柴田聡子TOUR“夏'26”BAND SETツアーの初日公演を観るためEX THEATER ROPPOGIに行ってきた。

ソロのライブはついこないだのGW中におなじ六本木のヒルズのほうで開催されたフリーライブで観たばかりだが、BAND SETとなると昨年8月“TOUR“夏'25”Zepp Shinjku以来なのでおよそ1年ぶりである。
で、これがとんでもなく良かった。なに食っても「美味い!」と言う人間とおなじように、私はライブを観るとほぼ100パーセントの確率で「良かった!」という感想が出てくるおめでたい頭をした人間だが、それにしても本当に良かった。とても素晴らしかった。
開演時間19時を5分ほど過ぎたあたりで場内が暗転しメンバー登場。オープニングの「素直」でいきなりぶち上がる。続いてはなんと「結婚しました」。早くもテンションがマックスになる。2曲目でいきなりこの曲とはびっくりした。それにしてもやっぱり何度聴いても飽きない。なんて名曲なんだ! 身体をくねくねさせながら改めてしみじみと思う。
で、気づいた。そうだ。つい数ヶ月前にシンセサイザー兼コーラスとしてMaika Loubtéという人がバンドに加入したんだった。
いや、そんなことは開演前からわかってはいた。わかってはいたが、なにしろMaika Loubtéの八面六臂の大活躍ぶりがとんでもなくどうしたって目と耳が行く。シンセサイザーでバンドアンサンブルに新たにカラフルな彩りを加えると共に、とりわけ耳が夢中にならざるを得なかったのがコーラスワークである。
なにしろ私は柴田聡子の数多の楽曲に搭載されているコーラスワークが大好きなのである。個人的に日本の3大コーラスメーカーは柴田聡子、宇多田ヒカル、宮本浩次と常々思ってるほどだ。
柴田聡子inFIRE時代はラミ子がコーラスを担当していた。その後、inFIREが取れて岡田拓郎以外のバンドメンバーが一新されたライブでは、主にベースのまきやまはる菜が曲によってコーラス付けたり付けなかったり、みたいな感じだったはずだ。
ところが今回はコーラス搭載の曲が演奏された場合はスタジオverとおなじようにコーラスも漏れなく付いてくるじゃないか。ハモり搭載曲ではMaika Loubtéが絶妙にハモってくれ、後追いコーラス搭載曲ではしっかり後追いで歌ってくれる。当然ながらこれまでと印象が随分違っていて、楽曲のメロディアスっぷりが俄然引き立って聴こえた。とくに「後悔」のコーラスワークをばっちり完璧に歌いこなしくてくれたのは痺れた。「これが欲しかったんだよ!」と絶叫したくなった。いやあ、いいねえ。素晴らしい。
もちろん、バックを固めるほかのメンバーたち、ギターの岡田拓郎、ベースのまきやまはる菜、ドラムの浜公氣、キーボードの谷口雄の演奏も磐石の仕上がりだ。というか、去年の8月よりも良くなっている。柔軟性、一体感がマシマシに増していた。気のせいではない。なかったはずだ。さらにF.O.H.エンジニアとしてサウンド全体を操っていたDUB MASTER Xの手腕も見過ごしてはならない。なんかぐわんぐわん音が鳴ったりしてた。最高。
そして主役の柴田聡子である。これがまた圧倒的だった。歌いっぷり、ギターの弾きっぶりのみならず、立ち振る舞いからして終始堂々と自信がみなぎっていて貫禄すら感じた。数年前、はじめてライブを観に行ったときにどこかぎこちなさげに見えたのが嘘のようだった。
「Reebok」も「夕日」も「Movie Light」も「Side step」も「涙」も演ってくれた。ラストの「ワンコロメーター」はあれはなんだ。テクノポップか。あの新アレンジもめちゃくちゃ良かった。
一緒に歌ったっていい。踊ったっていい。凄まじい音の快楽にじっと身を委ねたっていい。ライブの楽しみ方のバリエーションがまたさらに広がったような、なんかそんなようなライブだった。これまで柴田聡子のライブはかなり観てきたが、間違いなく最高のデキだった。こんなライブは滅多に観られるもんじゃないと断言してもいい。
いやあ、いいもん観られた。でも、次観たら「今回が最高!」ってまた思うんだろうな。一体どこまで行ってしまうのだろうか。妄想するだけでワクワクしてしまう。
ああ、あと最後に言っておきたい。
今回のツアーのライブ盤、出してください!


