2024年11月の消化物(音楽、映画)

1月の半ばなのに去年の11月によく聴いていた音楽や観に行った映画の感想文を書いてるアホの作文です。

 

【音楽】プライマル・スクリーム『Come Ahead』

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『XTRMNTR』は超大好きだが、それ以外のアルバムはそこまででもなかったりそもそも聴いてないのもあったりなプライマルの新作。そっち方面に疎い私でも「へー今回はソウル〜ディスコか。②なんておもいっきりカーティス・メイフィールドだな」となんとなくわかるわけだが、ポップで聴きやすい作品ながらどこかイビツで尖った部分も感じられて、ああやっぱりプライマルだなあと嬉しい気分になった。年始のロッキンソニックで10年以上ぶりにライブも観たが素晴らしかった。

 

【映画】『ヴェノム:ザ・ラストダンス』

半珍獣化したおっさんが悪者をバカスカぶっ飛ばすやつの最終作。なんか全身肉達磨のおっさんと口の悪い珍獣がイチャイチャする本番シーンがないエロビデオを観ているような気分になった。まあ、これまでのも大体こんな感じだったろと言われればたしかにそうだったかもしれないが、それにしてももうちょっとワクワクするような展開だとかバトルシーンだとか過去作にはあったような気がするし、ファンの人は楽しめたのかもしれないが、私はこのシリーズに特に思い入れとかあるわけではないのであんまりノレなかった。

 

【映画】『スパイダー/増殖』

珍獣コレクターのあんちゃんが手に入れた新種の毒グモが逃げ出してアパート内が阿鼻叫喚の地獄絵図に! みたいなお話。毒グモが「異常にデカいやつ」ではなく「そこいらへんにいそうなわりと小ぶりなやつ」なのがリアルといえばリアルだったが、直接的なぶっ殺され描写がほぼ皆無で、なんだか物足りなかった。やけに社会派ぶってたのも個人的にはマイナス。もっとエンタメしてくれーと思ってしまった。

 

【映画】『動物界』

人間が獣(動物)化する奇病が蔓延している未来を描いたSFスリラー。これはおもしろかった。なんといってもヒューマンドラマとしてよく出来てる。メシ食って親子喧嘩して勉強して恋して、みたいな日常のディテールが丁寧に描かれているので、アニマルプラネットなSF設定も無理矢理感がなく抵抗なしにノレた。昨今の時勢を絡めた風刺も世界観とピッタリハマっていて、マジでこうなりそうみたいなリアリティがあった。さらに出色はラストカットで、お涙頂戴とはまた違う、清々しさと切なさが入り混じったような感情を喚起させられた。いやーこれは痺れた。

 

【映画】『対外秘』

選挙に初出馬しようとしたおっさんが党の公認候補から外されてブチ切れた勢いで手に入れた党の秘密文書を切り札にヤクザと手を組んで無所属で立候補したるぜ、みたいなお話。大雑把に言ってしまうと政治を巡る騙し騙されのサスペンススリラーで最後に笑うのは誰だ?! みたいなやつである。わりと好きなはずのタイプの作品だが、画的・お話的にもインパクトが今ひとつ足りてない気がした。つまらなくはないし角刈りが超頑張ってたが、こういうのでなんかもっとすげえのあったっすよね、という感じ。

 

【映画】『他人は地獄だ』

上京して彼女と同棲しようと思ったらケンカしちゃってこのまま田舎帰るわけにもいかんからとりあえずシェアハウスに越してきたはいいがなんか住んでる人らが全員ヤベー奴らでした、みたいなお話。先読み出来なくてワクワクしたし、キャラクター描写もこういう奴らマジでいそうみたいなわりかしリアルな不気味感があるし、ぶっ殺しも気合い入ってて大変よろしい。しかし最後のアレはなんなのほぼ「○オチ」じゃん、みたいな個人的にはあんまり感心しない感じで終わってしまった。

 

【映画】『ドリーム・シナリオ』

北欧×A24×アリ・アスターということでなんか抽象的なノリの小難しいやつだったら嫌だなダルそう、などと心配しつつ観に行ったが、たしかに小難しげな解釈はいくらでも出来そうなお話ではあったものの単純に笑えて良かった。大学教授やってるニコラスがなぜか人々の夢に突然現れるようになって一躍人気者になるが……というお話で、もうこの時点ですでにおもしろいし、とくにラブシーンで失態をやらかすニコラスには大いに笑わせてもらった。というか全体的にドリフのコントみたいだしニコラスの髪型といい、この監督志村けんのファンなのでは、と気がしてならなかった。しかし、お伽話としてのインパクトも風刺劇としての切り口も弱いし、コレたぶんニコラスだから笑えたんだろうな、とは思った。

 

【映画】『バーン・クルア 凶愛の家』

経済的な事情で持ち家をヨソの家族に貸したらそいつらがカルト宗教の連中でヒエー助けて! みたいなことになるお話。前半はなんだかよくあるようなホラーな展開ですこぶるダルかったが、途中から視点が目まぐるしく変わるようになって一気に引き込まれた。ようするに『バンテージ・ポイント』であり、もっと言うなら「パルプ・フィクション』であり『現金に体を張れ』なのだが、単純にパクリと断罪する気にならないくらいよく練られていて、私はホラー観て怖いとかならない人間なので、凝った設定で楽しませてくれてなかなか良い作品だなと感心した。

 

【映画】『ザ・バイクライダーズ』

ハーレー乗り回す系の人らの栄枯盛衰を描いた青春劇。あっしらもやんちゃしてるけど世代交代だのいつまでも夢見る中年じゃいられないみたいなアレだのじつはいろいろ大変なんすよ、みたいな現実を描いた作品で、ドキュメンタリーに似た乾いたトーンが印象的だった。しんみり系の人間ドラマでよく出来てるのだが、ただバイカーにはとくに思い入れがない私にはほぼヤクザじゃないかみたいな意味不明なルールがおもしろくて、これはこの映画の本来の楽しみ方ではないのでは、と若干不安に駆られつつ、しかしハーレーダビッドソンの発音はやっぱり「ハーレーディヴィッドスォン」だったんだなと、前々から気になっていた問題の解答が知れてなんだか得した気分になれたのでとても良かった。

 

以上。疲れた。おしまい。