今朝、PCのメールを何気にチェックしてたら、ぴあから4月に東京ドームで開催されるポール・マッカートニーのライブチケットの当選を伝えるメールが届いていてびっくりした。
いや、たしかに数日前に申し込んでいた。当落通知のメールが来るのも当然だ。むしろ来ないほうがおかしい。びっくりすることじゃ全然ない。にしても、「まさかマジで当選するとは…」とびっくりしてしまったのだ。
なにしろ、あの天下のポール・マッカートニーである。言わずもがなのロック界きってのレジェンド中のレジェンドだ。来日公演が開催されるとなれば、チケットの競争率は苛烈をきわめるに違いない。
「まあ、どうせ当たらんだろうな」
ぴあで3次先行抽選の受付をしているのを偶然見かけ、軽い気持ちでなんとなく申し込んだ。そしたら、フツーに当たった。
S席のみの受付だったのでチケット代金は手数料諸々込みで19290円。
かなりの高額だ。
ええ行きますとも。行くに決まっているじゃないか。
べつに誰かに拉致監禁されたうえに脅迫されて申し込んだわけでもないのについキレ気味になってしまうほどでかい出費だ。とはいえ、あのポール・マッカートニーの、もしかしたら最後になるかもしれない来日公演を生で観られると考えれば安いものだ。
にしても、私ごときが行っていいものだろうか。チケット代が高額であることに加え、はじめて東京ドームへ音楽のライブを観に行くこと、さらにポール・マッカートニーに関する自分の知識が生半可なこともあり、当選した今になって正直びびっている。
ビートルズは大好きだ。全部のアルバムを持っているし、ポール作の好きな曲も山ほどある。
ただ、ビートルズ解散後のソロ作やウイングスの音楽に関しては熱心なリスナーとは言い難い。
『マッカートニー』、『ラム』、『フレイミング・パイ』、『ケイオス・アンド・クリエイション・イン・ザ・バックヤード』。
これらのアルバムしかまともに聴いたことがないいかんともしがたい状況だ。
これはまずい。
とりあえず、ウイングス時代の名盤と評されている『バンド・オン・ザ・ラン』『ヴィーナス・アンド・マース』あたりは聴くべきだろう。
「なにしろ2万ちかくも払うのだ。元を取らねば!」
我ながらあまりのせこさに泣けてくる。
いや、2万だよ。高いよ。高いけど行くよ。観たいから行くよ。にしても2万は痛いよ。2万だけど当たったから行くよ。
って、しつこいですねどうも。
というわけで、って、なにかどういうわけなのか知らないが、今回は来日公演開催&チケット当選記念として、ポールのヴォーカル、ベース、ギター、ドラム、ピアノ、これらの名演を聴くことが出来るビートルズの曲をそれぞれ一曲ずつ選んでみた。ちなみにあくまでも4月のライブに向けての自分用の予習として書くので、批判や反論は一切受け付けない。
●ヴォーカル編「Oh! Darling」
ビートルズの実質的なラストアルバム『アビイ・ロード』に収録されているロッカ・バラード。ポールらしいグッドメロディをパワフルかつソウルフルなヴォーカルで歌い上げていて、名曲揃いの『アビイ・ロード』の中でも前半の山場となっている超がつくほどの大名曲だと断言したい。ちなみにジョン・レノンもこの曲をお気に入りとして挙げており、「ポールではなく自分が歌うべきだった」とまで語っている。
●ベース編「Something」
おなじく『アビイ・ロード』収録のジョージ・ハリスン作のナンバーで、この曲ではベーシストとしての本領が遺憾なく発揮されている。良質なメロディのごとく極上に美しいベースラインが、この曲ならではの感動的なムードにより一層の彩りを添えている。かつて『ホワイト・アルバム』のレコーディングに参加したエリック・クラプトンが「ビートルズのメンバーの中で楽器の演奏が一番上手いのは間違いなくポールだね」とかなんとか言ったらしいが、それも頷ける名演である。
●ギター編「Taxman」
上に挙げた『サムシング』と同じくジョージ作の、こちらはバンド中期にリリースされたアルバム『リボルバー』に収録されているナンバー。本来はジョージが担当しているはずのリードギターをポールが演奏している。ちょうどサイケデリックミュージックに傾倒し始めていた時期の曲ということもあってか、どことなく東洋的でエキゾチックな雰囲気を醸しながらもハードロックのような豪快な荒々しさもあるギターソロがじつに強烈。
●ドラム編「Dear Prudence」
『ホワイトアルバム』に収録されているジョン作のナンバー。この曲では他のメンバーとのいざこざが理由でバンドを一時的に離れていたリンゴに代わってドラムを演奏している。予期せぬアクシデントによって演奏することになったはずだが、ふつうにドラムの演奏も上手いんだから驚く。とくに2分50秒あたりからのグルーヴィこのうえないダイナミックなドラムプレイは圧巻の一言に尽きる。ポールってほんとうになんでも出来るんだな、と感心するしかない。ちなみに、椎名林檎の「茜さす 帰路照らされど…」のアウトロ部分で聴けるドラムプレイは、確実にこの曲のポールの演奏をパクった……ではなくインスパイアされたものだろう。
●ピアノ編「Let It Be」
ほんとうはホンキートンク調のピアノ奏法が最高に心地よい「ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー」を選ぶ気まんまんだったのだが、『アビイ・ロード』からの曲が多くなってしまうのでやめた。で、「レット・イット・ビー」である。まあ、ベタだ。ベタだが、この曲で展開されている可憐なピアノの調べも抗いがたい魅力があるんだから仕方がない。来日公演でもおそらく演奏されるはずだ(と思う)。
以上である。
今月はいろいろ散財してしまったので2万はきついが(しつこい)、まあ、なんだかんだいって楽しみではある。
まだ実感は全然ないが、もっと時期が近くなったら嫌でも実感するだろう。
「あのポール・マッカートニーを生で観られるんだ!」
と。
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