映画『ゴリラ』‐シュワルツェネッガーの映画を観てたのに気づいたらガッツ石松のことを考えていた‐

TSUTAYAに行ったらレンタル落ち商品がワゴンセールで売り出されていたので、なんとなく漁ってみたところ『ガッツ伝説 愛しのピット・ブル』なるDVDを発見、購入してからしばらく経つ。

ガッツ伝説 愛しのピット・ブル [DVD]

ガッツ伝説 愛しのピット・ブル [DVD]

 

 

もちろん主演はガッツ石松。さらに麻生祐未、川上麻衣子、原田大二郎、坂上二郎、プロレスラーの鈴木みのる等が共演者として名を連ねている。

DVDのパッケージの裏面には

「国民的アイドル“ガッツ石松”の魅力全開 人間ドラマの最高傑作誕生!! せつないけど笑うしかないね!」

 

というコピーが記されている。

勝手にVシネマだろうと決め付けていたが、ちゃんと劇場公開された映画作品であるらしい。

いったいどれくらいの規模で上映されていたのだろう。

フツーに考えたら単館上映だろう。

とはいえ、単館といっても映画館はいろいろとある。おそらく新宿ピカデリーではないだろうし渋谷にあるユーロスペースでもないだろう。

ありえないと思うが、まさか立川シネマシティで爆音上映されたのだろうか。こんな映画を爆音で上映する意味がはたしてあるのか。

というか、わざわざ映画館へこの『ガッツ伝説』を観に行った人がほんとうにいるのだろうか。ガッツ石松の熱狂的なファンが観に行ったのだろうか。いろいろと謎は尽きない。

観ていない。

購入してから半年ほど経つが、観てないし観る気もまったく起きない。

「観る気がないのになんで買ったんだ」

という突っ込みがあるかもしれない。

たしかにそのとおりだと思うが、100円だったんでつい衝動的に買ってしまったのだ。仕方がないじゃないか。

俺が『ガッツ伝説』のDVDを再生する日は、はたして今後やってくるのだろうか。それは未来の俺に訊いてみないとわからない。

たぶん観ないだろう。そんな予感がする。というか、観なくていいだろうと思う。

ところで先日、シュワルツェネッガー主演の『ゴリラ』という映画を観た。 

アーノルド・シュワルツェネッガー/ゴリラ [Blu-ray]

アーノルド・シュワルツェネッガー/ゴリラ [Blu-ray]

 

 

1986年、シュワルツェネッガーの全盛期と言える時期に公開された作品である。

内容的にはざっくり言うと、いかにも80年代っぽさ満載のおおらかなB級アクション娯楽作といった感じであった。

ちなみに『ゴリラ』というのは邦題で、ほんとうのタイトルは違う。原題は『RAW DEAL』である。

英語に明るくないのでネットの英和辞書で調べてみたら、「不当な扱い、残酷な扱い」と出てきた。

全然ゴリラ関係ねえじゃん。

じっさい観てみたら、シュワルツェネッガーがゴリラに扮するシーンなんか一切なかったし、本物のゴリラ自体、一頭も出てこなかった。

「当時同時期に公開されていたスタローンの『コブラ』に対抗して日本の配給会社が勝手にスタローンがコブラならシュワルツェネッガーはゴリラだ!と公開された刑事アクション」


とのレビューがアマゾンに掲載されており、どうやらこれが真相らしい。

たしかに見ため的にシュワルツェネッガーといえばゴリラである。

ただ、そんなことを言ったら『コマンドー』も『プレデター』も『ターミネーター』も全部『ゴリラ』というタイトルになってしまう。よくシュワルツェネッガーが怒らなかったものだ。

「万が一、『ガッツ伝説』が世界的に上映されることになったら、ガッツのことを知らない外国人用に『ゴリラ』というタイトルで公開されるのではないか」

と、『ゴリラ』を鑑賞しながら考えつつ、結局、暇な正月休み中も『ガッツ伝説』のDVDが俺の部屋で再生されることはなかった。

こうして俺の今年の正月休みは終わった。

遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。