デブ嫌いがデブになった

びっくりした。ひさしぶりに会った友人T君がいつのまにか「巨大化」していた。ようするに、デブになっていた。

 

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兆候はあった。というか、この一年ぐらいの間、T君は会うたびに太ったり痩せたりを繰り返していた。

太ったことを指摘すると

「いやあ、つい食っちゃってさ……」

と言い、いくぶんスリムになると

「最近、ジムに通ってるんだよ!」

と、なんだか誇らしげに言うのがT君のお決まりのパターンとなっていた。

しかし、今回にかぎってはさしものT君もそんな言い訳じみたセリフはいっさい口にしなかった。

ただ、

「ああ、また太ったよ。つーか、もう、デブでいいよ……」

と、自嘲気味に言い放った。

そりゃそう言うしかないだろう。以前までは「ぽっちゃり」で済ませられるレベルだったが、いまのT君はあきらかに「DEBU」だからだ。

「俺はデブが嫌いだ。デブは自己管理がなってないよ。ダメ人間だね」

T君は、もともと「嫌デブ」を公言して憚らない人間だった。

そんなT君がまるまると太ってしまった。つまり、天然のアホである。

「いま、75キロ。高校時代と比べて20キロも太っちゃったよ……」

T君は、でっぷりと突き出た腹をさすりながら言った。

75は嘘だろう。

私は思った。

こういうとき、大概の人間は嘘をつくはずだ。しかも、もともと「盛り癖」がひどいT君のことだ。今回も確実に盛っているはずである。なにしろ、いまのT君は、ほんの少しだけ痩せたブラックマヨネーズの小杉にしか見えないからだ。おそらく、ゆうに80は超えているのではないか。

そんな私も、ここ数年、お腹周りが少々だらしなくなってきているのであまり人のことはいえない。身長170で、いまのところギリ標準体重の63キロである。これを盛っていると見るか否かは読者のご想像にお任せする。

 

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