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【第4回】ブックオフのCD280円棚でよく見かけるオススメ洋楽アルバムを紹介してみる

「なんか自分、音楽好きを謳っているわりに最近の音楽ぜんぜん聴いてなくね?」

って、こないだふと気づいてしまったのです。

「音楽の趣味がまるっきりおっさんじゃねえか!」と。

まあ、年齢的におもいっきりおっさんなので当然といえば当然の話なのですが。

というか最近、持病の腰痛が悪化する一方だし映画観ててもすぐ眠くなるし鼻毛に白いものがちらちら混じってきたし、もはやおっさんを通り越しておじいちゃん化が加速しているのですが。

にしても、イケてねえ。

せめて音楽好きとして音楽の趣味だけは若さを保っていたいじゃないですか。

巷で話題になっていて、なおかつ、マニアからも高く評価されている新しめのミュージシャンについて書いた記事をブログにアップしてドヤ顔決め込んだりしたいじゃないですか。

なわけで、「最近の洋楽ってどんなのが売れてんだろな」ってことで、MTVの『US Top50』を録画し超久々に視聴。

……惨敗でした。

アリアナ・グランデやらヒップホップ系ミュージシャンやら、それからアリアナ・グランデやらヒップホップやら、あとアリアナ・グランデやらヒップホップやら、いま現在アメリカのヒットチャートを賑わせている様々なミュージャンのPVを眠気を堪えながら早送りを一切せずに2日かけて見入ったわけですが、まあ、さっぱりわからない。

琴線にまったく触れないのです。

「おっ。これはイイ…!」

そんなふうに思える曲があわよくば5曲ぐらい紛れていればいいな、と淡い期待をかけてぼんやり眺めてみたものの、皆無でした。

「もう……いいや……」

結局、25位ぐらいまで来たところで視聴するのを断念。

根っからの鈍い感性が、加齢とともに完膚なきまでに錆びついてしまったのか。

あるいは、単に自分好みの曲がチャートに入っていなかったのか。

まあ、いずれにしてもそんなことはどうでもよくてですね、とりあえずアリアナ・グランデってエロくていいよね!

というわけで、って、どういうわけだかわかりませんが、第4回目となる「ブックオフのCD280円棚でよく見かけるオススメ洋楽アルバムを紹介してみる」の記事を書いてみようと思います。

いずれのCDも今じゃベテランと呼ばれる部類の人たちがかつてリリースしたやや古めのアルバムですが、いいじゃない! 

なにもいま流行りの若いミュージシャンの音楽が全面的に優れているってわけじゃねえんだよ!

などと半ば逆ギレしつつ、今回もおすすめの5枚をピックアップしてみましたので、なにかの間違いで読んでしまったかたのお役に少しでも立てれば幸いです。

 

Primal Scream『Exterminator(XTRMNTR)』

エクスターミネーター

エクスターミネーター

 

プリマル・エスクリームではない。プライマル・スクリームと読む。

スコットランド出身のロックバンドであって、中心人物はヴォーカルのボビー・ギレスピーという人だ。

音楽的には基本ロックだが、ときにはブルース色濃厚なサウンドを展開してみたり、あるいはダンスミュージックだったり、はたまたサイケなダブサウンドに傾倒してみたり、アルバムを発表するたびにカメレオンのごとく作風がガラリと変化する。そう言った意味で、あまたに存在する洋楽ロックバンドの中でも稀有な立ち位置にいるバンドと言えるだろう。

で、今回ピックアップした『エクスターミネーター』は2000年にリリースされたバンドにとって6作目となるアルバムである。個人的にはプライマルの最高傑作と言いたくなるほどの素晴らしいアルバムだ。

なにが素晴らしいって、もうなにしろめちゃくちゃ尖んがりまくっている。パンクロックやファンクやヒップホップなどの音楽的要素にエレクトロミュージックを強引に力技でミックスさせたかのような楽曲群がアタマからケツまで怒涛の勢いでもって展開される。

アルバム全編に渡ってデンと鎮座ましているのがピンと張り詰めた緊迫感、殺気だ。

もうそれこそ「ムカつく奴ら殺したる!」みたいな、なんだか知らんがとにかく超怒っているというのが否が応にも伝わってくるサウンドである。

事実、「Kill」という言葉がタイトルに付く曲がアルバムの中に3つもあるわけで、なんとも物騒きわまりない。

なんだろう。なぜこんなにも怒気に満ち満ちているのか。

楽屋で出されたカレーが辛くて頭に来たのか。

ホテルのシャワーが熱くて気分を害したのか。

って、そりゃX JAPANYOSHIKIであるが、いずれにしてもこのアルバムを耳にしているとこちらもムカつく奴をぶっ殺しているかのような爽快感に満たされ、たいへん気持ちよろしい。

もちろん、じっさいに人をぶっ殺してしまうのはたいへんよろしくない。

よろしくないので、ムカつきが止まず人をぶっ殺してしまいそうだ、みたいな、そんなストレス満載の日々を送っている人は、ぜひこのアルバムを聴きながら妄想の中でムカつく奴を思う存分にぶっ殺して溜飲を下げていただきたい。

※オススメ収録曲→①「Kill All Hippies」、②「Accelerator」、④「Swastika Eyes」(Jagz Kooner Mix)、⑤「Pills」、⑥「Blood Money」、⑧「Insect Royalty」、⑨「MBV Arkestra」(If They Move Kill ‘Em)、⑪「Shoot Speed/Kill Light」


The Jon Spencer Blues Explosion『Controversial Negro/Live In Tucson』

ヴォーカル&ギターのジョン・スペンサーが率いるジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンはアメリカで結成されたロックバンドだ。ファンのあいだでは略して「ジョンスペ」と呼ばれている。なんだか「甲斐バンド」や「内山田洋とクール・ファイブ」的なバンド名であるが、もちろん音楽的なスタイルは上に挙げたバンドとはまるで異なる。

では、どんな音楽性を標榜しているのかというと、バンド名が表すとおり、ブルースを大々的に取り上げているバンドである。

で、今回ピックアップする『コントロヴァーシャル・ニグロ』というアルバムは、バンドの全盛期をとらえたライブ盤だ。

とはいえ、このアルバム、ぶっちゃけ音質はあんまりよろしくない。

おそらく意図してこのようなサウンドにしたのだろう。もうそれこそブートレグ並みのかなり荒い音質だが、この荒っぽい音質こそが魅力でもあり、あたかも大勢の観客でごった返したこ汚いライブハウスで自分も一緒にライブを観ているような臨場感を味わえる。

もちろん、バンドの演奏も素晴らしい。

ボコスカと叩きまくるドラムに、2本のギターが土の匂いがほの香るブルージーなフレーズを奏でる。凄まじい勢いで咆哮を繰り返すジョンのヴォーカルは、「漢感」あふるる野性味満載で、得も言われぬセクシーな魅力がある。いかにもブルース特有の「濃さ」を感じさせるアンサンブルであるものの、ベース奏者がいないためか、徹底的に贅肉を削ぎ落としたような切れ味の鋭さも同時に醸している。

美メロが展開される曲なんて一切ないし、ブルースっちゃ紛れもなくブルースなのだが、なんというか、ヘルシーで風通しの良いサウンドでもあるので、意外にくどくなく聴きやすい。

 「脂身たっぷりのコテコテなブルースはちょっと苦手」

という人には、まさにおあつらえ向きの盤と言えるだろうし、ブルースの取っ掛かりの盤としても激オススメだ。

※オススメ収録曲→①「Get With It」、②「Can't Stop」、③「Son Of Sam」、④「Cool Vee」、⑥「RL Got Soul」、⑦「Blues X Man」、⑨「Love All Of Me」、⑫「Skunk」、⑬「The Vacuum Of Loneliness」、⑭「Sticky」、⑰「Down Low」

 

Travis『The Boy With No Name』

ザ・ボーイ・ウィズ・ノー・ネーム

ザ・ボーイ・ウィズ・ノー・ネーム

 

いきなりでなんですが、とりあえずまずは下にアップロードしたバンドのPVをごらんになっていただきたい。

冒頭に登場する、楽しそうにウォータースライダーで滑っている4人のおっさんたちがこのバンド、トラヴィスのメンバーたちなのだが、なんともじつに感じ良さげなおっさんたちではないか。

まあ、もちろん個人的に付き合いがあるわけではないので、じっさいのところは知らない。外面がいいだけで、本当は性格が捻じ曲がったクソ野郎どもなのかもしれない。

しかしながら、「名は体を表す」という格言があるように、「音は体を表す」というのもまた真実であるように思う。なにしろトラヴィスの楽曲はどの曲も温かみに溢れていて、もう耳にしていると自然とほっこりしてしまうからだ。

「この人たちは絶対にいい人たちに違いない!」

そう確信してしまうほどのほっこり具合なのである。

ラヴィススコットランドで結成されたロックバンドであって、この『ザ・ボーイ・ウィズ・ノー・ネーム』はバンドにとって5作目となるアルバムだ。

このアルバムがじつにいい。

基本的には、ストリングスを導入して感動的に盛り上げる曲ありーの、ピアノをバックにしっとりと歌い上げる曲ありーので、ポップなロックバンドのフォーマットに則ったきわめてオーソドックスな作風でありながら、作為めいたいやらしさみたいなものは一切感じられない。

なによりメロディが極上だ。美しくもメランコリックな調べに、抵抗なく身も心も委ねてしまわずにはいられない。なんつうか、「この人たちは本当に音楽が大好きなんだなあ」みたいな空気感がある。これはもう、ほっこりせざるをえないというものだ。

「とりあえず洋楽の入門盤としてポップな音楽を聴きたい」

そんな人には激オススメな一品である。

※オススメ収録曲→①「3 Times And You Lose」、②「Selfish Jean」、③「Closer」、④「Big Chair」、⑤「Battleships」、⑦「My Eyes」、⑨「Under The Moonlight」、⑫「New Amsterdam」


Super Furry Animals『Rings Around The World』

スーパー・ファーリー・アニマルズはイギリス・ウェールズ出身のロックバンドである。

なんでもイギリス国内では国民的な人気を誇る存在らしいが、日本の洋楽リスナーの間では人気・知名度ともさほど高くないといういかんともしがたい現状であったりする。おそらくバンドのメンバーが全員見事なまでに地味というか、いかにもロックスターっぽい華やかさみたいなものが一切ないのがその大きな要因となっているように思われる。

とはいえ、音楽的には地味などでは全然なく、むしろ「ものすごく派手」とさえ言える。

とくに5作目のアルバムとなるこの『リングス・アラウンド・ザ・ワールド』は、このバンドならではの派手派手しさが極地にまで達したと言える作品である。

基本のロックなバンド演奏に加えて、エレクトロニクスを導入し大胆かつ強烈きわまりないサイケでドラッギーな音世界が展開されている。音楽的な情報量が過剰なまでに豊富で、遊び心満載で楽しい。おまけにメロディもじつにポップで親しみやすい。

最初のうちは「なんか騒々しくて聴いてて疲れる音楽だな」と感じてしまうかもしれない。が、何度も聴き込んでいけばその凝りに凝りまくったサウンド具合にいつしか魅了され、しかも聴くたびに新たな発見が見つかる。これぞ類まれなる名盤と言いたくなる。

当然、素晴らしい楽曲がてんこ盛りに詰まったアルバムであるが、中でも⑩「Juxtapozed With U」はバンドの代表曲とも言える名曲中の名曲だ。この曲だけでも充分に元が取れるアルバムである。

※オススメ収録曲→②「Sidewalk Serfer Girl」、③「(Drawing) Rings Around The World」、④「It's Not The End Of The World?」、⑤「Receptacle For The Respectable」、⑦「Shoot Doris Day」、⑩「Juxtapozed With U」、⑪「Presidential Suite」、⑬「Fragile Happiness」


Los Del Rio『Shall We マカレナ?』

Shall we マカレナ?

Shall we マカレナ?

 

 「♪エ~マカレナ!」

というやたらと印象的なフレーズをやたらと陽気なオヤジふたりが歌い上げているさまを覚えている人も多かろう。

覚えていない、もしくは思い出したくもない。

そんな人もいるかもしれない。

ならば思い出させてあげよう。

「恋のマカレナ」という曲だ。

さて、そんな「恋のマカレナ」をいま一度聴きたいという方に朗報である。

なんとこのアルバムはヴァージョン違いの「恋のマカレナ」が計7曲も収録されている超お得盤なのだ。

なにしろ「DJ.デロ・ラティーノ・ミックス」だの「DJ.デロ・サンバ・ミックス」だの「DJ.デロ・ヴォーカル・ミックス」だの、まあとにかくいろいろ収録されているわけであって、俺は聴いたことがないので知らないが、きっとどのマカレナも素晴らしい出来に仕上がっているに違いない。

「とにかくマカレナ気分を味わいたい!」

そんな人には激オススメなアルバムである。

※オススメ収録曲→③「恋のマカレナ(ベイサイド・ボーイズ・リミックス)」、⑫「恋のマカレナ(オリジナル・ヴァージョン)」、⑬「 恋のマカレナ(リヴァー・リミックス)」、⑭「恋のマカレナ(ベース・バンパーズ・レディオ・エディット)」、⑮「恋のマカレナ(DJ.デロ・ヴォーカル・ミックス)」、⑯「恋のマカレナ(DJ.デロ・ラティーノ・ミックス)」、⑰「恋のマカレナ(DJ.デロ・サンバ・ミックス)」

 

以上です。また気が向いたら第5回目を書くつもりです。