こないだ↓の「熊出没注意」のステッカーが貼っつけられた自動車をひさかたぶりに目撃したのですが、なんだか「ゲッツ!!」だの「○○ですからあ! 残念!!」だのといった一昔前のギャグを得意満面かまされているかのようで、ひどく悲しい気分になってしまいました。
いや、いいんですよ。
なにをおもしろく感じるかなんて人それぞれなんですから。
ましてや、車の中で熊を飼ってて、文面どおりじつは本気の「出没注意」をお知らせしてくれてたのかもわからないわけじゃないですか。
え? そんなことはありえない?
たとえばの話、↓の「E.YAZAWA」ステッカーを貼っつけた車なんかもいまだによく見かけるわけじゃないですか。
んで、ある日、私が車の運転中にオカマを掘られたと。
そして、オカマ掘ってきた後ろの「E.YAZAWA」ステッカーが貼っつけられた自動車のドライバーが矢沢本人であったと。
「わりぃわりぃ。今度出す新曲のリリック考えるのに夢中だったんだぜ。気づいたらオタクの車にぶつかっちゃってたってワケ。矢沢です。そこんとこヨロシク」
なんていう事態に見舞われることだって、まあ、ほぼ有り得ないでしょうが、だからって100パーないとはたして言いきれるでしょうか。
SPEEDの今井絵理子が国会議員に当選して、同僚の男性国会議員とによる略奪不倫疑惑でもって世間を騒がせたうえ、挙句の果てには「一線は超えてません! 先っちょしか入れてないです!」とかなんとか釈明するだなんて、って、いや、軽くコメントの内容を間違えてるかもですが、いずれにしてもまさかこんなことになるなんて一昔前なら誰もが想像すらしなかったはずです。
そう。この世の中に絶対などないのです。
話が若干横道に逸れてしまったのでステッカーの話に再度戻させてもらいますが、
「誰か・見てるぞ」
だのという文面の、目のイラスト入りのステッカーを貼っつけた車もよく見かけます。
おそらく車上荒らしに向けた「警告」という意味合いでもって貼っつけてるのでしょうが、
「む。誰かに見られてるのか。やべえやべえ。今日はズラかるとしよう」
なんておずおずと引き下がるような人間がいるでしょうか。
そんな奴はそもそも車上荒らしなんか計画しないのではないか。
公園とかの隅っこの場所に「ちかん注意!」という立て看板が置いてあるのもよく見かけますが、あれとおんなじぐらい意味がないように思われ、
「そのステッカー、必要か?」
と言いたくなるわけです。
と、このようにべたべたとステッカーを貼っつけた自動車がわりと多いことに最近気づいたわけですが、若いころにバイクのヘルメットにナンバーガールとか好きなバンドのステッカーを貼っつけてイキったりしていた私でもあるわけで、まあ、人のことは言えません。
ちなみにいままで目撃した中で一番すげえなと思ったのが、10個行くか行かないかぐらいの大量のステッカーを貼っつけてた車です。
さすがに全部は覚えきれず、その内確認できたのが3つで、
「I LOVE FISHING」
「Hawaii94」
という文面入りのステッカーと、もうひとつはシャネルのロゴマークが描かれたステッカーでした。
つまり、このことからわかったのは、大の釣り好きで、94年のハワイになんらかの思い入れがある、シャネルを愛してやまないドライバー氏だということでした。
だからなんなのだ。
少なくともアカの他人からすれば、貼っつけられたステッカーのみで人格丸ごとをはかられてしまうことにもなりかねないわけです。
「好きだからってなんでも貼っつけりゃいいもんでもない」
自戒の念を込めて、なんとなくそう思ったのでした。