映画『ネバーサレンダー 肉弾凶器』‐「新生代ゴリラ俳優」ジョン・シナが躍動‐

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『ネバーサレンダー 肉弾凶器』

まず、このタイトルがいい。

『肉弾凶器』という部分がとくに、もの凄く頭が悪そうな感じだ。

タイトルだけでなんだか笑える作品もそうはないと思う。

主役を演じているのはジョン・シナという人である。

 

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アメリカのプロレス団体WWE所属のプロレスラーで、俳優としても活躍しているらしいが、それにしてもゴリラに似ている。

元プロレスマニアで映画好きでもある私であるが、こんな素晴らしいゴリラがいるなんて知らなかった。

ゴリラといえば、シュワルツェネッガーマット・デイモンが「世界2大ゴリラ俳優」として長らく映画界に君臨しているが、何気に『ネバーサレンダー 肉弾凶器』でググってみたら、主人公をマット・デイモンだと勘違いしている人を発見した。

 

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ようするに、 

「両者ともゴリラにしか見えず、区別がつかなかった」

ということなのだろう。

シュワルツェネッガーなんて、『Raw Deal』というタイトルなのに『ゴリラ』と、そのままズバリの邦題を無理やり付けられた主演作があるぐらいだ。 

 

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で、そんなゴリラきまわりない彼らにひけを取らぬゴリラっぷりをジョン・シナが遺憾なく体現しているのが本作『ネバーサレンダー 肉弾凶器』である。

映画の内容はきわめて単純明快だ。

たまたま町で居合わせた凶悪強盗団に妻をさらわれた元海兵隊員の主人公である見た目100パーゴリラなジョン・シナが、妻を取り戻すため、たったひとりで強盗団に立ち向かう。

これ以上でも以下でもない。

主人公ジョン・シナと強盗団による小難しい心理戦なんてのは一切ないし、アクション・シーンにしてもようは銃ぶっ放したり殴ったり蹴ったりのしばき合いが主であり、最終的にごちゃごちゃして収拾がつかなくなったら爆破という、ハリウッドの伝統的バカ映画のマナーに則ったスタイルだ。

といっても、銃を使うのは強盗団のみであって、じつはジョン・シナ自身は本作中、銃は一切武器として使用していない。まるで「銃を使うなんてゴリラじゃない」と言わんばかりの態度だ。まさに、男の中の男ならぬゴリラの中のゴリラと呼ぶべきだろう。

そんな中、見るからに屈強そうなガチムチ野郎どもから顔面に何発もパンチ食らっているのに2秒後、ふつうに回復しているジョン・シナ。さらに猛スピードのダンプからおもいっきり振り落とされても、やっぱり2秒後、ふつうに回復。

まったくもってありえない展開であるが、しかしこれもジョン・シナがゴリラだと考えれば俄然納得がいく。

ようするに「ゴリラからすればそんなもの、屁みたいなものだ」、ということなのだろう。

ハイライトはなんといっても、強盗団とはべつの悪い連中にジョン・シナが捕まって、椅子にロープでぐるぐる巻きにして縛りつけられ大ピンチ、という場面である。

これがじつに凄かった。

なんとここでジョン・シナ、椅子ごと地面に体当たりして椅子破壊、見事脱出に成功するのだ。

マフィア映画とか西部劇とか、あとジャッキー・チェンの映画なんかでも登場人物がおんなじような状況に陥っているシーンを何度か目にしてきたが、これほどまでに単純かつムチャクチャな脱出法ははじめて観た。

感動した。

というか、ゴリラだった。