映画『ソーラー・ストライク』-出来ればこの映画を観たことも「なかったこと」にしてしまいたい-

 少し前に『ソーラー・ストライク2013』というバカ映画の感想を書いたが、今回取り上げるのは『ソーラー・ストライク』というタイトルの映画である。おそらく、シリーズの記念すべき第一作目であろうと思われる作品だ。

 

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ちなみに先に観た『2013』はクソつまらなかった。

なので、今回も

「これも相当なバカ映画だろうな。そして、クソつまらんのだろうな」

と思いつつ、わざわざ観た。

そしたら案の定、相当なバカ映画だった。そして、やっぱりクソつまらなかった。

それにしても驚いたのは『2013』も『ソーラー・ストライク』も「ほぼほぼ内容が同じ」であったことだ。

出てくるキャラクターや、演じている俳優や、物語上の細かい設定など、多少異なっている点はあるものの、基本的には両作品とも「同じ話」と言っていい。

『2018』は

「太陽に宇宙船が衝突したせいでスカラー的なアレがおかしくなってしまった! ほっとくと2日後には地球が滅亡してしまう! そうだ! もう一度太陽に宇宙船を突っ込ませればアレがアレしてもとの状態に戻るはず! よっしゃ成功だ! やったぜ! めでたしめでたし!」

みたいな、科学に特別詳しくない私のような人間が観てもだいぶムチャクチャに思えるお話だったが、こちらも

「太陽の異常活発によって大気中のメタンがおかしなことになってしまった! ほっとくと2日後には地球が滅亡してしまう! そうだ! 潜水艦から南極に核ミサイルをぶちこめばアレがアレしてもとの状態に戻るはず! よっしゃ成功だ! やったぜ! めでたしめでたし!」

という、これまた似たようなムチャクチャなお話である。

ちなみにアマゾンで検索すると、ほかにも『ソーラー・ストライク セカンド・メルトダウン』があれば、『ソーラー・ストライク サード・インパクト』もあり、さらには『ソーラー・ストライク2012』なんてのも出てくる。

おそらく、これらの作品も基本的に「すべて同じテンプレートを使いまわしている」と思われる。

なぜ、「とくにおもしろくもない」のにもかかわらず同じようなプロットに固執するのか。

そもそもレビューの評価だっていずれの作品も総じて低い。

とくに評判がいいわけでもなく、むしろ悪いのに、また熱心なファンがたくさんいるわけでもないであろうと思われるのに、なぜシリーズとして同じような映画が延々と作られているのか。

大金持ちのスポンサーが付いていて、道楽でやっているのだろうか。あるいは、このシリーズの関係者らに「似たような内容のつまらない映画を作り続けないと屁が止まらない」みたいな呪いでもかけられているのだろうか。

人間誰しも「出来ればなかったことにしたいこと」があるはずだ。たとえば、元サッカー選手の中田英寿の「なかったことにしたいこと」は「ラ王」のCMだろう。氷室京介の「なかったことにしたいこと」は「スピニッヂ・パワー」であり「寺西修一時代」だろう。最近では、今日の昼に職を辞することを記者会見で発表したアマチュアボクシングの元会長が「奈良判定」を「なかったこと」にしようと躍起になっているご様子だ。

そして、本作に出演しているルイス・ゴセット・ジュニアが「なかったこと」にしたいのがおそらくこの「『ソーラー・ストライク』に出演したこと」であろう。なにしろ、『愛と青春の旅立ち』ではアカデミー助演男優賞を獲得している名優である。

こういう映画でも、いちおう監督やスタッフや出演した俳優たちが集まってプレ試写会みたいなもんが開かれるわけでしょ。 

そのときに

「なんだこのクソ映画は! おい、俺の顔にモザイクかけておけ!」

とかルイス・ゴセット・ジュニアが言い出したのではないか。

とはいえ、さすがに演者の顔にモザイクはまずい。それじゃエロいシーンのないAVになってしまう。それで妥協案として採用されたのが「出演シーンを大幅にカットすること」だったのではないか。

ルイス・ゴセット・ジュニアの出演シーンがかなり少なめであったのは、おそらくそういう理由があったに違いない。

みたいな妄想をしながら観れば、わりといい暇つぶしになる映画である、と、最後に一応フォローしておく。