【第14回】iPodをシャッフルして出てきた5曲を語ってみる

はじめて漫画喫茶へ行ってきただの、はじめてヒトカラしにいってほぼ2時間ノンストップで歌いまくってきただの、めずらしくアクティブに過ごした反動からか、ここ数日間やる気が著しく減退してしまい、またしても更新が滞ってしまった。

とはいえ、このブログは更新を楽しみにしている読者を多数抱えている人気ブログではないし、むしろ更新を楽しみにしている読者を多数抱えているどころかほとんどの人間に存在すら認知されていない不人気ブログなので、更新が滞ったところでとくに問題はない。

仮にこのブログが一億人ぐらい読者がいるような超人気ブログだったとしたら、おもしろくてためになる記事を書かなければ、とプレッシャーで押しつぶされていただろう。

読者がロクにいない不人気ブログでほんとうに良かった。

なんてことを考えつつはてなのホットエントリーに掲載されている記事をなんとなく眺めていたら、街で走ってるのをよく見かけるあの、なんつうの? 正式な名称はよく知らないが、競輪選手が試合のとき乗ってるような本格的なアレ。

あの「本格チャリンコ」みたいなのに乗ってる人が

「ぼくはこの本格チャリンコを愛用しているのだが、気兼ねなく停められるように、街にもっとたくさんこの本格チャリンコ専用の駐輪場が出来たら便利でいいのになあ」

的なことを書いている記事を発見。

べつにあの「本格チャリンコ」には一ミリも興味はないが、なんとなくブックマークコメントを覗いてみたら「馬鹿」だの「死ね」だの「ちんこ」だの「まんこ」だの、まあ、「馬鹿」も「死ね」も「ちんこ」も「まんこ」も書かれてなかったかもしれないが、とにかく罵詈雑言のオンパレードでえらいことになっていた。

当該の記事を書かれたのはそれなりに人気のあるブロガーさんっぽい。

ホットエントリーに掲載されたので多数の人間の視界に入りやすいというのもあろうが、ある程度知名度があるブログともなれば、些細なことを書いたつもりの記事でも、良くも悪くも注目される。人気ブロガーの宿命だろう。

仮に俺のこのブログが人気ブログだったとして、

「おれはよくうんこをするのだが、うんこが頻繁にできるように、街にもっとたくさん公衆便所が出来たら便利でいいのになあ」

なんてことを書いた記事を投稿したら、「馬鹿」だの「死ね」だの「ちんこ」だの「まんこ」だの「うんこ食っとけ」だの、たちまち多くの罵詈雑言が寄せられるに違いない。

読者がロクにいない不人気ブログでほんとうに良かった。

そんなわけで、どういうわけだかしらないが、第14回となる「iPodをシャッフルして出てきた5曲を語ってみる」、本日も元気にスタートしてみようと思う。

 

Chara「やさしい気持ち」

前に『水曜日のダウンタウン』の企画で「SADSの『忘却の空』サビを一発で聴き取れる人0人説」というのがやっていた。

ちなみに「SADS」とは清春がヴォーカルを担当しているロックバンドであって、じっさいに『忘却の空』とかいう曲をスタジオで流したところ、ダウンタウンの両者をはじめゲストで来ていたその他芸能人たちも説どおり一発どころか、何度耳にしても正確に聞き取れた人間はひとりもいなかった。当然ながら視聴者である俺もさっぱり聴き取れなかったわけだが、『忘却の空』とかいう曲にかぎらず、清春の歌といえば「やたらと聴き取りにくい」というイメージが強い。

そんな清春とタメを張る「やたらと歌が聴き取りにくい」歌い手といえばチャラだろう。

この曲もなんべん聴いたかわからないぐらい何度も耳にしている曲だが、冒頭の「♪ぎゅっと私を抱きしめて~」からリズム隊が入ってくる直後に歌われている部分の歌詞がいまだになんて歌ってんだかさっぱりわからない。さらにライブバージョンともなれば、この曲にかぎらずどの曲もなんて歌ってるんだか、歌詞カードとにらめっこでもしないと、ほぼ解読不可能である。

とはいえ、なんて歌ってんだかよくわからなくてもどうでもいいぐらいこの曲はほんとうにいいし好きな曲だ。

 

Kimonos「Miss」

ニューウェイブはあんまり詳しくないが、なんとなくそれっぽい哀愁感と、かつ、童謡のような素朴さが入り混じっているメロディがじつにユニーク。セクシーな色気をプンプン醸すLEO今井、淡々と歌いこなす向井秀徳によるツインヴォーカルの対比も色鮮やかで、サウンド面も含めて陰と陽の両面の魅力を宿している楽曲である。ちなみにこのバンドに関しては「キモノズ」なのか「キモノス」なのか、いまだにわからない。わからないが、そんなことはどうでもよくなるぐらいいい曲だ。

Miss

Miss

  • Kimonos
  • オルタナティブ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 Primal Scream「Swastika Eyes(Jagz Kooner Mix)」

いいねえ。耳にしたとたん、もう我を忘れて裸で踊りだしたくなるぐらいノリノリになってしまう曲だ。どうせなら我を忘れたふりして嫌いなやつの家に無理やり押し入ってこの曲かけて裸で踊りまくって自分はすっきりしつつそいつに迷惑かけたくなるぐらいだ。ちなみにこの曲が収録されている大傑作アルバム『エクスターミネーター』だが、近いうちに「ブックオフのCD280円棚でよく見かけるオススメ洋楽アルバムを紹介してみる」の記事で取り上げるつもりである。

Swastika Eyes

Swastika Eyes

  • プライマル・スクリーム
  • オルタナティブ
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 

Donny Hathway「What's Going On」(Live)

100人中98人は一度は耳にしたことがあるであろうマーヴィン・ゲイのあの有名な曲のカバー。個人的には、マーヴィンのオリジナルよりこちらのほうが好きである。なんてったって温かみにあふれていて、かつ、パワフルなダニー・ハサウェイの歌声がたまらなくいいし、ホットでグルーヴィなバンドの演奏もじつに素晴らしいし、アットホームな感じで大いに盛り上げてくれる聴衆の騒ぎっぷりもこれまたじつにいい。

What's Going On (Live)

What's Going On (Live)

  • ダニー・ハサウェイ
  • R&B/ソウル
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

Oasis「I Hope, I Think, I Know」

リスナーや評論家はおろか、いまや作者であるノエル・ギャラガーからもボロクソ言われてしまっているオェイシスの3rdアルバム『ビィ・ヒア・ナウ』であるが、そこまでひどい作品じゃねえだろう、と個人的には思う。

たしかによく言われているように、いくらなんでもってぐらいどの曲も長大すぎるし、アレンジもくどいし、全体的に大仰であるのがマイナスといえばマイナスではある。が、傍若無人かつ重戦車のごとく勢い任せで突っ走る当時のバンドの強大きわまりないエネルギーが余すところなく表現されているアルバムとも言えるわけで、そこいらへんがじつはあんまり類を見ないタイプの作風というか愛らしさのようなものが感じられる。けっして名盤とは呼べないが、なんつうかバンドのアルバムの中で一番人間臭さみたいなものがにじみ出ているアルバムだと思う。

で、この曲だが、お馴染みのコード弾き轟音エレキに加えリズミカルなリードパートを巧みに組み込んでおり、ミドルテンポながらもひじょうに躍動感かつ開放感にあふれているのがとてもいい。おそらくライブではほとんど演奏されなかったはずだが、じつにもったいない話である。

I Hope, I Think, I Know

I Hope, I Think, I Know

  • オアシス
  • ロック
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 

以上です。また気が向いたら続きを書きます。