【音楽】とにかくロックが好きな人間なら一度聴いてみてほしい鹿の一族のファーストアルバム『鹿の一族』

リリース日から2ヵ月ほど経ってしまったが気が向いたので鹿の一族のアルバムの感想を書いてみようと思う。以下がブツだ。

 

鹿の一族

鹿の一族

 

 

まあ、「鹿の一族」と書いたところでおそらく知らない人が多いであろう。

なので簡単に説明しておくと、「鹿の一族」とはヴォーカル&ギターの松崎ナオを中心とした3ピースのロックバンドである。

…と書いたところでますます伝わっていないように思えてしまうのは松崎ナオ知名度もおそらく高くはないであろうからだ。

なのでこちらについても簡単に説明しておくと、松崎ナオは1998年にデビューしたシンガーソングライターである。現在までにミニアルバムを含めて計9枚のアルバムをリリースしていて、2006年にリリースされたシングル「川べりの家」はNHKの番組『ドキュメント72時間』のテーマソングになっている。同じ年にデビューした椎名林檎と仲が良いらしく、昨年末には両者でデュエットした「おとなの掟」という楽曲を「椎名林檎×松崎ナオ」名義でデジタルリリース、さらにやはり昨年末に放送された『Mステ SUPER LIVE2017』にもふたりで出演し同曲を生披露した。

などと知識をひけらかしてみたが、じつは私自身、松崎ナオの音楽を聴くようになったのはけっこう最近からである。時系列にして書くと以下のような感じになる。

●昨年9月、小島麻由美めあてでさいたまにて開催された「SORA FES 空飛ぶ音楽祭」というロックフェスを観に行く(そのときの模様はこちらの作文に書いてあります)。

●テキトーにぶらぶらしてたら鹿の一族という変わった名前のバンドが出るつうんでなんとなく観る。

●「わあ。めちゃくちゃいいじゃん!」。感動する。

●そんで松崎ナオの音楽を聴くようになった(現時点でアルバム3枚を拝聴済み)。

というわけで前置きが長くなってしまったが、鹿の一族のファーストアルバムの感想を書く。

まず、洋楽ロック好きとしてなんといっても印象的なのが90年代グランジオルタナを彷彿とさせるバンドサウンドだが、とはいえ単なるフォロワーバンドと切り捨てることができない内容となっている。

どこか少女のような溌剌さと憂いを醸す松崎ナオの歌声が素晴らしいのはもちろんのこと、同時に目を見張らされるのがベース・鹿島達也、ドラムス・奥村純にからなるリズム隊の演奏だ。楽曲によってファンキーであったりブルージーであったり、印象的なフレーズを要所要所で鳴り響かせていて、松崎ナオのソリッドかつ「弾きすぎない」ギター奏法を加えた三位一体の演奏はじつにヘヴィで生々しく、それでいて全体的に隙間を生かした風通しの良いサウンドプロダクションが展開されているので清々しい爽快感も感じさせる。

松崎ナオ作の楽曲にしても、どの曲もメロディ、コーラスワークともに冴え渡っている。しかも、純正グランジオルタナ風の「先人の教え」、「秘密の名前」、「だけのもの」などの楽曲に加え、松崎ナオならではのキュートでプリティなポップセンスが炸裂している「各々鹿々」、レゲエとパンクをミックスさせたような⑧「やきそば」、キャッチーかつ美しいメロディが展開されるドラマティックな大作「It's a beautihul day」などなどバラエティに富んでおり、繰り返し聴いても飽きが来ない。

個人的にはもう随分と前からロックにはいいかげん飽きてきたな、という感じで、最近はファンク系の音楽とかピアノジャズとか聴いたりしているのだが、本作を聴いてひさびさに「やっぱりロックっていいなあ」と思うことができた。ロックが好きな人間なら誰かれ構わず襟首掴んで無理やり聴かせたくなるほどの傑作だと断言したい。

それにしても、これほど秀逸なアルバムなのに、いまだにアマゾンのレビューがひとつも投稿されてないのは悲しい。レビューがないのも悲しいし、「レディングフェスティヴァルのオオトリで!」とまではさすがに言わないものの、Zepp Tokyoでワンマンはれるぐらいのバンドであるべきだ、と声を大にして言いたい。

悲しいので、とりあえず昨年、下北で開催されたフリーライブの様子をとらえたオフィシャルの動画を下に貼っておく。

 

www.youtube.com

 

どうだ。かっこいいだろう。

さあ、気に入ったならタワレコへ行ってCDを買うなり、配信サービスのほうで買うなり、利用してないんでよく知らないが月額でいろいろな音楽聴けるとかいうサービスにアクセスするなりして、この『鹿の一族』を聴こうじゃないか。そして、ライブを観に行こうじゃないか。俺もまたそのうち気が向いたときに観に行くつもりだ。