故・ナンシー関の生前単行本化されていなかったコラムを集めた『ナンシー関 リターンズ』を読んでいたら、とても気になる記述を発見した。
ナンシー関 リターンズ Nancy Seki Returns
- 作者: ナンシー関
- 出版社/メーカー: 世界文化社
- 発売日: 2009/06/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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『衛星放送導入初日で幻想は打ち砕かれた』
というタイトルのコラムだ。
家にBS機器を導入し、はじめて衛星放送を視聴することになったナンシー関。
そのころはインターネットはもちろん、CSさえまだなかった時代である。
期待に胸を膨らせてチャンネルを合わせたナンシー関が見た最初の衛星放送の番組がこれだ。
「石原軍団の忘年会生中継」
猛烈に見たい。
「真っ赤な顔をしてろれつの回らない口調で神田正輝にからんでいる舘ひろし。はしゃぐ峰竜太。酔っ払って普通のオヤジと同じになっている渡哲也。わざわざ、1度衛星に飛ばしてまで全国に送らなければならない要素など、あからさまにない」
コラムではこれ以上の詳しい記述がなされてないのが残念でならない。
いったい何分番組だったのだろうか。
1時間番組だったのだろうか。2時間だろうか。あるいはもっといって、5時間くらいやったのか。
で、しかも、じつはそれは大晦日の放送でもあり、どうせならと日をまたいで新年会の模様までセットで生中継されたのかもしれない。
無事に年が明け、祝杯(むろん、「松竹梅」だろう)を挙げる石原軍団。
くす玉が割られ大喜びの舘。
書き初めで「みどり」と書いて自分で照れる峰。
そんな峰にすぐさまちょっかいを出す舘。
ビンゴゲームでレイバンの新作サングラスが当たり得意満面の神田。
今度は神田にちょっかいを出す舘。
そんな団員たちを横目に、頭に捻りハチマキを巻いた状態でひとりダンディに微笑む渡。
やおらテンションが上がる峰。
急に脱ぎ出す峰。
暴れる峰。
「俺も俺も」と舘全裸に。
「だったら俺も」と続いた神田、舘の頭上に己のイチモツを乗せ「ちょんまげ!」と破顔一笑。
頭にきた舘、酔った勢いで神田を殴る。
ジャイアントスイングで応戦する神田。
「タッチタッチ!」とわけのわからぬことをわめく峰。
そんな団員たちを横目に、頭に捻りハチマキを巻いた状態でひとりレイバンのサングラスとライフルの手入れにいそしむ渡。
すっかり疲れていつのまにか眠りこけている舘。
まだまだ泥酔状態の神田は、酒を運ぼうとやってきたADを舘と勘違いしてプランチャーを食らわすほどの始末の負えない状態に。
泣き出す峰。どうやら自分だけほっとかれていると思っているらしい。
そんななか、渡はひとり寿司を食うことに夢中。
まだまだ眠る舘。
神田も疲れて眠る。
峰は遊び足りない様子。
一方、渡は宇宙へ。
ああ……早くあったかくならないかな…。