【第2回】ブックオフのCD280円棚でよく見かけるオススメ洋楽アルバムを紹介してみる

気が向いたので前に書いた「ブックオフのCD280円棚でよく見かけるオススメ洋楽アルバムを紹介してみる」の第2弾を書いてみようと思います。

ちなみに前回の記事はこちら↓

今回選んだCDも、元ロキノン信者のオッサンであるのが丸わかりなチョイスとなってしまいましたが、素敵な曲が詰まったアルバムであるということは断言できるので、なにかの間違いで読んでしまった方のお役に立てれば幸いです。

 

BECK『Odelay』(邦題『オディレイ』)

Odelay

Odelay

 

本名はベック・ハンセンという人だが、プロレスラーのスタン・ハンセンとは縁もゆかりもない。当然ながらウエスタンラリアットが得意技なんかではなく、れっきとしたミュージシャンである。

父もミュージシャン、母はヴィジュアルアーティストという芸術家一家の血を引いている。デビュー時は20代前半で、そのころも「大型新人現る!」的な感じで大いに騒がれたが、昨年のグラミー賞でも現時点での最新アルバムである『Morning Phase』が最優秀アルバム賞を獲得するなど、常に高い評価を受けているミュージシャンだ。

ブックオフの280円棚でよく見かけるのはファーストの『Mellow Gold』とセカンドの『Odelay』であるが、個人的により愛着がありはじめてベックを聴く人にはまだこっちのほうがとっつきやすいだろう、ということでこの『Odelay』を選んだ。

で、肝心のアルバムの内容だが、フォークやブルースやカントリーやパンクロックに果てはヒップホップと、さまざまなスタイルを取り入れていて、ざっくり言うなら「ごった煮ミュージック」と表現するのが相応しいだろうか。「Aメロ→Bメロ→サビ」なんていうわかりやすい売れ線ポップス的な曲は基本的になく、めまぐるしく展開が変わるような曲やら、素っ頓狂な電子音が鳴り響く中、軽快にラップをかます曲やら、とにかく全体的に「濃ゆい」アルバムである。

一聴してあまりの音楽的な情報量の豊富さに圧倒され、「よくわからん」「なんだかむずかしい音楽だな」という感想を抱く人も多いかもしれない。

というか俺がそうだった。

某刑事ドラマのセリフを借りるなら

「なんじゃこりゃあ!!!!!!」

はじめて聴いたときの感想はまさにそんな感じであった。

しかし聴きこむほどに、バラエティに富み、なおかつ、オリジナリティ溢れるこの音世界に魅了された。

馬鹿な俺でもわかったんだから、じつは全然むずかしくないアルバムだ。と思う。

※オススメ収録曲→①「Devil's Haircut」、③「Lord Only Knows」、④「The New Pollution」、⑥「Novacane」、⑦「Jack-Ass」、⑧「Where It's At」、⑨「Minus」、⑩「Sissyneck」

 

Bjork『Post』(邦題『ポスト』)

Post

Post

 

上のジャケ写をご覧になればおわかりのとおり見た目は東洋人っぽいがアイスランド出身の女性歌手である。

デビュー時の年齢は12歳というのだから、ただただ驚く。

自分が12歳だったころを思い浮かべて欲しい。俺と同じように、勉強もロクにせず、ほとんどの人間が遊んでばかりいたはずだ。なんなら、うんことか食ってた奴だっていたはずだ。いや、さすがにうんこは食わんか。まあ、それはどうでもいい。

で、今回チョイスしたのは『Post』という1995年にリリースされたアルバムである。

とにかく音楽性がじつに幅広く、基本軸となっているのはクラブ・ミュージックであるものの、アフリカっぽい民族音楽的なサウンドを取り入れた曲ありーの、ミュージカルふうの豪華絢爛な曲ありーの、SFっぽいリリカルな風情漂う曲ありーので、しかも歌が超絶上手い。21年前にリリースされた作品だが、今聴いてもまったく古びてない。どころか、つい最近発表されたと言われてもまったく違和感がないくらい独創的かつモダンなアルバムである。

ビョークも上に挙げたベックと同様、やや小難しげな音楽性を志向しているミュージシャンだが、「Aメロ→Bメロ→サビ」という展開だったり、どこかで聴いたことがあるような決まりきったアレンジが施されているような定番ポップスはもううんざり、という人にこそぜひこのアルバムをオススメしたい。

※オススメ収録曲→②「Hyper-Ballad」、③「The Modern Things」、④「It's Oh So Quiet」、⑤「Enjoy」、⑥「You've Been Flirting Again」、⑦「Isobel」、⑧「Possibly Maybe」、⑨「I Miss You」

 

R.E.M.『Automatic For The People』(邦題『オートマチック・フォー・ザ・ピープル』)

Automatic For The People

Automatic For The People

 

アメリカの大御所的な立場にあったロックバンドであり、2007年にはロックの殿堂入りを果たしている(2011年にバンドは解散)。ただ、世界的評価とは裏腹に日本ではそこまで人気を得られなかった。

まあ、理由はなんとなくわかる。とにかく地味だからだ。

エレキがガンガン鳴らされているようなインパクト重視のロックではないし、どてっぱらにガツンと来るようなヘヴィな音楽でもなければ、めちゃくちゃ踊れるようなノリノリなサウンドを標榜しているバンドいうわけでもない。「地味」と書いたが、「重い」と言ったほうが正しいかもしれない。

とくにこのアルバムは全体的にフォーキーなサウンドで構築されていて、メロディにしてもいきなり胸ぐらを鷲掴みされるようなキャッチーな部分もほぼなく、1回や2回聴いた程度では「なんか地味でつまらんな」と感じる人も多いかもしれない。ただ、それでも繰り返し聴いていると、良さがわかってくる。もちろん個人個人の音楽的趣味嗜好があるわけで、何度聴いてもわからん人もいるだろうが。

抽象的な物言いになってしまうが、なんつうか、曲の構成にしてもメロディにしてもバンドの演奏にしても、あざとさみたいなものが一切感じられないというか、懐が深いというか、切実な姿勢で音楽に向き合っている、みたいなところが感じられる。

地味は地味だが、何度も繰り返し聴いているうちに肌身に染み込んでいって、気づいたらいつのまにか魅了されている。そんなアルバムだと思う。

 ※オススメ収録曲→②「Try Not To Breathe」、③「The Sidewinder Sleeps Tonite」、④「Everybody Hurts」、⑨「Star Me Kitten」、⑩「Man On The Moon」、⑪「Nightswimming」


The Chemical Brothers『Dig Your Own Hole』(邦題『ディグ・ユア・オウン・ホール』) 

 

Dig Your Own Hole

Dig Your Own Hole

 

英国マンチェスター出身のテクノユニット。片方はゴリラみたいな顔していて、もう片方は昔はサラサラの長髪だったが今はハゲてトレンディエンジェルのボケ担当にそっくりな髪型をしている。ちなみに「ブラザーズ」と名乗っているがほんとうの兄弟ではない。

で、ここで紹介するのは彼らにとってのセカンドアルバムだが、テクノ好きはもとよりロック好きにも大いにウケた名盤である。

もっとも、テクノというと「ヴォーカルが入ってないから聴く気になれない」という人も多かろう。安心して欲しい。ちゃんとヴォーカル入りの曲も入っている。とはいえ、ヴォーカルなんぞ入ってない曲でも聴けば一発で「かっこいい!」となるはずだ。

ジャンルとしてはやっぱりテクノであることは間違いないが、サイケでヘヴィでファンキーで、最高にロックンロールなサウンドである。

「テクノとハウスの違いがわからないんだけど?」

だの

ブレイクビーツってなんなの?」

だの、細かいことは気にしないでよろしい。

なぜなら、テクノ系の音楽をそれなりに聴いてきた俺もいまだによくわからないからだ。

しかしながら、そんなことなぞわからなくても、聴けば「かっこいい」ってことは充分すぎるほどよくわかる。それがこのアルバムである。

※オススメ収録曲→①「Block Rockin' Beats」、②「Dig Your Own Hole」、③「Elektrobank」、④「Piku」、⑤「Setting Sun」⑥「It Dosen't Matter」、⑦「Don't Stop The Rock」、⑧「Get Up On It Like This」、⑨「Lost In The K-Hole」、⑩「Where Do I Begin」、⑪「The Private Psychedelic Reel」

 

ME&MY『Dub-I-Dub』(邦題『ドゥビ・ドゥビ』)

ドゥビ・ドゥビ

ドゥビ・ドゥビ

 

上のクソダサいジャケ写をご覧になればわかるとおり、正常な感覚の持ち主なら街で見かけたらネックブリーカードロップを食らわせたくなるであろうゴキゲンなパツキン女デュオによる1996年リリースの超ヒット作。なぜだかわからないが日本でもバカウケした。内容的には一言で言うと「一発屋」、それ以上でも以下でも当然ながらなく、「とにかくムカつく音楽を聴きたい!」という特殊な性癖をお持ちの方には強力にオススメしたい盤である。もちろん、自分の部屋にこのCDが置いてあったら他人に人格を疑われるハメになるのは間違いない。

※オススメ収録曲→⑥「Dub-I-Dub」(つーかこの曲しか知らん) 

 

以上です。また気が向いたら第3弾、もしくは邦楽280円棚のオススメアルバムを書いてみるかもしれません。

【※追記】id:RyuNoSuKeさんよりブックマークコメントにて、「当方の地域は280円に値上げされています」とのご意見を頂戴いたしました。早速、当方も近所のブックオフに確認しに行ったところ、「250円」ではなく「280円」となっておりました。というか、おそらく全店のブックオフにおいて、すでに「280円」の価格で販売されていると思われます。なので、記事タイトルを「250円」から「280円」に訂正させていただきます。すみません、全然気にしてませんでした。