハウスへ足を運ぶ目的は、もちろん酒を飲むためではなくライブを観るためである。ライブハウスに必要以上のサービスを私自身求めるつもりはないし、大半の客だってそうだろう。にしても、アニマル浜口並みに気合い入った接客をしてほしいとは言わないが、一応客商売なんだから、もうちょっとにこやかに対応してくれてもいいじゃないか。

というか、よくよく考えたらライブハウスで「いらっしゃいませ」と店員から声をかけられた記憶がない。

繰り返しになるが、ライブハウスだって一応は客商売である。

客がやってこなければ商売は成り立たないのだ。

「お店なのに『いらっしゃいませ』を言わないなんておかしいだろ! おまけにバーカウンターの店員もひどく愛想が悪い! こんなライブハウス、2度とくるもんか!」

そんなふうに怒り出す客がいたっておかしくはない。

これは早急に改善すべき案件だろう。

むろん、「いらっしゃいませ」の声かけは必須である。某テーマパークのパクりになってしまうが、入場の際「夢の国へようこそ!」と客に声をかけるのもありかもしれない。

まあ、とはいえ、どちらも堅苦しいといえば堅苦しい。なんというか、もっとライブハウスらしい「くだけた感じ」があったほうがいい。なので、「へい、らっしゃい!」はどうか。

「へい、らっしゃい!」

「すいません、モスコミュールひとつ」

「へい、モスコミュール一丁! まいど!」

こうするだけで客もいい気持ちになれて、ライブもより一層楽しい気分で観覧できるはずだ。まさにいいことずくめである。

さらに提案したいのがポイントカードの導入だ。一回来店するごとにポイントがひとつ貯まり、ポイントが5つ貯まるとサービスでワンドリンク無料、10個貯まると出演ミュージシャン(過去出演ミュージシャンも含む)のサイン色紙がもらえる。有効期限はカード発行から一年。ポイントサービスほしさに観たくもないミュージシャンのライブを観にわざわざやってくる客が続出するに違いない。

……というどうでもいいことを考えてしまったのは、やはりついこの間、玉置浩二のライブを観にオーチャードホールってところにはじめた足を運んだのですが、店員のみなさんがものすごく感じが良かったのですね。まあ、ふだんは主にバレエやオペラの公演などを開催しているコンサートホールらしいので、ライブハウスとは接客だったり趣なりがかなり異なるのは当然といえば当然なのですが。

さすがに「いらっしゃいませ」とは言われなかったけど、チケットを見ながら席を探していたらけっこう離れた場所から案内係のおばさんがわざわざ小走りで駆け寄って来てくれて席まで案内してくれて、「うわあ、なんて親切なんだ」と、ちょっと驚いてしまったり。

挙げ句の果てには、帰りのエレベーターに乗り込んだ際、扉が閉まるまで目の前で店員さんが深々とお辞儀をしていたりなんかして、いっしょにエレベーターに入った女子3人組が思わず

「ライブの店員さんにこんなに親切にされたの、はじめてだよね~」

「うん、すごいよね~」

みたいなことを話していて、心の中で激しく同意したのだった。 

でも、ライブハウスに余計なサービスはいらねえな、やっぱ。ライブハウスってそういうもんじゃねえだろ。知らんけど。

ただ、さすがにかったるそうな雰囲気満々な接客をされるとちょっと気分が萎えるのでご勘弁願いたい。とはいえ、やはりライブハウスで懇切丁寧な接客をされてもそれはそれでなんというかこそばゆい感じがしてしまうだろう。ここはあいだを取って、三日三晩飲まず食わず状態のアニマル浜口並みの気合いが入った接客でどうであろうか。三日三晩飲まず食わず状態のアニマル浜口並みってどういう案配なのか、書いてる自分もよくわからんが。