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映画『ブレイクアウト』‐ブロンソンが愛される理由がなんとなくわかった気がした‐

今回鑑賞したチャールズ・ブロンソン主演の『ブレイクアウト』であるが、アマゾンのレビューに目を通してみたところ、「本作はB級映画である」と、褒め言葉として書かれているかたが数名いらっしゃった。

たしかにストーリーは良くも悪くもB級映画特有の無茶苦茶な面が少なからず感じられるし、多額の資金を費やして制作されたような感じもしない作品である。

というか、俺はブロンソンの映画はそれほど観ているわけではなく、むしろ「ブロンソンビギナー」と呼んでもいいぐらいだが、ブロンソン自体が「B級アクション・スター」というイメージが強い。

で、この『ブレイクアウト』であるが、それなりにハラハラドキドキする展開があるものの、全体的にはなんだかホノボノしているようなムードが終始一貫して流れている。映画の内容自体がホノボノとしているっていう部分も大きいのだろうが、なにより脂ギッシュでむさくるしいのに妙にチャーミングというヴィジュアル的要素を多分に含んだブロンソン自体のマンガっぽいポップなキャラクター性が、この「ホノボノ感」みたいなムードをより強調しているのだろう。

なんだかテキサスの寂れたバーで酒飲んでクダ巻いてそうなというか、まあ、といっても、俺はテキサスはおろかアメリカに行ったことがないので自分で書いてていまいちイメージが湧きにくい。

ようするになんというか、フツーにそこらへん歩いてそうなというか、なんなら野グソとか平気でしてそうなというか、とにかく「スタイリッシュ」だとか「エレガント」だとかいうムードとはかけ離れた、言わば「究極の庶民派ヒーロー」みたいな、そんなような部分がブロンソンが愛される理由なのだろう。

あと、ブロンソンの映画は吹き替えで観るのが正解だと思った。

「このぉ! くそったれい!!」

とか

「冗談じゃねえや!!」

とか

「ちきしょう!!」

とか、実際にブロンソンが言ってもまったく違和感がない「べらんねえ口調」のセリフがいちいち気が利いていて、ブロンソンと登場人物の会話のやり取りがもうとにかく最高に楽しい。ブロンソンの声を担当した大塚周夫さん、いかにもブロンソンが口にしそうな日本語をセリフに仕立てた翻訳者さんは、じつにナイスなお仕事をしておられる。

ああ、やばい。ブロンソンのファンになりそうだ。

まあ、べつにやばかないでしょうけど。

ちなみに当たり前ですが、この映画でブロンソンは野グソはしてません。