2024年に劇場鑑賞した本数は118本。その前の2023年は私史上最高の221本だったので半分くらいに減った。だからなんだと言われても困ってしまうが、読んでも誰も得しない私の2024年映画ベスト10は以下のとおり。
10位『動物界』

キワモノ系ホラーみたいな感じかなと思ったら至極真っ当なヒューマンドラマだった。現代社会にメスを入れるみたいなアレながら、説教臭さはなく、ちゃんとエンタメしてたのも好感。とくに清々しさと切なさを同時に喚起させらせたラストシーンは出色のデキだった。
9位『NOCEBO/ノセボ』
普通の日常生活を送ってるはずがじつは異世界に堕ちていて…という構成が巧い。静謐で、でも不穏な雰囲気を終始醸していて、なんというか怖らがせ方に品があるのが良かった。
8位『Cloud クラウド』
これも不穏感まんまんで良かった。「こいつらなに考えてんだ?! 人間怖いよー!!」みたいな気分にどっぷり浸れた。話がどんどん明後日の方向に進んで行って最終的にSFホラーみたくなって笑ってしまったが、それも含めて楽しかった。
7位『エイリアン:ロムルス』
「いまさらエイリアンねえ…。まあ、暇なので観に行きますが…」みたく期待感薄々だったが、ちょっとびっくりしてしまうくらいよく出来ていた。珍獣と宇宙船内で追いかけっこという設定のみならず、いろいろな意味でロボが大活躍したり、アレが鍵になるバトルシーンだったり、エイリアンシリーズならではの特質を大いに生かした話運びがスリリングだったし、それでいて既視感みたいなのも感じなかった。なんかひさしぶりに正統派の化け物ホラーを観られた気分になった。
6位『サユリ』

中盤から予期せぬぶっ飛んだ展開になっていって驚いた。しかしながら奇抜さ頼りの作品などではなく、起承転結がしっかりとしているホラー作で、汲めども尽きぬエネルギーに満ち満ちた快作だった。大いに笑らせてもらったしなんだか元気になった。
5位『インフィニティ・プール』
「リゾート地であるはずの孤島でなんだか恐ろしい行為がまかり通ってて…」というこれまた不穏感まんまんのカルトな世界観がばっちりツボだった。ミア・ゴスの相変わらずの好演も光っていて淫靡な魅力たっぷりだった。
4位『アビゲイル』
6位の『サユリ』とおなじく、話の途中で展開がガラリと変わる系の楽しいホラー。しっかりホラーしてて、と思ったら風変わりなキャラが出てきて、なんだかよくわからないことになっていく、みたいなデタラメっぷりに痺れた。
3位『ゴールド・ボーイ』
個人的には近年公開された邦画のなかでいちばん好きと言っちゃっていいかもしれない。予測不可能なジェットコースター的展開に加え、ぶっ殺しも気合いが入ってて大変よろしいし、ラストシーンがまた素晴らしい。ゾクゾクした。
2位『貴公子』
いかにも韓国映画らしいぶっ殺しスリラーだが、なにしろ主人公のキャラが良い。なんだか妙に冷静沈着なのが不気味で、腕っぷしがとんでもなくて、頭脳明晰で、しかもさらにユーモラスな愛嬌まであって、みたいな、大変魅力的なキャラクターが大活躍するのだからおもしろくないわけがない。
1位『悪魔と夜ふかし』
生中継のオカルトライブショーに悪魔がゲスト出演という設定がまず良い。ざらついた映像、美術など、古き良き時代のテレビ番組を再現したギミックが素晴らしくよく出来ていて、ああ、こういう番組こっちでもやってたなー、楽しかったなー、みたいな、毎日ワクワクしながらテレビを見ていた子どものころに戻ったように没入した。胡散臭くて、どこかユルさもあって、でもなんだか気味の悪い真実味もあって、みたいな、とにかく重度のテレビっ子だった私にはツボすぎる作品だった。ブルーレイソフトもひさしぶりに買っちゃうかもしれない。大好き。
以上。疲れた。おしまい。



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