2023年1月の消化物・その1(映画)

月の一度の恒例のやつをいまから書きます。新作映画の感想を書きます。今月はもぐもぐしたのが多めなので2回に分けて書きます。よくできましたと褒めてもらえるように頑張って書きます。

 

『フラッグ・デイ 父を想う日』

ロクに定職にも就かず、というか就いても即辞めて「オレはプーさんとハチミツ探しの冒険して一発当てるぞーッ!」的なことばかりやってる父と、そんな父に振り回されながらもなんだか嫌いになれないでいる娘の関係を描いたお話。ショーン・ペンひさびさの監督(兼・主演)作で、過去にも『イントゥ・ザ・ワイルド』や、それからこっちは監督してないけど『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』だとか、とにかくショーン・ペンといえば世間のはみ出し者を描くことに並々ならぬ情熱を注いでいる感がある。しかも今作では実の娘と息子まで引っ張り出してるし、ようするに俺も昔飲酒運転や暴行で逮捕されたり戦火のウクライナに飛び込んで取材したりだとかこのおっさんみたく無茶してきたしこれからも無茶なことやらかすだろうけど許してネ、ということなのだろうか。で、それはよくわからないので今作に話を戻すと、これがまあ主人公がどこからどう見てもいわゆる「毒親」なので嫌悪感を抱く人もいるだろうが、なんだか私は嫌いにはなれなかったしぶっ飛んだおっさんのお話としてフツーに楽しめました。いや、私の父親がこんなんだったら殴っちゃうかもしれませんが。

 

『ネバー・ゴーイン・バック』

仲良しこよしの女子ふたりがバカンスの計画立ててバイトして金貯めんべーってなってマリファナ吸ってラリってるのがおまわりさんにバレてブタ箱に入れられてとりあえずシャバに出てきてバイトはクビになってヤク食って強盗してゲロ吐いてうんこ出ねーとか大騒ぎするお話。下品ぶり不謹慎ぶりが振り切れててテンポも間もばっちりで笑わせてもらったし、なにしろ逞しすぎる主人公たちがすこぶる魅力的でただただ好感しかなくて、終演後には「コンプライアンスがどうのとか昨今のアレはまあわかるがどう考えてもやりすぎだし、やっぱ映画はこうじゃなくっちゃね!」みたいな清々しい気分になんだかなった。

 

『RRR』

もう散々いろんな人が丁寧に説明してくれてるだろうからストーリーは割愛。3時間に尻込みしつつようやっと観に行ったが評判どおり良かった。昨日の友は今日の敵な展開からのアレだったり、バトルやダンスシーンの決めポーズがやたらと映えてたり、これはガキのころ読んでた少年ジャンプに掲載されていたあまたの漫画と共通するモノがあるのではと思った。まあ、燃えた。そして、現在製作中らしい続編もやっぱりたぶん3時間ぐらいになるんだろうけど今度は躊躇せずに観に行こう、と思った。

 

『非常宣言』

「飛行機乗ったらやべーウイルスぶち撒けるアホがいたよ! 怖いよー! 助けてー!」というお話。各々のキャラが立ってるし、ほう次はそう来ますか的なプロットは良かったし、絵面も迫力あるしで、これは劇場で観て大正解なヤツだった。終盤のあの展開は賛否が分かれるだろうし、少しくどいかなと私も思わなくはなかったが、「単なるパニック系エンタメ作では終わらせないぜ!」みたいな気概は買ってあげたい。おもしろかったし。

 

『カンフースタントマン 龍虎武師』

かつて隆盛を誇った香港映画界に於いてあまたのぶっ飛んだアクションシーンを実演していたスタントマンたちにスポットを当てたドキュメンタリー。『酔拳』のあの師匠のおじいちゃんはマジモンの師匠だったとか、ブルース・リーはやっぱりガチだったとか、もちろんサモ・ハンやジャッキーのあのお馴染みのいま観てもヤバすぎるイカレたアクションのこぼれ話とかも出てくるし、「よく死人が出なかったな…」と思って観てたら「いやー死んだなー、人」とかさらりと言うし、なんというか、まあ、すげえ話のオンパレードだった。

 

以上。続きは次回。

疲れた。おしまい。