2020年10月の消化物(音楽)

まだ日にちがちょっとあるが今月消化した音楽の感想を書いてみる。ちなみに先月とおなじく取り上げるのはすべて旧譜。

つーか、いいかげんCDを処分したくなった。
とくべつ贔屓にしているミュージシャンのCDを処分するつもりはない。一応それなりに思い入れがあるし、CDの所有欲がなくなったわけでもないし、いや正直だいぶ所有欲がなくなってきていて将来的にはもしかしたら処分するかもしれないが、とにかくいまのところそのつもりはない。
それらのCDとはべつに、いま現在、俺の部屋には、ブックオフだのディスクユニオンだので「安く売ってたから」という安易な理由で手に入れたもののロクに聴かないまま放置されているCDが山ほどある。これをどうにかしたい。
とりあえず、これら放置状態のCDの中から数枚選び、いまも現役バリバリで活躍中の俺の愛用機iPod classicに同期させて、その数枚のアルバムを1ヶ月間集中的に聴く。そして気に入った曲だけライブラリに残してほかの曲は消去する。もちろん、気に入る曲がなければ全消去。全体的に気に入ればCD自体を手元に残してもいいし、気に入ってもとくに愛着が湧かないようであれば売っ払えばよい。むろん、気に入らなかったCDは問答無用で売っ払う。
うん。決めた。
大量のCDたちには申し訳なく思うが、あいにく俺の家は広くないのだ。なので、しばらく聴いてだめそうならすっぱり切り捨てさせてもらう。
というわけで、はたして天国行き(保管)か地獄行き(処分)か、運命の帰路に立たされる中、この1ヶ月間集中的に聴いたCDどもの感想を以下に記す。
 

●Travis『The Man Who』 

ザ・マン・フー

ザ・マン・フー

  • アーティスト:トラヴィス
  • 発売日: 1999/06/02
  • メディア: CD
 

トラヴィスに関してはじつは5th『The Boy With No Name』しか聴いてなくてとくに詳しいわけではなく、代表作とされているこちらの2ndも数年前に中古で購入したもののなんだか聴く気が起きずずっと放置したままだった。で、感想。まさにUKロックって感じのメランコリックなメロディが特徴的な歌心溢るるアルバム。とくにひねくれているようなところは一切ない。まあ、トラヴィスがそういうバンドであることはもちろんわかってたし、実際、①「Writing To Reach You」や③「As You Are」、⑥「Turn」といったトラヴィスならではの美メロが展開される曲はやっぱり良い。ただ、全体的に綺麗にまとまりすぎている感じがしてしまっていまいち乗りきれない。うーん。処分決定。

 

●The Band『The  Band』  

ザ・バンド

ザ・バンド

  • アーティスト:ザ・バンド
  • 発売日: 2018/06/20
  • メディア: CD
 

ディスクガイドにほぼ必ず載ってるザ・バンドの名盤中の名盤とされているやつ。この手のカントリーとかR&Bとかを土台にしたルーツミュージック的な音楽をがっつり聴いたことがなかったのでなんとなく手に入れたが、買っただけで満足してしまいこちらも長いこと放置していた。うん。なるほど。やっぱり思ってたとおり、のどかで牧歌的というか、単刀直入に言ってジジくさい音楽だが、意外にあっさりしていてメロディも良くて聴きやすい。ような気がする。とりあえず、これはもう少し聴きこんでみるつもり。

 

●Soul Crap『Riddim & Blues』

Riddim & Blues

Riddim & Blues

  • アーティスト:Soulcrap
  • 発売日: 2010/09/08
  • メディア: CD
 

こちらもソウルやR&Bなどのルーツミュージック系の国内産バンド。2010年リリースの1stで、サム・クックやボ・ディドリー、ビリー・ホリデイなどのカバー中心のアルバム。これはなかなか良かった。もちろん、いまふうな感じは一切ないが、とにかくクロくて渋い。オリジナルの⑩「Got to Tell」もメロウでキャッチーで素晴らしい。いっぺんライブ観てみたい。あと、前々から気になってたサム・クックにも俄然興味が湧いてきた。

 

●James Brown『In The Jungle Groove』

In the Jungle Groove

In the Jungle Groove

  • アーティスト:Brown, James
  • 発売日: 2003/06/17
  • メディア: CD
 

JBである。これまで俺は何度JBに挑戦して敗れてきたであろうか。JBのファンキーかつアニマル浜口並みに気合い入りまくった歌声やタイトでグルーヴィなリズムセクションなど、所々かっこいいと思える瞬間もあるっちゃあるが、アルバムまるまるだとどうしてもどの曲も似たり寄ったりに聴こえてしまい結局なんだかどうでもよくなってしまう。それは名盤とされているこのアルバムを聴いてみてもおんなじだった。ただ、JBの音楽を理解できれば、なんというか、リスナーとしての幅が広がりそうな気がするので、これはもうちょっと粘って聴いてみるつもり。

 

●Cream『カラフル・クリーム』

カラフル・クリーム

カラフル・クリーム

  • アーティスト:クリーム
  • 発売日: 2011/11/09
  • メディア: CD
 

言わずと知れたクリームの2nd。こーれーはとても良かったです。気に入った。私にとって「クリーム」といえばミニストップのソフトクリーム(バニラ味)だったが、こちらのバンド、クリームが一気にまくって見事トップに躍りでた格好だ。いや、随分前に聴いたときはさっぱり理解できなかったんだけどな。ブルージーでちょいサイケ、それでいてポップな親しみやすさもしっかりとある。本盤とおなじく評価の高い3rd『クリームの素晴らしき世界』も聴きたくなった。今月の一等賞。

 

●Bill Evans『Waltz For Debby』

ワルツ・フォー・デビイ+4

ワルツ・フォー・デビイ+4

 

で、こちらも言わずと知れたジャズピアノの名盤(とされているやつ)だが、まあ、やっぱりわからん。たとえば、テクノやヒップホップも昔はよくわからなかったが、何度か聴いてるうちに急に視界が開けたように魅力を理解できるようになったものである。しかしジャズに関してはどの名盤(とされているやつ)を何度聴いてもさっぱり理解できない。個人的にここ数年、ラッパがブームなので、そっち系からまず掘っていくべきなのかもしれない。となるとやっぱりマイルスになるが、マイルスも何作か聴いたがやっぱりよくわからないのだった。いや、『In A Silent Way』というアルバムだけは好きなんだけど、あれはアンビエント・ミュージックっぽいから良いな、と思えただけだしなー。ジャズってほんと難しい。

 

●サカナクション『DocumentaLy』

DocumentaLy(通常盤)CD

DocumentaLy(通常盤)CD

 

今年の春頃にソフトバンクのCMで使用されていた「新宝島」という曲を気に入って、その流れで手に取ったアルバム『834.194』もなかなか良かったので、こちらの5thアルバムも聴いてみた。10周くらい聴いた感想としては、「新宝島」や「忘れられないの」のようなスーパーな大名曲はないっぽいが、キャッチーな曲満載の良作という感じ。細部までよく作り込まれているのに暑苦しさを感じさせないのが良い。うん。ほかのアルバムも聴いてみよう。

 

以上。