母親によって「王子様」と名付けられた男子高校生が改名に成功したというニュースが最近話題になったが、ふと「苗字のほうはどうなんだ」と思った。
「御手洗」(みたらい)
「猿田」(さるた)
「鰻」(うなぎ)
などといった少々変わった苗字を持つ人たちのことだ。
「なんでこんな苗字にしたんだ」
そんなふうに先祖を恨んでいる人だっているだろう。ましてや、社会生活を営むうえでは下の名よりも苗字のほうを使用したり呼称される機会が圧倒的に多い。出来れば改名したいと真剣に考えている人だって少なくないのではないか。
なんとなく気になったのでさっそくググってみたら、トップベージにヒットしたのが以下のサイトである。
上の記事によれば苗字も変更することは可能とのことだ。ただし、名前を変えるよりももっと複雑な手続きが必要らしい。
さらに変わった苗字についてググってみたら以下のアプリを発見した。
「苗字由来net」
副題には「日本No.1姓氏解説アプリ」とある。
興味本位でアプリ内の記事を読んでみた。すると、この世の中にはもっと驚くべき苗字が存在することを私は知った。たとえばこれだ。
「牛糞」
読みは
「うしくそ」
「うぐそ」
「うぐつ」
「こごえ」
「ごこえ」
だ。
由来についての詳しい解説も載っていた。以下である。
「鹿児島県大口市に地名がみられる。牛肥蓄積の地から、やがて姓となった」
じつに単純明快な理由だった。少なくとも「ふざけていた」わけではないことはわかったが、だからって苗字にしなくたっていいじゃないか。
さらに以下の実在する苗字にも私は驚いた。
「肥満」
読みは「ひまん」もしくは「こえみつ」だ。
断言してもいいが、こんな苗字を付けた奴は大馬鹿野郎である。
また、以下の苗字もすごいと思った。これだ。
「無敵」
読みはもちろん「むてき」だ。日本のどこかにいるのだろう「無敵さん」が名前負けしていないことを祈るばかりである。
まだまだある。
「醤油」(しょうゆ)
「酢」(す)
「赤禿」(あかはげ)
「小禿」(こはげ)
「竹の子」(たけのこ)
「豆」(まめ)
「豆腐」(とうふ)
「亀頭」(かめがしら・きとう・かめず)
「塩」(しお)
「春夏冬」(あきなし・あきない)
「寿司」(すし)
「団子」(だんご)
これらの苗字の人もすべて実在しているというのだから、ただただ驚いてしまう。
ちなみに、
「下痢」(げり)
「放火魔」(ほうかま)
「牛乳屋」(ぎゅうにゅうや)
「特売日」(とくばいび)
「痛風」(つうふう)
「焼き魚定食」(やきざかなていしょく)
「桃栗三年柿八年」(ももくりさんねんかきはちねん)
などの苗字も探してみたが、さすがにこれらは見つからなかった。
見つからなくて本当に幸いである。