この世界で生活をしているとどうしてもストレスというものが溜まってくるものである。
たとえば、散歩をしている最中に急に腹が痛くなったとする。たまたま近くに公衆便所があったので「ラッキー!」と思いつつ慌てて駆け込み出すものを出す。
あー、間に合った。良かった良かった。よっしゃ、尻を拭こう。
と思ったら紙がない。
イライラする。
あるいは、普段テレビはあまり見ない人間だとする。だが、その日はなんだかテレビな気分だった。ひさしぶりに巷で人気らしいバラエティ番組でも見てみようじゃないか。リモコンのスイッチを押す。たまたまその日のゲストが神田うのだった。
イライラする。
その他、
・上司のおっさんに怒られてイライラする。
・上司のおっさんの息がくさくてイライラする。
・かといって珍しくブレスケアをしてきた上司のおっさんにもなんだかイライラする。
・上司のおっさんのハゲ頭にイライラする。
・上司のおっさんの顎にあるでかいほくろにイライラする。
・機嫌が悪そうな上司のおっさんにイライラする。
・かといってすこぶる機嫌を良さそうにしている上司のおっさんにもやっぱりなんだかイライラする。
・というか、上司のおっさんそのもの自体にイライラする。
・なんなら、いっそぶっ○してやりたい。
などなど、イライラの根源は至るところに存在する。
もちろん、いくらイライラしているからといってマジで人をぶっ○してしまうのはたいへんよろしくない。よろしくないが、イライラが止まず人をぶっ○してしまいそうだ、みたいな、そんなストレス満載の日々を送っているイライラくそ野郎な皆さんにおすすめしたいアルバムがある。
プライマル・スクリームの『XTRMNTR』というアルバムだ。
このアルバムは本当に素晴らしい。なにしろ、なんだか知らないがこのアルバムは全編怒りに満ち満ちており、収録されているいずれの曲も聴いてるだけで人をぶっ○しているような気分になれるからだ。ぜひ以下の楽曲を聴きながら妄想の中でむかつく奴を思う存分にぶっ○して溜飲を下げていただきたい。
というわけで、プライマル・スクリーム『XTRMNTR』の人をぶっ○したような気分になれる曲ベスト5を選んでみた。
5位「Shoot Speed/Kill Light」
まず5位に選出したのはtr11のこの曲。なにしろ曲名に「Kill」という文字が入っているのだからおすすめしないわけにはいかない。シンセが不穏に鳴り響く中、ギターがザクザクと空間を切り刻み、ベースが地を這い、ドラムが直進的に突っ走る。歌詞は「Shoot」「 Speed」「Kill」「Light」のみでじつにシンプルだが、シンプルだからこそ奥に秘めた怒りが感じられるナンバーである。
4位「MBV arkestra(If They Move Kill 'Em」
続いて4位はtr9のこちらのインストナンバー。やはり曲名に「Kill」が入っているが、実際その曲名に相応しいナンバーだ。フルートにしろ、ラッパやワウギターにしろ、じつに「凶悪な感じ」が匂い立っており、「ブログがんばって書いてるのに全然PV伸びねえよ!」と呟きつつ肩を怒らせながら町を練り歩きたくなろうというものだ。
3位「Pills」
3位に食い込んだのはtr5のこちらだ。歪んだエレクトロニクスサウンドに乗せて「ファック! ファック! ファック!」と凄まじい勢いでまくし立てる様が圧巻。テンションが上がってしまうこと必至のナンバーである。
2位「Accelerator」
首差で2位に食い込んだのがtr2のこの曲だ。ひたすらノイジーかつパンキッシュで暴虐的なサウンドがもうとにかくたまらん。このアルバムの全曲に言えることだが、とくにこの曲は出来るだけ大音量で聴いていただきたい。きっとオイニーがきつい上司のおっさんやうるさい小言ばかり言ってくる姑も爆音の渦の中で大爆死してくれるはずだ。
1位「Kill All Hippies」
そして栄光のナンバーワンはアルバムの幕開けを飾るtr1のこの曲だ。なにしろ「ヒッピーどもに死を」というタイトルからして恐ろしい。ヒップホップ調のリズムを淡々と刻むドラム、冷え冷えとしたギター、ブリブリ言わせながら縦横無尽に突き進むベース、毒々しいエレクトロニクスサウンド、ナヨナヨした感じなのに強烈に突き刺さってくる歌声……とにかくなにからなにまで殺気立っている。まさに問答無用のぶっ○しソングである。
以上。