2022年1月の消化物(音楽,映画)

恒例のもぐもぐした音楽や映画の感想文。いまさらながら音楽系サブスクというかSpotifyの有料コースに登録したら当然ながらものすごく便利で、最近すっかり低空飛行気味だった音楽熱が多少上向きつつある。登録した途端にニール・ヤングが全楽曲を引き揚げさらにその流れにジョニ・ミッチェルも追随というわけがわからないタイミングになってしまったが……。

 

【音楽】宇多田ヒカル『BADモード』

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ようやく重い腰を上げてSpotifyの有料コースに登録したのはCDに先駆けて配信リリースされたこちらの宇多田ヒカルの新作を聴きたかったからだ。んで4年ぶりのリリースとなる本作、宇多田ヒカルのキャリア史上最もアグレッシブなアルバムという感触がある。そして海外市場をバリバリ意識している感がすごいする。なんかアメリカやイギリスの最先端っぽいテイストを取り入れた感じというか、まあ私は流行りの音楽を追っているわけではないので詳しいことはよくわからんが、とにかく電子楽器を主軸に構築された音像の爆裂具合がすさまじい。なにしろバッキバキだ。それでいて憂いを帯びたメロディといい相変わらず冴えに冴えまくりのコーラスワークといい、これぞ宇多田ヒカルという部分もしっかりと感じられる。なんというか、宇多田ヒカルと「UTADA」がコラボしたハイブリットヴァージョンという感じがするアルバムだ。とりわけ⑩「Somewhere Near Marseillesーマルセイユ辺りー」はそのハイブリットっぷりが最高地点に到達した楽曲と言えるのではないかと思う。あーうまく言えねえや。とにかく良い。

 

【音楽】ポール・ドレイパー『Cult Leader Tactics』

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元マンサンの中の人の新作アルバム。じつはこの人のソロ作を聴くのは本作がはじめて。まだあんまり回数聴けてないが、いやー良いねえ。まず①のイントロの強烈なギターリフを耳にした瞬間から嬉しくなってしまった。もうどうしようもなくロックンロールという感じだ。まあ痺れました。当たり前と言えば当たり前だが、どの楽曲もそこかしかにマンサンの匂いがするのも嬉しい。私の観測範囲ではTwitterの音楽マニアの間とかでほとんど話題になってないが、もっと注目されてもいいアルバムだと思う。

 

【映画】『マークスマン』

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たいして期待せずに観に行ったがこれは「当たり」のほうのリーアムさんだった。

 

【映画】『クライ・マッチョ』

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「昔ながらのマッチョ主義で男らしくここまで生き抜いてきたけど、もうそういう時代じゃないし、俺は余生は女とヨロシクやってくから、ま、あとはオメーら若いもんががんばれや」と、ようするにそういうことだろうか。まあぶっちゃけ私はノレなかったわけだが、なんなら「爺さんあまりにも都合良すぎるぜ」と言いたくなったわけだが、全否定するつもりはさらさらない。だってイーストウッドだからな。でも次はスカッとするやつが観たいのでもっともっと長生きしてまだまだ映画撮ってください。

 

【映画】『スティルウォーター』

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人殺しの罪でフランスの牢屋でクサい飯食ってる娘の無実を証明するためあれやこれやと奮闘するおっさん(マット・デイモン)の物語。これはすげーおもしろかった。マット・デイモンって作品選びの才能もあるよなー、とあらためて思った。ちなみにアクションシーンはほぼゼロです。そういう映画ではない。

 

【映画】『シークレット・マツシタ 怨霊屋敷』

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ペルー産のPOVホラー。ポスターのだっふんだ顔した女の誘惑に負けてついふらふらと観に行ってしまったが、映像もお話自体も想像以上にチープチープした感じで、エンドロールが流れ出した瞬間、「えっ、もう終わり?!」と思わずこっちが「だっふんだ!」って言いたくなってしまった。とはいえまあ、ちゃんとだっふんだ顔やってくれたし幽霊と交信するときに毎回いちいち白目剥く霊能者のおっさんとか額に「死」とか、わりと笑えたので良しとする。

 

以上。疲れた。おしまい。