「ヤッホー!!!!!!!!」
こないだ、小学校低学年ぐらいの2人組の男の子たちからいきなり上記のような掛け声をかけられ、だいぶ頭が混乱してしまいました。
なにしろ街中なわけで。
登山中じゃないわけで。
銀行の前にバイクを停めてたら、道路を挟んだ向かいの歩道上から「ヤッホー!」なんて突然声をかけられても困るわけで。
大体、「ヤッホー!」って道端で声をかけられてどう返したらいいのか。
「正解」がさっぱりわからないのです。
で、わからないので、まあ、無視したわけですが、あろうことかそれでも彼らは折れなかったようで、
「ヤッホー!!!!!!!!」
さらに元気よく、力いっぱい私に向かって叫び、純な目をしてあきらかに私の「返し」を待っているわけでして、しかしどう返したらいいのか、何度声をかけられてもやっぱりわからないわけで、結局、「ガン無視」してこのいかんともしがたい状況から退避したわけですが、大変心苦しくなってしまったのです。
「なんだよアイツ、ノリがわりぃなぁ」
と、男の子たちにディスられていたに違いないのです。
なんで。なんで普通に暮らしているだけなのに、こんな仕打ちを受けなければならんのか。
「ヤッホー!」と声をかけたらなんらかのリアクションをしてくれそうな「気のいいおにいさん」に見えたからなのか。あるいは、ナメられていたのか。
ちなみに今、上のほうで「気のいいおにいさん」と書きましたが、私は一般的には充分「オジさん」といえる年齢に達しているものの、一応周りの人達からはまだまだ「おにいさん」として通っているわけで、そんな中、今まで生きてきて一度だけ「オジさん」呼ばわりしてきたのがショッピングモール内のエレベーターで偶然一緒になったガキだったわけで、こういった事実から鑑みるに、やはり「ナメられていた」と考えるのが妥当なのかもしれません。
いずれにせよ、「オジさん」であれ、「おにいさん」であれ、私が大人であることに変わりはありません。大人である以上、お子様たちからの信頼を裏切ってはいけません。
将来、社会を支える立派な人物になるか。道を踏み外すか。すべては大人の行動にかかっていると言っても過言ではないのです。
「ヤッホー!」と、街中でいきなりお子様から声をかけられた場合、どうリアクションしたらよいのか。
私たち大人も、そろそろ真剣に考えなければならない時期に差し掛かってきているのではないでしょうか。
「いや、俺は『ヤッホー!』ってガキに声をかけられることなんてないから大丈夫」
なんで? なんでそんなふうに断言できるのですか?
私だって想像すらしていませんでしたが、事実、声をかけられたのです。
「いや、俺はひきこもりだし外に出ないから大丈夫」
だからなんでそんなことが言い切れるのですか?
突然インターフォンが鳴って、玄関越しから「ヤッホー!」って声をかけられたら?
携帯電話に知らない番号から電話があって、出たらいきなり「ヤッホー!」ってお子様たちから声をかけられる事態にならないとでも?
この世に「絶対」なんてないのです。
では、どう返したらいいのか。
やはり「ヤッホー!」と元気よく声をかけられたのだから、同じように返すのが道理でしょう。
さあ、そうとわかれば善は急げです。いつなんどき、お子様から「ヤッホー!」と声をかけられてもいいように。一緒に叫ぼうではありませんか。
「ヤッホー!!!!!!!!」
……と、内容の良し悪しはともかく、ひとネタできたわけで、なんというか、子供は宝だな、と、身に沁みて実感した今日このごろでした。
本日もご清聴、ありがとうございました。