6月に観てきたやつの感想文を書きます。
『シラート』
「砂漠を舞台にしたロード・ムービー? それにしても随分のんびりしたお話だなあ」みたくぼんやり眺めてたら、とあるアクシデントが発生して結構ビックリして、そしたらいきなりのボガーンでもっとビックリした。なにしろ地獄級のジャンプスケアが仕掛けられており、ちょっと観たことないようなタイプの作品だなと感心したが、ボガーンまでの展開がダルかったのとやや一本調子な感がありイマイチ乗りきれなかった。
『ジェニー・ペンはご機嫌ななめ』
クソジジイがクソジジイをひたすらいじめるだけなので早々にダレてしまった。これは本当に起こっている出来事なのか、はたまた痴呆症を患っているクソジジイの妄想なのか、という仕掛けもあるにはあるが、とくにそれが巧く機能しているとも思えず、というかべつにどっちでもいいよと思ってしまった。キー・ビジュアルになってる人形もとくに出てきた意味がなく、なんだかなあという感じ。しかし、「スティーヴン・キング絶賛」が売り文句になっている作品とはとことん相性が悪いな。
『免許返納!?』
前作にはとくに思い入れはないが、32年ぶりの続編作でありなんだか懐かしい気分に浸りたくなり劇場へ。大風呂敷を広げたお祭り映画という感じで、とくに秀でた部分があるわけではないが、なんだかんだで懐かしさに負けてわりとエンジョイしてしまった。南條弘とタカと舘ひろしが混在するパラレル設定にはニッコリ。こういう創作ならではのお遊びは個人的にツボ。
『マジカル・シークレット・ツアー』
「闇バイトものなのになぜ恐怖描写がほぼ皆無なの? もっと暴力を! 血を! ぶっ殺しを!」と思ってしまったが、エンタメ作としては手堅い作り。テンポが良く、主演3人も快活な魅力があって、ビックリとは言わないまでも意外な展開もありで、ふつうに楽しめた。しかし、せっかく今プチブレイク中(?)の吉岡睦雄をわざわざキャスティングしたんだから、もうちょっと出番を与えてゾクゾクさせてほしかったな、としつこいが思った。
『ロングウォーク』
事前に想像していた以上にシンプルなお話だった。べつにシンプルなのが嫌いなわけではない。ただ、競争して最後まで歩いていた人間以外は全員ぶっ殺されるという状況でロッキー炎の友情的な展開になるのは無理があるのでは、という点で乗れなかった。私は性格が悪い人間なので、出し抜こうとする奴、狡賢しい奴、成功者を出さないために無理矢理ルールを捻じ曲げようとする主催者、「なんでもいいからおもしれーもん見せろ!」みたく好き勝手に高みの見物を決めるギャラリーなど、ドロドロした人間模様が個人的には見たかった。ああ、でもそれだと同じキング原作の『バトルランナー』とほぼほぼ一緒になっちゃうのか。
『四月の余白』
「人間なんて所詮こんな生き物ですよ」みたいな、綺麗事を極力排したグロテスクなリアルにゾクゾクした。それでいてエンタメ性もしっかり備わっているのがまた良い。暴力描写とオチにやや甘さを感じてしまったが、身も蓋もないお話よりも脆くてもいいから希望を描きたかった、ということなのかもしれない。「まあ、こんなもんさ。とりあえず仕切り直して、またぼちぼちやっていきますか」みたいなある種の清々しい余韻を残すラストカットも素晴らしかった。なんか古谷実の漫画を思い出した。
以上。疲れた。おしまい。