【第24回】はじめて○○へ行ってみた「一蘭」

「味集中カウンター」ってのはどんなもんじゃい、と前々から気になっていたのではじめて一蘭に行ってきた。 

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で、店に入ってみたら、なるほど、まずラーメンを食すためのカウンター席がずらりとある。で、その左右には仕切り板が設置されており、さらに正面の方向には「すだれ」があって店員の顔がいっさい見えないではないか。

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いや、まあ、事前にネットで調べて店のシステムはある程度確認済みだったので、こうなっているのはわかってはいたし、じっさい目の当たりにしてみるに、これといって驚きはなかった。「ほーん」という感じである。

たしかに「味集中カウンター」という名のとおりラーメンを食うことに多少なりとも集中できそうな気はするが、感覚的には事前に想像していたよりも「集中できそうな感じ」はない。

ところが、いざラーメンがやってきたらこうだ。 

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配膳を終えた店員がすだれを下までおろした。そして、正面の光景が「完全なすだれ状態」になった。

いや、これも事前にネットで調べてわかっていたことではある。ただ、じっさいに体験してみると、なんというか、ちょっとこれは今までに味わったことがない感覚だと思った。先ほどまでの「ほーん」が「おおー」に変わった。

ちなみに一蘭は注文の仕方も少々変わっていて、はじめて来る人はちょっと混乱するかもしれないが、そこいらへんについてはググれば丁寧に説明してくれている人が山ほど見つかる。

なので教えない。

甘えるな!

と言いたい。

とはいえ、私も悪魔じゃないのでざっくり説明すると、

・券売機で食券を買う。

・空いているカウンター席に座る。

・テーブルに注文票とボールペンが置いてあるので、「味の濃さ」→「うす味・基本・こい味」、「チャーシュー」→「なし・あり」、「麺のかたさ」→「超かた・かため・基本・やわめ・超やわめ」などの項目に丸を付ける。

・呼び出しボタンを押して食券と注文票を店員に見せる。

・ラーメンが来るのを待つ。

・着丼。

・食う。

・トッピングや替玉などを追加でオーダーしたい場合は箸袋が注文用紙になっているので、丸して呼び出しボタンを押しやって来た店員に直に金を払う。

・食い終わる。

・「ごっそさん!」と大声で礼を言い、店員ひとりひとりと笑顔で握手し、その後退店。

最後のやつはべつにやらなくてもいいが、以上である。

で、ラーメンだ。

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とんこつである。

嫌いではない。むしろ、ふつーに好きだが、正直期待はしていなかった。

というのは、ネットのクチコミを眺めた感じ、芳しくない評判がわりと多めだったからだ。

で、食った。

「評判どおりの味」だった。そして、量が少なかった(追加で替玉頼んだ)。

「ほーん」から「おおー」になっていたのが「へー……」に変わった。

とはいえ、「味集中カウンター」はこれはちょっと新鮮な体験だった。

たとえば、ラーメンは好きだけどラーメン屋の店員はどちらかというと嫌いでありできれば顔なんて見たくない、という人には大助かりの店だろう。あるいは、ラーメン屋の店員の顔を見るとなぜか脳味噌が爆発してしまう、という特異体質をお持ちの方にもうってつけの店と言えよう。

また、従業員にしてもそうだ。ラーメン屋に就職したいと思っているのだけど客の顔など見たくもない、という人もここなら気軽に働けるだろう。あるいは、ラーメン屋に就職したいと思っているのだけど客の顔を見るとなぜか肛門が爆発してしまう、という特異体質をお持ちの方も安心して働くことができるはずだ。

それにしても、この味集中カウンターってなにかに似てるな、と家に帰っている最中しばし考えたが、わかった。

エロDVDショップである。

エロい男子諸君ならお察しだろうが、エロDVDショップもカウンターにすだれやらカーテンがかかっていて店員の顔が見えない作りになっているのである。

いわば「エロ集中カウンター」なのである。

もしかしたら一蘭の創業者はエロDVDショップのあれを参考にして味集中カウンターを思いついたのかもしれない、と思った。あるいは、そんなことはないのかもしれない、とも思った。

以上。

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