B'zの音楽を好きな人にスポーツを嫌いな人はいない(たぶん)

普段聴く音楽といえばもっぱらイギリスやアメリカのロックやあんまり売れてない邦楽のロックであり、テクノやソウル・ミュージックやヒップホップも時にはかじりつつ、最近はジャズなんかにも手を伸ばしたりしている。

とはいえ、正直、B’zは嫌いじゃない。

むしろ、ちょっと好きだ。いや、かなり好きかもしれない。

たまに無性に聴きたくなるのだB’z。

しかし、私はB’zのCDは持っていない。

なので、どうしても聴きたくなったときはYouTubeにアップされているB’zの動画を観るなどしてお茶を濁すわけだが、それでも足りず、古いアルバムだったらブックオフで250円ぐらいで売っているので、よっぽど買ってやろうかと、何度考えたかわからない。

で、散々迷った挙句、結局買わない。聴きたいんだったら買えばいいじゃないか、と自分で自分に突っ込むわけだが、B’zの作品を嬉しそうに聴いている自分が、なんか恥ずかしくて、どうにも踏ん切りがつかないのである。

……と、ここまで書いて思ったが、じつはB’z超好きなのではないか、私。

やっぱ買うか? CD。

B’zのなにが素晴らしいって、「バカっぽい」ところだ。

もちろん、これは褒め言葉である。

いや、「バカっぽい」というのはちょっとアレかもしれず、なので、「B’zの音楽はスポーツだ」と、ファンの人たちに怒られる前に言い換えたい。

より正確に言うなら、「超一流のアスリートが繰り出す技」だ。

とくに稲葉浩志のヴォーカルに、それを強く感じる。

徹底的なまでに鍛え上げられた強靭なヴォーカルは、競技中のアスリートの姿ともの凄くダブる。超一流のアスリートが繰り出す技は観ていて気持ちのいいものだが、稲葉のヴォーカル(というかB’zの音楽)もまさしくそれだ。

だから、TUBEのファンにたぶん夏が嫌いな人がいないのと同じように、B’zのファンにスポーツが嫌いな人はたぶんほとんどいない。逆に、スポーツが嫌いな人はB’zの音楽にも興味がない。これは結構当たっていると思うがどうか。

とにかく、B’zの音楽を聴いている間は悩み事とか一切考えないで済む。というか、余計なことを考える隙をB’zの音楽は一切与えない。ただ、「なんだかわからんが、すげえ気持ちいい」と思えば良い。そういった意味での「バカっぽい」だ。

音楽的なセンスがうんぬん、とか、松本孝弘は思っている以上に志村けんに似ている、とか、そういう諸々の理屈はたしかに語ろうと思えばいくらでも語れるが、しかしながらそういった否定的な意見を単なる屁理屈にしてしまう、人間の根源的な欲求を満たしてくれるような効果がB’zのサウンドにはあるのではないか、と、このクソ寒い毎日をいかにしてやり過ごすかということで頭が一杯で、正直B’zとかそれどころではなかったりするが、なんとなく思う。

サッカーの試合でハーフタイムになると決まってクイーンの「WE ARE THE CHAMPION」を流すというのは、たしかイギリスの話だ。観客皆大合唱でとにかくもの凄く盛り上がるらしいのだが、日本も真似するべきだろう。

当然、音楽はB’zである。

「ZERO」なんかかければもの凄く盛り上がるはずだ。「ねがい」「RUN」なんかも歌詞の内容と相俟って、激ハマリであろう。ただ、「いつかのメリークリスマス」はたぶん悲しくなる人が続出するので、やめておいたほうが賢明だ。

や、やっぱ買うか? CD。

 

B'z The Best “Ultra Pleasure”(2CD+DVD)

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