2024年8月の消化物(音楽、映画)その1

蒸し暑くて死にそうだった頃にもぐもぐした音楽や映画の感想文です。

 

【音楽】スマッシング・パンプキンズ『Aghori Mhori Mei』

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スマパンらしい甘美なメロディがほぼ皆無なのではじめのころは戸惑ってしまったが、だんだんと聴き込むうちに「いや、これはこれで好きかも」と思えるようになった。とにかくリフ、リフ、リフの波状攻撃がじつにヘヴィで強烈。皇潤を定期的に服用するようになって若返ったのではと妄想してしまうほど超気合い入ったバンドアンサンブルが展開されている。「再結成後にリリースされたアルバムのなかで最高傑作では」とツイッターに投稿している人を見かけたが、個人的には本作か再結成後一発目の『Zeitgeist』かといったところ。まあ、これというキラーチェーンは正直なかったりするのだが、先述したようになにしろ気合い漲りまくりの目が覚めるような作品で「スマパン健在なり!」と言いたくなるような快作である。というかライブで生で聴きたい。祈・来日公演。

 

【映画】『ツイスターズ』

牛が竜巻で吹っ飛ばされるのでお馴染みの『ツイスター』(1996年)を下敷きにした作品だがストーリーは別物。独自に竜巻の研究をしているねーちゃんと竜巻の映像をネットに配信して日銭を稼いでいるインフルエンサーのイケメンが反目しあいながらもチーム組んで竜巻の被害拡大を阻止するために立ち上がる、みたいなお話。先月の『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』とか、あとこの数日後に観に行った『フォールガイ』なんかもそうだったが、「古き良きハリウッド映画万歳!」みたいな機運が高まってきているのだろうか。よくわからんが、もしそうだとしたら個人的には大歓迎(私は基本的に映画にはまず第一に「エンタメ性」を求めているので)。まあ、結末は容易に読めちゃうようなお話なのだが、「えっ、君たち死んじゃうの?!」みたいなちょっとしたビックリ展開が随所にあったりでフツーに楽しかった。にしてもグレン・パウエルのいるだけで画が持つ安定感がすごいなと感心した。このまま順調にキャリアを積んでいけばブラピやディカプリオのような大スターになるのでは。ただ、残念ながら牛は飛ばない。そこはお約束として飛ばしてほしかった。

 

【映画】『墓泥棒と失われた女神』

この下に貼っつけるため鑑賞後に投稿した自分のツイートを確認したら主人公の名前が「アーサー」であることを思い出した。ちんぽがでかい(らしい)。決め台詞は「夜なのにアーサー」。安達祐実と付き合ってた。という、まったくこの映画に関係ない黒田アーサーのどうでもいい情報をついうっかり書き込んでしまうくらいどういうお話だったかパーフェクトに覚えてない。

 

【映画】『プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち』

前作は劇場で涙が出るほどバカ笑いさせてもらっただけにマジでガッカリした。あのさあ、プーさんを実写化してる段階でふざける気まんまんなわけじゃない? 前作のへっぽこ着ぐるみプーさん見せといて「いや、ふざけてねえよ!」とは言わせない! 大体プーさん観て「怖いよー!」とかなるわけねえだろ! なのによお。前作が酷評されたから日和ったのかしらんが「まとも」になってどうするんだと言いたい。しかも、いまさらまともになったところで前作がクソ酷い内容だったんだからおもしろくなりようがないのである。ふざけるなら徹頭徹尾気合い入れてふざけろ! 荒唐無稽に振り切れよ! 罰として校庭100周! 

 

【映画】『Chime』

上のほうでも書いたとおり私が映画にまず求めてるのは「エンタメ」なのです。なので、こういう物語らしい物語がない作品は苦手。いや、「なんだかわけのわからん薄気味悪さ」みたいなのを描こうとしてるんだろうなっていうのはなんとなーくわかったし、所々エキサイトはしたシーンもあるにはあったけど、まあ端的に言うと私のツボには残念ながらハマらなかった。

 

【映画】『#スージー・サーチ』

人気インフルエンサーやってる大学生のにーちゃんが突如として行方不明になるが、学校で不人気、配信者としても不人気の冴えない日々を送っている同級生のねーちゃんが見事発見し人気インフルエンサーとしての地位を確固たるものにするものの……みたいなお話。ねーちゃんが子どもの頃からミステリー小説とか読んでてもすぐに犯人を当ててしまう才能があったというのとバイト先の店長がアレなやつだったという設定が効いてて、少々強引なところも気にならなかったというか、「いや、実際の事件とかもこんな感じでてんやわんやだらけだったりするのでは」みたくスッと飲み込めた。そしてオチがまた良い。ゾクゾクした。

 

まだまだあるが長くなりそうなので続きは次回。

以上。疲れた。おしまい。