2024年9月の消化物(映画)その2

まだまだ暑くて金玉が蒸れて発狂したりしていた頃にもぐもぐしたアレの感想文後編です。

 

『ヒットマン』

副業でおとり捜査やってる大学講師のおっさんが捜査中に旦那に虐待されてる嫁さんに恋しちゃって……みたいなお話。とくにエキサイトする瞬間はないっちゃないのだが、小粋な演出が効いてると言ったらいいのか、なんだか昔のアメリカのドラマのようなまったりとした雰囲気が良かった。ああ、ウディ・アレンの映画っぽいなーとも思ったな。で、まあ、「ありえねー」と思いつつ楽しんだが、「(ほぼ)実話」とのことでビックリした。

 

『アビゲイル』

「身代金目的で拉致監禁した富豪の娘がなんと吸血鬼だったヨ!」というお話。ほぼほぼマンガだが、これがオモロい。バレエを踊りながら襲いかかってくるのがまず最高にいいキャラしてるし、誘拐犯グループは雇用主に集められたのだがじつは….という謎々展開も効いてて、でもオモロいだけじゃなく恐怖演出もしっかりしていて、みたいな、楽しいアトラクションがふんだんに盛り込まれたヴァンパイヤホラーの傑作だった。相当デタラメなお話なので好みは分かれるだろうが、私的にはドンピシャだった。

 

『Cloud クラウド』

転売屋やって生計を立ててるあんちゃんがじつは気付かぬうちにある集団から命を狙われてて……みたいなお話。他人の気持ちをよく考えて行動しましょうねハイ因果応報、みたいなお説教系クライムサスペンスかと思ったら、話がどんどん明後日の方向に行って、最終的になんだかSF映画みたくなって笑った。現代社会に警鐘を鳴らす、みたいな高尚な意味が込められているのかもしれないが、『サプライズ』という私の大好きな映画と似たノリというか、単純に頭からっぽな奴らによるぶっ殺し系エンタメホラーとして大いに楽しませていただいた。

 

『憐れみの3章』

いかにも最近のエマ・ストーンが出るようなアートアートしたノリのやつ。3章の話にとくに繋がりはなく(たぶん)、おまけにすべての話がわけがわからず、単刀直入に言ってしまえばとてもおもしろくなかった。それでも眠らずにいられたのはウィレム・デフォーの顔がとてもおもしろかったからである。

 

『犯罪都市 PUNISHMENT』

丸太のような腕した巨漢刑事が悪い人たちをぶっ飛ばすお馴染みのやつ。今作で4作目なのでさすがにちょっとしんどいかなと予想してたが、しっかり楽しくて良かった。とくに今回は個人的にツボないんちきロン毛おじさんが大活躍でニッコリ。はーオモロい。というかこのシリーズ、コメディ要素入った『イコライザー』と言ってよいのでは。『イコライザー』も続編が製作されるそうだし、物理的に不可能だが気持ち的には本作ともども永遠に続いてほしいと思っている。

 

以上。疲れた。おしまい。