2019年2月の消化物(音楽,映画,本)

恒例の今月味わい尽くした音楽や映画や本について。前回からだいぶ間が空いてしまったが、ひさしぶりにやる気になったので書いてみようと思う。

 

●【音楽】Indus&Rocks『32min at mitosenbayamastudio』  

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ウェブ上でリリースされたフリーダウンロード音源。既発曲と新曲を合わせた計6曲が32分間繋ぎ目なく続く音絵巻である。全編一発録りとのことだが、いかにもインダスらしい、まったりとしていてメロウでスリリングなサウンドがじつに心地良い。とくにやはり黒澤次郎のギターが良い。なんでこう次から次へとかっこいいフレーズが思いつくのだろう、と感心するしかない。なにより名曲「緑香る(Midori Kaoru)」がようやっと正式に音源化したのが嬉しすぎる。やっぱりこの人たちは確固たるオリジナリティを持ったバンドだな、と、しみじみ再確認した次第。インダスの入門盤としても最適と言える音源なのではないか。なんてったってタダだし。入手先はこちら→https://indus-and-rocks.bandcamp.com/

 

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●【音楽】ネクライトーキー『ONE!』  

ONE!

ONE!

 

リリースから2ヶ月以上が経ちかなり聴き込んだほうだと思うがやっぱり良い。とくに、②「こんがらがった!」、④「タイフー!」、⑥「オシャレ大作戦」、⑦「がっかりさせたくないな」、⑧「だけじゃないBABY」は間違いなく名曲だと思う。すこぶるポップでオシャレでなおかつほんのりと毒っけが盛り付けられているのがこのバンドならではの個性であろうし、またそれをあますところなく表現出来るしっかりとした演奏技術がある。しかし、どこか物足りなく感じる部分があるのがずっと引っかかっていて、なんだろう、と考えたが、ああわかった。「殺気」、あるいは「狂気性」といったらいいのか、とにかくそれが足りない。まあ、そういう要素を求めるべきバンドじゃないと言われればそれまでだが、それにしてもちょっと綺麗にまとまり過ぎているのでは、という気がしないでもない。でも、好き! とファンの人から怒られたくないので最後はしっかり褒め言葉で締めておく。

 

●【音楽】The Smashing Pumpkins『Shiny and Oh So Bright, Vol. 1』 

シャイニー・アンド・オー・ソー・ブライト VOL.1 / LP:ノー・パスト、ノー・フューチャー、ノー・サン【CD(日本語解説書封入/歌詞対訳付)】

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  • アーティスト: スマッシング・パンプキンズ,ビリー・コーガン,ジェームス・イハ,ジミー・チェンバレン,ジェフ・シュローダー
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  • 発売日: 2018/11/16
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再結成したバンドは9割がたつまらないと思うが、オリジナルメンバーがふたり戻ってきたスマパンのこの新譜も残念ながらその9割のほうだった。昔はこのメンバーで(ベースは戻ってこなかったけど)いい曲を山ほど書いてたのに、なぜだ。と思うわけだが、才能の枯渇という単純な理由以上に、「せっかくまた仲良くやれているんだからもう揉めるのはやだなあ…」という心理が悪い方に働いてしまっているのではないか、と、バンドなんて組んだ経験ないくせになんとなく想像してしまう。先日、ナンバーガールが再結成を発表して驚いたが、諸手を挙げて喜べないのもそんなことをつい想像してしまうからだ。あの「ヒリヒリした感じ」がなければ「こんなのナンバーガールじゃない!」と思ってしまうだろう。

 

●【映画】『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』 

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まごうことなき同窓会映画だった。ただし現実の同窓会と違うのは、まず会いたくない人間と顔を合わせなくていいところ。あと、アニメなので歳を取らないところ。「おまえ、ハゲたなー」とか「そういうおまえも太ったなー」とか「あんなにかわいかったあの娘がなんで……なんでこんなボストロールみたいな風体になっちまったんだ…」とか、いちいち残念な感じになる必要がない。そういった意味で、「老けたなー」とまったく感じさせなかった声優さんたちに最大級のリスペクトを送りたい。とにかく、あの魅力的なキャラクターたちが、現代の新宿を舞台にして、なんの違和感もなく見事なまでに蘇っていた。もともと荒唐無稽な物語なんだから、そもそも少年誌で連載されていたマンガなんだから、こまけえつっこみどころなどどうでもよろしい。にしても、エンディングの「Get Wild」「STILL LOVE HER(失われた風景)」のコンボを大画面・大音量の映画館で体感できた瞬間は思わず涙腺が緩んでしまった。ぜひぜひ次作も期待したいし、個人的には出来ればまた劇場版で、と願わずにはいられない。

 

●【本】文・松尾スズキ/漫画・河井克夫『さよならお婆ちゃん』  

さよならお婆ちゃん (Bros.books)

さよならお婆ちゃん (Bros.books)

 

テレビブロスで連載されていた『お婆ちゃん! それ、偶然だろうけどリーゼントになってるよ!!』の4巻目であり最終巻。個人的には1巻目と2巻目は生涯でもっとも読み返した本のベスト10に間違いなく入るが、正直、3巻目の途中あたりから読んでてしんどく感じるようになってきていたというか、「前のと比べるとちょっとおもしろくないかも…」と感じてしまっていた俺で、で、この最終巻は松尾スズキ本人がラストのコラムで「そろそろ潮時だな、とは思っていた」と書いているとおりの内容だった。とにかく、1巻目と2巻目にはさんざん笑わせてもらったし、月刊となったブロスでまたこのコンビで新連載を始めているとのことなので、自ずとリフレッシュされた内容になっているだろう。いずれ出るであろう件の連載をまとめた新刊で、まためちゃくちゃ笑わせていただきたいと期待している。

 

以上。

次は来月か再来月か、あるいはもっと先か、とにかく気が向いたときにまた書く。