以前、午後ローで放送されていた『マジェスティック』なる映画をなんの気なしに観たらスイカに夢中なおっさんを演じているブロンソンがおもしろすぎて当ブログで記事にした。
んで、
「ひさしぶりにブロンソンの映画観たいなあ」
と思ってたら、タイミングよくつい先日、午後ローでブロンソン主演の『バラキ』という映画が放送されるってんで観てみた。
いや超おもしろいよこれは。つーか最高すぎるだろブロンソン!
『バラキ』はマフィア一家の長年に渡る内部抗争を描いた映画である。とはいえ正直、観終わったいまでもストーリーの全容を理解出来たとは言い難い。
なにしろやたらと登場人物が多く、しかも
「マフィアのボスが内ゲバで暗殺される」
↓
「内ゲバを統率した人物が次のボスになる」
↓
「また内ゲバが起こりボスが暗殺される」
↓
「その内ゲバを統率した人物がボスになる」
という展開が何度も何度も繰り返されるので、
「で、いま現在は誰がブロンソンのボスで、ブロンソンと仲良さそうにしているこの中の誰が内ゲバを実行しようとしているのか?」
といったふうに、まあ、私の頭が悪いだけなのかもしれないが、とにかく観ている最中、頭の中がこんがらがるばかりなのである。
「じゃあ、おもしろくなかったってことじゃねえか」
と思われるだろうが、全然違う。これが最高におもしろいのである。
というのも、この映画でブロンソンはマフィアの下っ端的存在であるバラキという人物を演じている。青年時代の23歳から58歳のいい歳したおっさんになるまでのバラキをモノローグ形式で演じているのだが、これがものすごいことになっているのだ。
『バラキ』は1972年に公開されたとのことで、1921年生まれであるブロンソンの本作撮影時の実年齢はおそらく50歳かもしくは51歳であったはずだ。
24歳のバラキを演じるブロンソンである。
こんな貫禄がある24歳の青年がはたしているでしょうか。
もはやコントなのである。
「せめてほうれい線ぐらい特殊メイクかなんかでどうにかしろよ!」
と言いたくなろうというものだ。
キャスティングに金を使い過ぎて予算がなくなってしまったのであろうか。
いずれにせよ、期待を裏切らない漢の中の漢ブロンソンなのであった。