連続ブログ小説「大門団長の憂鬱」第5話“デパート!夏物語”

おひさしぶりです。団長です。

 

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かなりのご無沙汰となってしまいましたが、今回も例によって読者の皆様に私の愚痴を訊いていただきたいと思います。そして、共感・同調していただきたいと思います。

ちなみにですが異論・反論はいっさい受け付けません。そんな輩は公務執行妨害で逮捕します。そして、裁判に持ちこみ検察の者と協力して全力で死刑にします。覚悟してください。それ相応の権力が私にはあるのです。警察をナメないでください。

職権乱用が過ぎました。すみません。団長です。

というわけで、なにはともあれ愚痴を訊いてください。

まずは部下である鳩村(以下「ハト」)との会話の一部を書きおこしますので一読ください。

私「いやあ、とんだ災難にあっちまったよ」

ハト「どうしたんですか団長」

私「じつは仕事用のスーツがだいぶくたびれてきたから新調しようと思ってデパートに行ったんだよ」

ハト「ええ」

私「そんでいい感じのやつがあったから店員を呼んでサイズ測ってもらって、数日後に出来上がるから取りに来てくれっていう流れになったわけだ」

ハト「まあ、至ってふつーの流れですよね」

私「ああ。ところが後日スーツを受け取りに行ったら仰天したよ。上下まっピンク色のスーツだったんだ」

ハト「えっ、だって団長頼んだんでしょ? だったらべつに驚くことないじゃないすか」

私「馬鹿野郎!」

思わず鳩村をおもいっきりぶん殴ってしまいました。

賢明なる読者の皆様ならすでにお気づきでしょうが、ええ、ありえません。

どこの世界にまっピンクのスーツ姿で捜査をする刑事がいるでしょうか。

というか、刑事にかぎらずありえません。

はたしてピンクのスーツ姿で商談に向かうサラリーマンがこの世の中に存在するでしょうか。とりあえずピンクのスーツが許されているのは林家ペーと「やる気元気いわき」の人ぐらいでしょう。

むろん、デパートで私が選んだのは黒のスーツでした。ものすごくダンディかつイカした代物です。ようするに店員が発注ミスをやらかしていたわけで、しかも、こともあろうにピンク色のスーツを発注していやがったのです。

以下、鳩村との会話の続きをご覧ください。

ハト「ちょっとなにするんすか。痛いじゃないですか団長」

私「うるさい。恥を知れ。で、だ。ミスした店員に俺は当然文句を言った。したら、とりあえずこちらのほうへって言われてお客様相談室ってところに連れてかれたんだ」

ハト「なんすか、お客様相談室って」

私「なんでも客の苦情やら要望やらを訊くための専用の部屋らしい」

ハト「へえ、そんなのあるんすね。はじめて知りました」

私「ああ、俺も知らなかった。だが、問題はそれじゃない」

ハト「いったいなにがあったんすか」

私「それが、部屋に入るなりミスした店員の上司らしきおっさんがいきなり飛び込んできてな。『なにやってんだダイスケ! さあ、早くお客様にお詫びしろ』って怒鳴りちらすもんだから正直ビクついたよ」

ハト「団長でもビビることがあるんですね」

私「俺もさすがにキチガイにはかなわん。んで、まあ、ビくつきつつその光景を眺めてたら、怒鳴られた若い店員がなにを血迷ったのか『いえ、僕は悪くありません!』とか言い返したもんだからふたりして取っ組み合いのケンカになっちまってだな」

ハト「どっちも頭がおかしいですね」

私「ところが話はこれで終わりじゃない。そうこうするうちに今度は、インフォメーション係の女が『やめてお父さん! ダイスケさん、大丈夫?!』とか言いながら止めに入ってきたんだ。もう、てんやわんやの大騒動ってやつだ」

ハト「ひどいですね」

私「ああ、まいったよ。思うに、あの若い店員とインフォメーション係の女は恋人同士だな。そんで、上司のおっさんはインフォメーション係の女のお父さんでふたりの結婚を反対してるっていう、そういうドラマの話みたいな複雑な関係にあるんじゃないか」

ハト「さすが団長、鋭いですね。で、結局そのスーツはどうしたんですか」

俺「いや、その騒ぎを見てたらなんだか急に馬鹿らしくなってきちまってな。ミスした店員にタダでくれてやったよ。『まあ、これやっからよ。だからお前ら、仲良くやれよ』って。えらく喜んでたな」

ハト「タダであげたんですか。馬鹿じゃないすか団長」

私「この野郎!」

またしても鳩村をおもいっきりぶん殴ってしまったのは言うまでもありません(※↓の画像の真ん中らへんで拳銃を構えてセクシーにきめているのが鳩村です)。

 

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以上になります。

おそらくアラフォーぐらいのおっさんしかわからないであろうしょーもないネタを書いてしまいまことにすみませんでした。

次回があるのかわかりませんが、とりあえずごきげんよう。団長でした。